ScreenKiss Vol.031

バックナンバー

1999年 7月 5日 配信
ScreenKiss Vol.031

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

  ,.`☆
  .;^☆ S C R E E N K I S S
.’

Vol.031

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

  ■ 横浜フランス映画祭特集 ■
  開催前から強力に特集していた横浜フランス映画祭の特集です。
  今回は各作品の簡単なレビューを紹介いたします。

  後半は、Star Warsのレビューです。もうじき公開間近ですが楽しみですね。

  今回はサーバー不調のため発行が遅れていましたので、バリュー満載です。

┏━┓
┃1┃横浜フランス映画祭作品紹介1
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今回上映されたのは20作品と短篇でした。作品によっては前売りの時点で満席の
 ものもあり全部見ることは出来ませんでしたが、手分けして観賞した14作品と短
 篇について、上映前の監督の挨拶や上映後に行われた監督や出演者らとのティー
 チイン(Q&A)の模様も含め、ひとまず簡単にご報告したいと思います。詳し
 い内容については後日改めてじっくり述べることにして、まずは速報をお楽しみ
 ください。

 ■冬の少年 LA CLASSE DE NEIGE 1998年
  監督:クロード・ミレール
  出演:クレマン・ヴァン・デン・ベルグ/ロクマン・ナルルカン

 ストーリー
 12歳のニコラは孤独で夢見がちな少年。冬のスキー教室でも夢想癖が抜けない。
 隣村で少年が行方不明になると、彼はルームメイトに事件についての作り話をす
 る。ところがそれが思わぬ真相を導く結果に……。

 コメント
 かなりサイコな趣の作品。厳しすぎる父親への反発や愛情の飢えを夢想でまぎら
 す少年期の心理が表現されている。が、ニコラの夢想はときに残酷で、ゆえに映
 像もショッキング。これがミレールの作品?と驚いた。

 もっとも、上映後のティーチインでは、その辺を突っ込まれて「自分も子供のと
 きに夢は見たが残酷なものではなかった」と監督。今回はニコラ役のベルグ少年、
 スキー学校の先生役の女優エマニュエル・ベルコも来日し、サイン会では紅顔の
 ベルグ少年がなかなかモテてました。

 ■アステリクスとオベリクス ASTERIX ET OBELIX CONTRE CESAR 1999年
 監督:クロード・ジディ
 出演:ジェラール・ドパルデュー/クリスチャン・クラヴィエ
    /ロベルト・ベニーニ

 ストーリー
 シーザーのローマ時代、フランスに無敵を誇るガリア人の村があった。代々伝わ
 る魔法の薬を飲むと村人は百人力になれるのだ。シーザー失脚を目論む臣下デト
 リテュスは村を攻撃し薬を手に入れる。悪用されてはならじと、村の仲良しコン
 ビ、アステリクスとオベリクスがローマ軍に潜入して大暴れ。さて結末はいかに。

 コメント
 フランスで根強い人気のコミックを映画化。チビだが賢いアステリクス(クラヴ
 ィエ)と巨漢で力持ちだがオツムの弱いオベリクス(ドパルデュー)のでこぼこ
 コンビが繰り広げるドタバタ喜劇で、特殊効果もふんだんに使ってある。

 ジディ監督は原作の忠実な解釈(再現ではない)にこだわったそうで、シナリオ
 作りと舞台となる村のセット、衣装にとくに凝ったとか。今回、監督と共に来日
 したのは残念ながらヒロイン、ファルバラ役のレティシア・カスタのみだったが、
 本作品が映画デビューだという彼女も「セットがあまりに素晴らしいので、両親
 と妹を見せに連れて行きました」とのこと。

 ■少年たち PETITS FRERES 1998年
  監督:ジャック・ドワイヨン
  出演:ステファニー・トゥリー/イリエス・セフラウイ

 ストーリー
 不埒な義父を嫌い愛犬キムと家出した13歳のタリア。彼女はパリ郊外パンタンで
 イリエスら同年代の少年たちと知り合う。小遣い稼ぎにとキムを盗んだ彼らをタ
 リアは最初拒むが、やがてイリエスとの間に淡い恋が芽生え、皆とも打ち解けて
 いく。だが義父は幼い妹に暴行を加えていた……。

 コメント
 この作品を撮ったのは「アフリカ、中近東からの移民など経済的に困難な立場に
 あるマイノリティーの子供たちの現状を知ってもらいたかったと同時に、逆境で
 したたかになりながらも子供らしさを失わない彼らを紹介したかったから」とド
 ワイヨン監督。

 出演者もプロデューサーも共にせず一人で来日した監督だが、舞台挨拶でもティ
 ーチインでも身振り手振りを交えてユーモラスに喋り(しかもよく喋ること)、
 会場を沸かせていた。

 ■ロベールとは無関係 RIEN SUR ROBERT 1998年
  監督:パスカル・ボニツェール
  出演:ファブリス・ルキーニ/サンドリーヌ・キベルラン/
     ヴァレンチナ・チェルヴィ

 ストーリー
 ロベールは、見てもいない映画の批評を書いたのがきっかけで、恩師にけなされ、
 恋人にあいそづかしをされ、交通事故に遭い、とたて続けに災難に見舞われる。
 そこへ一風変った女性が現れ、なにやら人間関係がこんがらがり――。男と女、
 親子の関係など、現代人が抱える人間関係の問題を、皮肉とユーモアたっぷりに
 描いたドラマ。

 コメント
 「美しき諍い女」などのベテラン脚本家ボニツェの監督2作め。外見はがっしり
 タイプの男っぽい監督だが、舞台ではかなりあがっていたようす。無口との評判
 も後で聞いた。でも、会場からの質問には誠実に、そして懸命に答えていました。

 ちなみに好きな日本の監督は溝口健二と大島渚で、最近関心があるのは北野武。
 フランスではエリック・ロメール。ボニツェ監督もロメールのようにセリフをし
 っかり書き込むのが好きなんだそうな。

 ■今日からスタート CA COMMANCE AUJOURD’HUI 1999年
  監督:ベルトラン・タベルニエ
  出演:フィリップ・トレトン/マリア・ピタレシ

 ストーリー
 貧困家庭の集まる地区で幼稚園の校長を勤めるダニエルは、子供の教育に情熱を
 注ぎ、電気代を払えない家庭に差し入れし、さらに彼らへの援助を行政に掛け合
 ったりもする熱血漢。だがその努力は地元教育界にも行政にも理解してもらえず、
 彼自身への評価にも影響する。そんな彼が、行政などを相手に苦闘する物語。

 コメント
 モデルとなった幼稚園校長の話に心動かされ、その幼稚園や園児たちを使ってド
 ラマ化したという。タベルニエ監督には珍しい社会派作品だ。もっともこの手の
 ドキュメンタリーは何本も作っているそうで、ティーチインでも「今もっとも大
 きな戦争は経済戦争であり、その犠牲者は非常に多い。IMFはこの戦争の親玉
 だ」などと硬派ぶりを披露した。

 出演者で来日したのは校長の恋人役マリア・ピタレシ。映画ではどちらかといえ
 ばおとなしい役柄だったが実際はイキのいい人で、会場からの彼女への質問がな
 かなか出てこないと「私、みんなを取って食べたりしませんよ」なんて機転を利
 かせて会場の雰囲気作りに一役買っていた。

 ■大浸水 TOUT BAIGNE 1999年
  監督:エリック・シヴァニャン
  出演:イザベル・ジェリナス/フランソワ・モレル/ティエリー・ニコラ

 ストーリー出産を間近に控えた夫婦の家に、見知らぬ男、友人、飲食店店主、ド
 ジな女消防士が次々押しかける。突然の大雨でそれぞれがアクシデントに見回れ、
 ここへ避難して来たのだ。この4人と夫婦が浸水の始まった家から脱出を試みる
 が、避難道具は無いし、それぞれのエゴがぶつかるしで大わらわ。その上妊婦が
 産気づいたからさあ大変。

 コメント
 同名の舞台喜劇を映画化したもので、フランスでも未公開。これが世界初上映だ
 そうだ。監督が元気で明るく気さくで、舞台挨拶のときにはまだ紹介されないう
 ちから勢いよく飛び出してきたりして。その人柄が映画にも反映し、心地よく笑
 える映画である。

 監督と共に登場した主演のイザベル・ジェリナスは、「パパラッチ」にも出演し
 た本国で活躍中の女優さん。映画で見せたセミロングの髪から一転しベリーショ
 ートで登場した。たどたどしいながらも日本語で挨拶して観客の好感を集め、「
 日本は初めてなので場違いなヘマをしてしまうんではないかと心配でした」なん
 て純な発言も。彼女の謙虚さ、フランス女優には珍しいのでは?

 ■ギャルソンヌ LE DERRIERE 1999年
  監督:ヴァレリー・ルメルシエ
  出演:ヴァレリー・ルメルシエ/クロード・リッシュ/デュードネ

 ストーリー一人娘のフレデリックが母の死後知ったのは、名前も知らなかった父
 親がパリにいるということ。ところが捜し当てればギャラリー学芸員の父親はホ
 モセクシュアル。肛門科医のフランシスと同棲していてオンナには全く興味を示
 さない。そこでフレデリックは男に変装し、彼の「息子」だと名乗り出るのだが
 ……。

 コメント
 「同性愛者にとって同性愛は生活の一部にすぎないのに、そこばかりが大袈裟に
 クローズアップされすぎていると思います。それに同性愛にだっていろいろな形
 があるってこと。それを見せたかったんです」と語るルメルシエ。来日5回目と
 あってか、彼女が舞台に登場するや満場の拍手と喝采。質問もポンポン出て、会
 場は和やかな雰囲気に溢れていた。

 それにしても、ほとんどノーメイク、普段着みたいなミニの黒いワンピースで素
 足にローヒールとは、ルメルシエってほんとに飾らないヒトなんですねえ。

                                 Quittan

__________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____
                                    □

┏━┓
┃2┃横浜フランス映画祭作品紹介2
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ■『ヒューマニティ』L’HUMANITE 1998年(150分)
  監督:ブリュノ・デュモン
  出演:エマニュエル・ショット、セヴリーヌ・カネル、フィリップ・チュイエ

 ストーリー:
 少女がレイプの上殺害された。この事件を担当する刑事ファラオンは、妻子を亡
 くして母親と2人暮らし。隣人のドミノに恋心を抱いているが彼女には恋人がい
 る。ナイーヴな彼は、事件の捜査を進めていくうちに、様々な罪悪感を抱いてし
 まう。

 コメント:
 『ジーザスの日々』に次ぐデュモン監督の2作目にして、今年のカンヌ映画祭で
 グランプリを受賞した作品。今回はカンヌに次ぎ世界プレミア上映となる。タイ
 トルは他者に向かっていく、人間の傾向を表している。

 『ジーザスの日々』のラストで主人公を尋問する、少々調子はずれの警察官から
 着想を得て、この作品が生まれたという。多少のデフォルメはあるが、別の視点
 から物事を見る事の出来る人物としての主人公を位置している。

 カンヌで主演女優賞を得たセヴリーヌ・カネルは、受賞で様々な嫉妬にも遭った
 が、これはスタッフ全員に与えられた賞だと思う、とコメント。この映画は心か
 ら愛について描いた作品だ、とは監督のコメント。

 主演2人とも初出演とは思えない、素晴らしい演技だった。『ジーザスの日々』
 より、更に人間に迫った作品となった。

 ■『幸運と必然』HASARDS OU COINCIDENCES 1998年(120分)
  監督:クロード・ルルーシュ
  出演:アレッサンドラ・マルティネス、ピエール・アルディテイ

 ストーリー:
 バレエ・ダンサーだったミリアムが別れた夫の思い出に8才の息子と訪れた、ヴ
 ェニス。ここで出会った贋作家のピエールと愛しあったのも束の間、幸福の絶頂
 期に今度は息子とピエールが事故死。彼等と訪れる筈だった場所を、ビデオに納
 めては、一人旅するミリアム。そんな折、大切なそのビデオを盗まれるが・・・。

 コメント:
 ルルーシュ監督の37本目の作品にして40年のキャリアの集積といえる作品。

 以下は監督のコメント。事実にインスパイアされた作品。タイトルの「幸運と必
 然」はフランスで良く使われる言葉だが、作品では“出会い”を中心に描きたか
 った。

 この場合の“出会い”とは予測可能な、いわば“約束された出会い”と“予測外
 の出会い”。人生において後者の出会いは非常に大事な事と思う。

 繰り返される台詞、“不幸が大きい程生命力が涌く”というのは「生は死よりも
 強い」事を表したかった。不幸は幸せへのステップ。光に向かう作品といえる。

 ヒロインを演じるアレッサンドラ・マルティネスは前作『男と女、嘘つきな関係』
 に次ぐ主演にして、監督の夫人。気のせいか、彼女の写し方が何と美しかった事
 か。

 作品のオープニング部分もなかなかしゃれた感じだ。

 ■『父の跡をたどって』JE REGLE MON PAS SUR LE PAS DE MON PERE
  1999年(88分)

  監督:レミ・ウォーターハウス
  出演:ジャン・ヤンヌ、ギヨーム・カネ、ロランス・コート

 ストーリー:
 コックとして働くソーヴール。彼は父との再会に全てを賭けた。が、父はケチな
 詐欺師。女性関係にもだらしなかった彼は、ソーヴールの毋とも束の間の関係だ
 った。

 しかし、息子を自分の相棒にするべく教育?開始。しばらくは親子の連係プレイ
 が巧くいくかに見えたが、カモにしようとした女性、サンドラに本当に恋してし
 まった息子は・・・。

 コメント:
 ワルに成りきれない息子が刑務所入りし、塀の外では、性懲りもなくサンドラを
 騙そうとする父。この割り切れない?ラストには観客からも疑問の声が。それに
 答えて、監督からは「それまでは、タイトル通り、父の跡ばかり追っていた息子
 が、ここで初めて自分の道を歩み始めた、いわば自立の表現」との事。

 何処から見ても似ていない親子、女たらしのベテラン中年のパック顔・・・とい
 った不釣り合いの可笑しさ。出演者、監督それぞれに“好きな”シーンが別々の
 ところも興味深かった。

 ■ベル・ママン BELL MAMAN 1999年(102分)

  監督:ガブリエル・アギオン
  出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ヴァンサン・ランドン、マティルド・セニエ

 ストーリー:
 法廷で知り合った弁護士の2人、アントワーヌとセヴリーヌ。二人の結婚式に駆
 け付けた花嫁の美しい毋、レアに一目惚れした新郎。何かと口実を設けては、彼
 女に近付こうとするアントワーヌ。娘が誕生しても想いは募るばかり。1度は拒
 絶するもののレアも心動かされ、2人の事はとうとうセヴリーヌの知れるところ
 となり・・。

 コメント:
 前作『ペダル・ドゥース』で一世を風靡したアギオン監督らしく、トイレで始ま
 るダンスシーンなど、楽しさ満載。ラストで、アントワーヌの娘が一族を紹介す
 るシーンが何ともいえない。「あのね、あれが私のパパで、ママは私のお婆ちゃ
 ん」

 これからの社会、こんな家族が誕生するかも。

 若者に惚れられるドヌーヴは、本当に美しい。こんなお義毋さんじゃ、無理ない
 かも、って納得。ちなみにタイトルは、美しいお母さんではなくて、義毋の事。

 ■カジモド QUASIMODO D’EL PARIS 1998年(100分)

  監督・主演:パトリック・ティムシット
  出演:リシャール・ベリ、ヴァンサン・エルバス、メラニー・ティエリー

 ストーリー:
 富裕な家庭の息子だったカジモドは、呪いで醜い顔に。それ故両親に捨てられた
 彼は、神父フロローのもと、教会の鐘つきをしている。が、そんな彼も20才に。

 しかし、フロローの監視なくして外出もままならない彼は、ある日美しいエスメ
 ラルダに一目惚れ。そんな折、ここエル・パリでは女性連続殺人事件が発生。彼
 が容疑者とされるが・・・。

 コメント:
 古くはアンソニー・クィンの主演で、最近はディズニー映画で知られる古典を、
 大胆に解釈。醜い事でちっとも卑屈にならない、元気一杯の青年カジモド。

 対するフロローもただの悪人ではなく、カジモドを我がものに独占しようとする
 複雑な心理を折り込み、しかもハイテクに強い切れ者としての人物像に仕立てた。

 さすがのティムシットも、20才のナイーブさの表現には苦労したとか。

 黒髪が印象的なヴァンサン・エルバスが今回、キラキラの金髪で登場したり、い
 つもはセクシーなリシャール・ベリが変態ワル神父を楽しそうに演じていたり、
 とキャスティングもなかなか。

 ■『幸せな日々』 NOS VIES HEUREUSES 1998年(145分)

  監督:ジャック・マイヨ
  出演:マリー・ペアン、サミ・ブアジラ、アラン・ベジェル、カミーユ・ジャピー

 ストーリー:
 傷つきやすく、自殺未遂を起こしたジュリー、モロッコからのアリ、別れたもの
 の、いまだ互いが気になるエミリーと医者のアントワーヌ、写真家希望のセシル
 等、数年に亘る友人たちの友情と人間関係を丁寧に描いた作品。

 コメント:
 監督は短編映画では数々の賞を受賞してきたベテラン。今回は初の長篇作品とな
 る。

 この中で、社会の中の孤独や、人種を越えた友情、対する行政の対処等を表現し
 たかったという。

 時に傷つき、時に慰めあいながら年令を重ねていく、主人公達の生き方は、何と
 なく国境を越えて理解出来るところもあった。145分と長尺ながら、長さを感
 じさせない出来だった。

 ■ギャルソンヌ LE DERRIERE 1999年(102分)

  監督・主演:ヴァレリー・ルメルシェ
  出演:クロード・リッチ、デュードネ

 ストーリー:
 田舎で馬の飼育をしているフレデリック。毋の死後、その存在も知らなかった父
 を探してパリに行く。父は有名なギャラリーの学芸員でその愛人は肛門医のフラ
 ンシス。2人のもとへ“息子”として入り込んだ彼女は、息子への変身前の姿の
 時、学生時代の彼と偶然出会い・・・。

 コメント:
 『カドリーユ』に続く、ルメルシエの監督2作目。テンポの早い展開と、各所に
 仕込まれた笑い。誰にでも“裏”の顔がある、という事か。このところ、多く取
 り上げられるゲイだが、ゲイといっても彼等にはそれが当然の生活の一部だし、
 ひと括りに出来ない、それぞれの生活がある事を描きたかったという。

 ルメルシェの可愛い息子ぶりは一見の価値あり。

                                鳥野 韻子

__________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____
                                    □

┏━┓
┃3┃STAR WARS
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 皆さんご存じの通りいよいよ日本上陸です。

 6月12日の有楽町での大試写会以来、初上映が6月26日の先々行オールナイ
 トとなり、つまりこの日が実質オープニング。

 早朝から座り込んで列の先頭を埋めた一部コスプレ、最低でもSTAR WAR
 S-Tシャツを着ていたファンのことは新聞、テレビでご存じでしょうが、実際
 は約3時間前には並ぶ必要があったようだ。

 私が観た、ジュラッシックパークの時はそれほど混みあっていなかった印象の川
 崎のチネチッタ(チネグランデ844席)では8時からの上映で都内で一番先に
 見られるということもあり、2時間前にはすでに400人を超す列ができていた。

 会場7時の前に、列の順にパンフレットの販売が行われ、最後に達する前に売り
 きれ。仕入れが現定数ということで当日ほしくても手に入らなかった人もいたあ
 りさま。これも策略かと思ったが実際あの800円の写真満載のパンフレットは
 信じられないほど売れていた。これほど売れるのも本当に珍しいですね。映画を
 観る前には決してパンフレットを購入しないポリシーでも、あの雰囲気では買っ
 てしまうだろう。私の前の列のほぼ7割が購入したと思われる。もちろん会場後
 も館内のグッズ販売コーナーには列が上映間近まで途切れることなく続き、多く
 の品目が売りきれ状態。形態電話ストラップは 「ヨーダしか手に入らないよ」
 との声が聞こえてくる。

 この雰囲気はまるで某映画祭のオープニングを思わせる。しかしゲストもないの
 にこの熱気にはあきれる部分も正直いってあるが、STAR WARSファンの多さを実感
 する。年輩者の数人のグループが「ヨーダが若く見えるんだって。髪が多いらし
 いよ。」と盛りあがるのをに耳をかたむけると、少々間違えた記憶を曖昧に話し
 ているようだが、この映画を楽しもうという周囲の気運が伝わる。

 さて、映画に関して書くとついつい批判ばかりになりがちだが、果たしてこの映
 画に対して批判が可能かどうか自分に対して疑問を感じてしまう。なぜなら私も
 1ファンだからだ。

 まずオープニンブ前の最初の宇宙に消えていく字幕に関しては何も言うことない
 だろう。あれは一種の特許のような物で、洗練されたオープニングであり、ソー
 ル・バスも驚きの文字の演出だ。これをしっかり読むことは確かにストーリの理
 解を助けてくれる反面、まったく読めなかった場合でも全体のストーリーの骨格
 がしっかり している為か難なく理解できていく。

 引き続き2人のジェダイが多少のアクションをこなしながら進展してくあたりは
 確かにいい構成となって、観客を引きつけながら物語の骨格をしっかりと形作る。
 このあたりは観終わった後では忘れがちで脚本のよしあしの判断には入れられな
 いことが多いが私にとっては最も重要な要素の一つとなる。簡単なことのように
 思われるがこれがなかなか難しく、フランス映画祭のコメントでも触れたが、こ
 の前半には説明口調になり人物関係をはっきりさせることに徹した場合の退屈さ
 がない。STAR WARSシリーズでは最初の第1作・新たなる希望(77年)
 でも同様に唐突なオープニングを見せつけられている点を考えると、この映画が
 本来9部作であることを思いださせる。1本2時間だとすると合計18時間の映
 画なのだから、細かい説明は省いても全体像が見えてくるといったところだろう。

 但しまれに映画界の中には「実はこの映画は8時間物として撮影している。配給
 会社の意向に制約されて編集で2時間にした。」というわけのわからない発言が
 あるが、もしオリジナルのまま8時間見せつけられた場合の退屈さは想像を絶す
 る。

 この映画は演技を見せる映画ではないが、ユアン・マクレガーは最近の映画を観
 る限り演技達者な役者だし、リーアム・ニーソンもそれなりの演技ができる役者
 だ。ナタリー・ポートマンはどうも演技が幼稚な気がするが、それでもあの衣装
 とへアースタイルで圧倒してくる。宣伝とおりにCGは美しく、更に実写部分と
 の違和感がない映像をつくりあげている。舞台も次々と移り変わりその風景に驚
 きを感じる。素直に楽しめる映像で、それこそこのままディズニーランドに移し
 てアトラクションのできあがりといったところ。

 さらにダース・モールのいかにも塗りたくったフェイスペイントといい、はだか
 のままのC3-PO、CGではないヨーダの動き、3色そろったラートセーバー
 といいこの世界がスター・ウォーズだと言わしめている。

 随所に日本的なデザイン、黒沢的なグンガン族の戦闘シーン、日本のロボット物
 アニメの影響を感じさせるメカニカルデザイン。いまにもハン・ソロ船長(ハリ
 ソン・フォード)がでてきそうなジャバ・ザ・ハットの城。文句のつけようがな
 い。

 ネタがばれていようが、実際に映画館にいかなければ損をする。また、映画館で
 みなければ観たうちに入らない。

 とにかく必見。ただし、もしあなたがSFや、アクション物なんて観ないという
 人であれば、もちろんたとえこれを観てもその意見は変わらないでしょうから、
 そんな人がむりやり恋人に引っ張られて観てしまうことのないように注意。

                                立野 浩超

__________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____
                                    □

┏━┓                       I N F O R M A T I O N
┃F┃登録・解除・お問い合わせなどについて
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇

  このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出
  来ます。こちらでの作業は一切しておりません。

  まぐまぐ(http://rap.tegami.com/mag2/)
  マッキー!(http://macky.nifty.ne.jp/)
  フライヤー(http://flier.jcss.net/itiran/00000095.html)
  メルポット(http://melpot.net-planning.co.jp/) ID:0000000008
  ココデメール(http://mail.cocode.ne.jp/) ID:0200300007
  les metamondes (http://metamondes.com/)
  ClickIncome(http://clickincome.net/mg_lt/mag/m00000031.html)

◇◇サービス______________________________◇

  ホームページでは過去に記事を参照できるようになっています。
  http://www.ScreenKiss.com/

  Backnumber.toを利用したバックナンバー再送信サービスもあります。
  http://backnumber.to/list.asp?userid=10007585

◇◇広告募集______________________________◇

  ScreenKissでは、広告を募集しております。
  詳しくは、webmaster@ScreenKiss.comへ

◇◇協力・提携_____________________________◇

  AntenneFrance(http://www.antennefrance.com/)
  Le Petit Bouquet日本語版(http://www.metamondes.com/PetitBouquet/)

◇◇お問い合わせ____________________________◇

  色々な情報やアイディアや感想などありましたら下記のアドレスまで投稿をお
  願いします。そのほか編集に協力して下さる方も募集しています。
  mailto:webmaster@ScreenKiss.com

◇◇スタッフ______________________________◇

  【編集長】      【記事執筆】      【編集】
   中津川 昌弘     鳥野 韻子       山下 裕
              石川 祐子
              立野 浩超

◇◇ScreenKissについて_________________________◇

  映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・
  論評するメールマガジンです。

  Copyrights(C), 1998-1999 ScreenKiss
 掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。

┼                                   ┼