ScreenKiss Vol.037

バックナンバー

1999年 8月 21日 配信
ScreenKiss Vol.037

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

  ,.`☆
  .;^☆ S C R E E N K I S S
.’

Vol.037

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

>☆ C O N T E N T S ☆------------------------☆<   □白い風船   □π(パイ) >☆------------------------☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆白い風船☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  ★★  キネカ大森は今回のイラン映画特集、続いて第2弾イラン映画特集、同時に予定  されるウッディ・アレン特集といった企画力が非常に魅力的だ。キネカ大森に関  してはScreenKiss Vol.6で紹介しているので参考にしてください。  今回は見逃していた白い風船を観た。多くの人はビデオ発売まで待ち、レンタル  ビデオを観るだろうが、やはり映画館でみるとまったく印象がことなる為、でき  るだけ見逃した場合は映画館でのリバイバルを探している。そのことが日本の映  画館の経営を少しでも助け、映画界の活性化につながるのではなかろうか。  しかし、★数のなかでは平気で1つをつけたりしてしまい、それをメールマガジ  ンに流しているのだから、多少矛盾はしているだろいうが、大体上映後数週間し  てからの批評だから、それほど影響はあるまい。  さて、かなり雑な作りの映画でイランの映画界の状況を実感する。まず撮影テク  ニックがイマイチで、人間のアップ(上半身)を撮影するシーンのほとんどは頭  のてっぺんが切れている。たしかに顔を強調するためにわざと髪の毛の部分をフ  レームから外すことはあるが、この映画の場合そうすべきカットではなかった。  また編集は唐突であったり、まのびしたりと、フィルムを切るべきところで切ら  れていない印象。映画をみている最中にある事を不満に思ってしまうとなんだか  体がなまって、じっとしていられなくなるが、そんな映画だ。  今回の上映ではこの映画館にも問題がある。まず座って、本編前の宣伝で気付い  たのだが、通路の足物を照らす豆電球のようなフットライトのカバーがはずれて  いた。その為裸光が目に届くのだ。その程度の小さな明かりでさえ、真暗な劇場  中では非常にまぶしくなる。至急修理をしていただきたい。  また、フィルムが古くなると(だいたい5年をすぎると)フィルムがいたんでく  るため映像がノイズまじりのようにちかちかしてしまい、音声(音楽)も質が落  ちてくる。それはしょうがないし、イラン映画の音声自体がそれほどクリアでは  ないこともわかっている。  しかし、今回は劇場内のボリュームに問題があった。少々大きすぎた為、丁度ノ  イズが耳触りになり、音が割れているように聞こえてしまった。これも不快感を  助長させる。最近のシネマコンプレックス館では、上映回ごとに係員がボリュー  ム等の場内の環境チェックを行っていると聞く。何度も入ってくることはミニシ  アターでは余計なお世話となりかねないのだが、毎回1度はチェックをしたほう  がいいのは間違いない。  ただし、人によってかなりこの最適な環境設定が異なるため、もちろん万人に受  け入れられる環境設定は不可能だろう。今回はそれを理解していても、ボリュー  ムは適切なものではなかった。もうすこし下げるべきだ。映画によっては大音量  が魅力をます場合もあるが、題材によってはその必要がないものも多い。イラン  映画にもその必要はないだろう。  さて、イラン映画のエンディングはいつもほのかな感動を感じつつ、あまりに単  純だが純粋なエンディングに新鮮さを感じることがある。「白い風船」という題  はエンディングで、風船売りの少年が持つ棒の先っぽにくっついている売れ残っ  た1つの白い風船よってインスパイアされているのだろう。ペルシャ語の原題、  英題も Le Ballon Blanc(白い風船)となる。  最後の最後で題名を意識させて、その意味に気付いた後しばらく余韻を感じるこ  とができるいい題名だ。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆π(パイ)☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  ★★★  低予算でつくった映画といっても約 700 万円かかっている。映画つくりとはい  かにお金がかかるのかを実感する。  白黒でつられた映画にはカラーで観たくなってしまう作品もあるが、この映画は  予算面で当初から白黒を余儀なくされている為か、人物、セット、ロケーション、  ストーリーまでも白黒に合っているため、カラーでは魅力が半減するだろう。ま  た、この映画のできが良いためカラーでリメイクをつくるとしたらこれ以上のも  のはできないのではないだろうか。それほどこの白黒映画はうまい。  数学者マクシミリアン・コーエンが取り付かれたのはすべての事象の数学化。実  際物語上、株式市場の予測を数学でやろうとしているが、これが金儲けの為では  ないことは「金などほしくない」というセリフで表されている。数式の正誤が翌  日に証明されるためにこれを選び、そのために物語が意味をもつ。金を産む数式  をねらうマフィア、カバラの謎を解かんとするユダヤ教徒、そして彼自身。  撮影は実にマニアックで、アメリカ人とは思えない。ヨーロッパ映画のアンダー  グラウンドな作風だ。手で書き留める文字(数字)をアップで撮ったり、安ホテ  ルのようなせまい部屋で主体に近づいての撮影。それらがこの映画の最大の魅力  の一つであろう。物語が身近に展開されているような錯覚を生じるからだ。  ただし、癖のある映像は2回、3回とは使えないだろう。すでに撮影が終わるこ  ろであろう次回作で彼らしさがどこまで残っているか興味深い。  この映画はサンダンスで賞をとっているだけあって、見ごたえあり、その評判か  らか、金曜日のレイトショーにはほぼ満席の様子。  レイトでこれだけ観客が入れば、シネマライズ経営者はほくほくの笑顔だろう。  30分前には並びましょう。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃F┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  (http://macky.nifty.ne.jp/servlet/FreeMailServlet/           mail_backnum?freemail_id=412)   フライヤー  (http://flier.jcss.net/itiran/00000095.html)   メルポット  (http://melpot.net-planning.co.jp/) ID:0000000008   ココデメール (http://mail.cocode.ne.jp/) ID:0200300007   ClickIncome  (http://clickincome.net/mg_lt/mag/m00000031.html)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547) ◇◇サービス______________________________◇ ◇   ホームページでは過去に記事を参照できるようになっています。   http://www.ScreenKiss.com/   Backnumber.toを利用したバックナンバー再送信サービスもあります。   http://backnumber.to/list.asp?userid=10007585 ◇◇広告募集______________________________◇ ◇   ScreenKissでは、広告を募集しております。   詳しくは、webmaster@ScreenKiss.comへ ◇◇協力・提携_____________________________◇ ◇   AntenneFrance(http://www.antennefrance.com/)   Le Petit Bouquet日本語版(http://www.metamondes.com/PetitBouquet/) ◇◇お問い合わせ____________________________◇ ◇   色々な情報やアイディアや感想などありましたら下記のアドレスまで投稿をお   願いします。そのほか編集に協力して下さる方も募集しています。   mailto:webmaster@ScreenKiss.com ◇◇スタッフ______________________________◇ ◇   【編集長】      【記事執筆】      【編集】    中津川 昌弘     鳥野 韻子       山下 裕               立野 浩超 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-1999 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼