ScreenKiss Vol.070

1999年 12月 21日 配信
ScreenKiss Vol.070

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Vol.070

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ハリウッド映画を楽しもう   □ロンドン映画情報   □『風の吹くまま』関連情報   □今世紀最期のSF・アクション大作   □ヘンリー・フール >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆0☆お願い☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■スクリーンキスのホームページがリニューアルいたしました。  スクリーンキスは映画を愛して止まない人々のために、単なるデータや紹介文で  はなく、独特な記事を提供してきました。今までホームページは単なる看板、バ  ックナンバーの置き場所と化していましたが、メールマガジンでは表現しきれな  い部分や写真などを含めて紹介していくようになりました。  新しいコンテンツ  □映画祭  スクリーンキスの特徴である映画祭レポートを写真付きで紹介しています。また  映画祭で出会ったスターの写真を簡単な解説付きで閲覧できるようになりました。  □インタビュー  今までスクリーンキスで行ったインタビューを写真と一緒に見ることが出来ます。  □バックナンバー検索  今まで発行された記事を検索できるようになりました。 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆1☆ハリウッド映画を楽しもう☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  「どんな駄作にも教訓があり、いい所がかならずある。だから出来るだけたくさん  の映画を観て、いいところを見つけだしなさい。」  これは私が最も尊敬する映画人、故・淀川長治氏の言葉である。この言葉は私の  映画に対する価値観を覆すものだった。  かつて私はハリウッド映画に対して一種の軽蔑の念を抱いていたことがあった。  もちろん全ての作品に対してではないが、いわゆる「ハリウッド娯楽大作」と呼ば  れるものはあくまでも、「娯楽」であり決して芸術にはなり得ない、従って、映画  としての価値は低い。という風に思っていたのだ。  おそらく読者の方々の中には、このように感じていらっしゃる方が、多かれ少な  かれ存在すると思う。    しかし、映画の本来の目的とはなにか、と考えたとき、それはやはり「たのしむこ  と」そして、「映画を愛すること」に尽きるのではないか。おそらく皆さんも、一度  はご覧になったことのある「ニュー・シネマ・パラダイス」を観れば一目瞭然であ  る。映画とは「夢を与えるもの」なのである。  ときに私たち映画ファンは、映画に対する知識をもつこと、人の知らない情報を  いち早く得ることなどに躍起になりすぎるきらいがある。しかしそういった知識  を身につければ身につけるほど、映画を純粋に楽しめなくなってしまうのではな  いか。  以前私はメキシコの映画館で、「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を観たこと  があるが、ブラピーが服を脱ぐシーンになると女性がいっせいに口笛を吹き、手  をたたいたのだ。そのとき感じたのは、「こういう映画の楽しみ方もあるのだ  な。」ということだった。  「ハリウッド映画」というだけで敬遠してしまう人々に一言。芸術性だけが映画の  全てではないのですよ。まあ、もちろんジャンルに限らず、どうしようもない駄  作というのはあるものですが。そういう映画を観てしまった場合も、いいネタに  なるな。と思って喜んでしまう私なのです。  淀川さんの意見に従って、映画を楽しみましょう。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ロンドン映画情報☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  ロンドンより、ロンドン映画興行成績トップ10をお送りします。ランキングは  全て、ロンドンの「ぴあ」的雑誌、「time out」 からの転載です。 (発売号順に記載しますが、その前週以前の結果と思って下さい。) □11月17〜24日号  1)シックス・センス  2)ブレア・ウイッチ・プロジュエクト  3)East Is East  4)Bowfinger  5)ターザン  6)ディープ・ブルー・シー  7)American Pie  8)プリティ・ブライド  9)The Ride with The Devil  10)The Winslow Boy □11月24日〜12月1日号  1)シックス・センス  2)ファイト・クラブ  3)East Is East  4)ブレア・ウイッチ・プロジェクト  5)Ratcatcher  6)ターザン  7)Bowfinger  8)American Pie  9)The Winslowboy  10)ディープ・ブルー・シー □12月1〜8日号  1)シックス・センス  2)ファイト・クラブ  3)East Is East  4)Onegine  5)ランダム・ハーツ  6)EDtv  7)Ratcatcher  8)ブレア・ウイッチ・プロジェクト  9)ターザン  10)American Pie □12月8〜15日号  1)007/ World Is Not Enough  2)シックス・センス  3)East Is East  4)ファイト・クラブ  5)Onegine  6)Ratcatcher  7)ランダム・ハーツ  8)EDtv  9)Taxi  10)ブレア・ウイッチ・プロジュエクト  (List courtesy of Screen International)  さて、少々解説を。日本でも大ヒットしていると思いますがこちらでも「シック  ス・センス」は大ヒット。11月5日に公開が始まり、11月26日に公開に  なった「007」の新作に「やっと」抜かれた、という感じ。トップ10圏外に  なるのはまだまだ先のはず。  ジェームス・ボンドはイギリス人だからして、やっぱり「007」も強かった。  今回の悪役は今人生の春を謳歌しているはずのロバート・カーライル。ピアー  ス・ブロスナンがソフィー・マルソー他二人のボンドガールを従えてのプレミア  は当然華やかだった模様で、こちらで今話題の「ブレア首相、、、というよりそ  の妻(結構人気があります=40代半ば)が4人目の子供を妊娠」のニュースと  五分の派手さで翌日のゴシップ紙の紙面を飾っておりました。(これはとても凄  いことです。)  残念ながら振るわなかったのがブラピの新作「ファイト・クラブ」。日本でもそ  ろそろ公開だと思うのですが、こちらでは1週も1位のなれることなく少しづつ  下降しはじめてしまった。ブラピの特番や、彼の過去の主演作が連続してテレビ  で放送されたり、と前宣伝はかなり派手だったのに。  深夜枠でウッディ・アレンの「地球は女で回ってる」の原題「Discontructing  Hurry」をもじってか「Discontructing Brad」なる番組(ブラッド・ピットをマ  スコミから守ろうとするエージェントの姿がかなり極端に、でも面白く描かれて   いる、深夜枠にふさわしい番組) が放送されたが、これはかななかイギリス人  らしい皮肉が込められていて面白かった!  「ブレア・ウイッチ・プロジェクト」も日本公開近いはずですね。映画学校の学  生が遭遇する「恐ろしい」お話。チープな画像のはずのビデオを逆手にとって大  ヒットしたアメリカ映画ですが、こちらでも10月22日の公開から長期に渡っ  て大ヒットしている。公開1週前はテレビでの露出もかなり多く、特番のみなら  ずMTV世代をターゲットにした音楽番組なんかでも取り上げられ話題でした。  未だに圏内で頑張ってます。  ハリソン・フォードの新作「ランダム・ハート」、「面白くない」と評判で、  とっても地味に公開されてます。可愛そうなくらいです。共演はイギリス人女優  クリスティン・スコット・トーマスだったけど、、、。  アメリカ映画が強いのはイギリスでも同じだけれど、ビッグ・バジェットムー  ビーではないのに大大健闘しているのが「East Is East」(イギリス映画)。  70年代、Solfoadを舞台にしたインド系家族のジェネレーション・ギャップにま  つわるコメディ。ロンドンにはインド系の人口が多く、加えて根強い70's人気、  この作品のとぼけた雰囲気が合わさって、一位にこそはならないけれど、4週連  続3位はリッパ。近年のインド映画ブームに乗って、日本でも公開されるか?  ちょっと無理かな?   最近の作品で最も批評家受けがいいのが「Ratcatcer」。70年代の貧しく、鼠が  はびこるグラスゴーを、一人の少年の視点から描かれている。グラスゴー出身の  30歳の若き女性監督Lynne Ramsayが脚本も兼任したこの作品、先のロンドン・  フィルム・フェスティバルでも大絶賛された。光を多用したカメラワーク、斬新  で美しい映像。平たく言えば「叙情的」「感覚的」な作品なので、こんなにも注  目されるのはなかなか難しいことだと思うのだけど文字通りの「大絶賛」で、ラ  ンキングでも大健闘している。  監督の知名度が日本ではないから公開されるかは分からないけれど、もし公開さ  れたなら、それはそれで「通」好みの作品としてきっと話題になるでしょう。個  人的には「鼠恐怖症」なので、見ててかなり辛かったのですが・・・。(ものす  ごく出てきます。嫌いな人は覚悟して見て下さい。)一面に広がる黄金色の草原  を少年が駆けるシーンは本当に美しかった!  興行成績とは少し別のところで、でも「話題作」であることは確かなデビット・  リンチの新作「The Star Light Story」、ピーター・グリーナウェイの「8 1/2  Woman」等、話題作も続々公開。これは又別の機会にお話します。  ああ、今月も映画三昧。新作、旧作に追いかけられて「どうしよう!!早く見な  くちゃ!」と思うところは日本でも同じですね。でも、映画の回転はこちらの方  が早いようなのでますます焦って脳みそはとろけそうです。でも、週末のクラブ  通いと、日本から送られてきたマンガ「クッキング・パパ」を読みながらのテイク  アウトの中華で夕食のひとときと(贅沢なので、たまに、です)、そして近くに  映画があれば、私のロンドンの夜は幸せにふけていくのです。                                    hana __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆『風の吹くまま』関連情報☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  渋谷のユーロスペースにて、現在公開中の『風の吹くまま』(アッバス・キアロ  スタミ監督/1999年)。もう御覧になられましたか?作品については、  ScreenKiss No.63で既に紹介済みですが、公開記念として開催される企画につい  ての情報です。  蛇足ですが・・・『風の吹くまま』上映に当たり、東京国際映画祭では、主演の  ベーザードさんが来日されていてました。筆者はその前のイランの短篇集上映時  に観客の中に彼を発見。上映後、早速話を聞きにロビーでつかまえましたが、以  下は傑作だったその時の様子です。  映画の中と同じ様なカメラを持っていたので、「映画の中で使われたのと同じで  すか?」と英語で尋ねたところ、カメラを指して"Yes,OK,OK"。で、彼の写真を撮  らせてもらおうと頼んだら、これまた"Yes,OK,OK"と満面の笑顔。  ところが、その辺のイラン人の人に何か頼んでいると思う間もなくいきなり肩を  組んできて、同時に私のカメラがなくなって・・・結局2ショットになってし  まった・・・。でも、名前を聞いて話し掛けようとしたり、一生懸命親切にして  くれようとする姿勢には、言葉が通じなくてもとても温かい気持ちになりまし  た。 ?アッバス・キアロスタミ/宮廻正明 二人展(Duet '99)  12月1日(水)〜12月15日(水)彌生画廊(銀座)  月〜金:11:00~18:00/土:12:00~17:00 休廊:日曜  会場:東京都中央区銀座7-6-16銀座金田中ビル1F(03-3571-3220)   入場無料  数年前に『イラン映画祭』で知り合った2人。宮廻正明氏は、次代の日本画を担  う俊英として最も期待されている逸材。「道」は2人に共通するテーマでもあ  り、今回の展覧会が実現した。  カラー写真(50点:会期中25点ずつ入れ替え有り。但し、現在は既に入れ替え済  み)と日本画(8点)で構成される、今展覧会は、老舗の彌生画廊としても初の試  み。写真のような絵と絵のような写真。ここに不思議なハーモニーが生まれてい  る。  以下は観覧した筆者の簡単な作品の紹介と感想である。  監督の写真は、お馴染みのジグザグ道や、今回の作品にも登場する大きな木、と  いった自然を写したもの。中には雪の中に佇む犬や、鳥といった作品もあるが、  どことなく映画を彷佛とさせて妙に懐かしい気分がする。大地と空のバランスが  いい。  また、宮廻正明氏の作品は、バスの中から隠れる様にしながらも、鋭い視線を送  る女性や、家々の窓飾り、建物の前で安穏に眠る犬等が、穏やかで丁寧な筆で表  現されており、どちらかというと、主に自然の強さと優しさを感じる監督の作品  に対し、氏の作品は人々の営みと温もりが伺える作品だった。  表現方法が異なるとはいえ、2人に共通するのは、的確な観察眼と外界への温か  い眼差しだろうか。  平日でも閉廊間近な時間のせいか、人々が結構切れ目なく訪れていたが、今回の  展覧会について画廊の方のお話を伺ってきた。それによると、今迄の展覧会より  若い人々の来場も多いようだという。  キアロスタミ監督の作品は、風景が中心の出品となっていたが、監督のストック  には人物や街中での作品もあるらしい。写真の撮影に当たっては、映画撮影中の  記録的な意味としてではなく、表現手段として撮り続けてきている、という事で  あった。  写真展に関しては、イランの他パリでも開催し、写真集の出版もなされている。  勿論、日本での写真展は初めて。日本でも写真集の出版が予定されているよう  だ。  タイトル付きの絵と、番号だけの写真。見た人が、それぞれにタイトルを考えて  みるのも一興かもしれない。ちなみに写真を気に入った人は購入も可能(一律3  万円)。 ?『アッバス・キアロスタミ特集上映』  どこかで上映しているのに、何故か見逃してしまうキアロスタミ監督の特集、と  いう貴方。この際まとめて見るチャンスです。   会場:ユーロスペース(渋谷駅南口:03-3461-0211)   連日9:00〜   一般・学生:1,200円/会員・シニア:1,000円(当日券のみ)   12/11(土)〜12/24(金):『桜桃の味』(1997年/95分)   1/15(土)〜1/17(月) :『パンと裏通り』(1970年/11分)                『トラベラー』(1974年/72分)   1/18(火)〜1/21(金) :『友だちのうちはどこ?』(1987年/85分)   1/22(土)〜1/24(月) :『ホームワーク』(1989年/86分)   1/25(火)〜1/28(金) :『クローズ・アップ』(1990年/90分)   1/29(土)〜1/31(月) :『そして人生は続く』(1992年/91分)   2/1(火)〜2/4(金)  :『オリーブの林をぬけて』(1994年/103分) ?『キアロスタミとの1週間』   1999年/カラー/デジタルビデオ作品/90分   演出・編集:茂原雄二   会場:ユーロスペース(渋谷駅南口:03-3461-0211)   連日 21:00〜   一般:1,400円/学生:1,200円/会員・シニア:1,000円(前売り¥1,200)  1997年秋に、キアロスタミ監督の新作撮影予定の情報を耳にしたスタッフが、彼  の映画製作を通じて<人生>という命題に取り組む監督や、村人の時間を共有し  たい、という思いからの企画。監督にその思いを伝え、ここに世界で初めて、監  督に同行を許可された「キアロスタミ映画の現場」の記録が実現した。  1998年7月に『風が吹くまま』の撮影現場を訪れ、7日間行動を共にしながら撮影  の様子を取材。監督からは、これといった規制はなかったが、たったひとつの条  件は「あまり話を聞きたがらない事」だったという。  撮影助手で、主役のベーザードはじめ、全ての出演者がアマチュア。彼自身、出  番でない時はスタッフとしても重要な存在だ。彼の案内人の少年も実際の村の子  供で、夏休みに撮影に通ってきたものの、羊飼いの仕事に人手不足の家族は大変  だったとか。  キアロスタミ監督の現場には台本が存在せず、彼以外にストーリーを知る者は誰  もいない。ロケハンだけの日あり、突然の撮影あり・・・そんな撮影スタイルが  彼らの日常。  キアロスタミ監督も満足したという、このドキュメンタリーは、彼の独特の世界  を知る上で、また、それを通して人生をも再考させられる。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆今世紀最期のSF・アクション大作☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  いや〜すごいですね。もうすぐ今世紀も終わりだなんて。ノストラダムスの予  言を信じていた私にとってはヒヤヒヤの一年でした。映画界も「アルマゲドン」  を皮きりに、世紀末ムードがヒシヒシと感じられたこの一年。てなわけで今世紀  最期を彩るに相応しい2本の映画についての批評です。 ☆マトリックス   作品として★★★★★   個人的好み★★★☆☆  まず、ストーリーについてだが、コンピューターが人間を支配する近未来、人間  の肉体はもはや不要品となり、現実の世界はもはや存在せず、夢を見ているだ  け・・・という設定は、もはやコンピュータなしの生活は考えられなくなった私  達にとって、何とも空恐ろしい話である。幽霊や殺人鬼よりよっぽどリアリティ  がある。「現実としか思えないような夢を見たことがないか?」とか「デジャ  ヴュが起こるのはプログラムが変更されているから」みたいなセリフには思わず  鳥肌が・・・  また、一見コンピュータ・ゲームのような人物構成でありながら、実は救世主ネ  オを主人公に、それを取り巻く登場人物の名前はトリニティ(父とこと聖霊によ  る三位一体の意)だったり、裏切り者が登場したり、非常に聖書的。    映画を観なれない人にはやや難しいであろうストーリーだと思うが、ローレン  ス・フィッシュバーン演じる、モーフィアスがキアヌ演じるネオに説明する形  で、「マトリックスとはなにか」と説明してくれたり、(この辺りの白い空間を  背景にした映像は超クール。)解りやすくする為の工夫が観られる。私達もネオ  と一緒に未知の世界へ飛び込んでいくような気になる。  コンピュータ・ハッカーであるいわばオタクな主人公が救世主となるという設定  は非常に現代的でいい。キアヌのどこか垢抜けない風貌には似合っている。  またサイバー系の衣装は、ファッション業界でも話題を呼び、有名デザイナー達  のコレクションでは明らかにこの映画を意識したと思われるものが多々登場し  た。そういった衣装をモデル出身のキャリー・アン・モスが着こなすのだから、  目を惹かない筈はない。  ただ、コンピュータの氾濫した社会への一種の警告、とも取れるこの映画が、各  種特殊効果の産物なわけでもあり、その辺は複雑な気持ちにさせられるのだ  が・・私自身、この映画の持つあまりに無機質な雰囲気がどうも肌に合わなかっ  た。 ☆エンド・オブ・デイズ   作品として★★★☆☆   個人的好み★★★★☆  はっきり言って、ここ最近「マトリックス」や「シックス・センス」のような映  画の登場で、ハリウッド映画界もいよいよ新世紀か・・と、思っていた矢先、天  下のシュワちゃんの映画がこの程度??と、思う方も多いかと思われます。設定  自体、1000年期の終わりに闇の世界から復活した、サタンと正義の味方の戦  いなのだから、そんな話しは聞き飽きたよ、という声も聞こえてきそう。  が、しかしシュワちゃんの作品のファンが期待してるのって、このありがちな  ヒーロー像なのでは?現に彼が悪役を演じた、「バットマン&ロビン」は大コケ  だし、ターミネーターだって、シュワがイイモノになってからの2のほうが、断  然支持率が高い。  確かに、そこかしこにどこかでみたよな映像が多数登場する。オープニングのヘ  リコプターでのアクションシーンはまさにこのテの映画の十八番で「トゥルー・  ライズ」や「ラスト・アクション・ヒーロ」にも登場。  子供がかつて殺された経験をもつ、という設定も「ラスト〜」と一緒だし、サタ  ンが自在に姿を変化させる様子はまるで、「ターミネーター」そのもの。シュワ  の今までの映画の名場面集みたいでファンとしては嬉しくもなる。  また他の場面も、悪魔の子の受胎という設定は「オーメン3」を彷彿とさせる  し、舌を切り取った牧師の部屋や虐殺シーンは「セブン」そのもの。いいじゃな  いですか。パクリ大歓迎。なにせ今世紀最期のハリウッド大作なのだから、総集  編だと思えば・・・  サタン役のG・バーンは絶対悪役が似合う!「若草物語」のときはどうしちゃっ  たの?って感じでしたが、この人の知的かつ、いやらしーい色っぽさは絶対ハ  マってます。     しかし、この映画のサタンのセリフに「神様は宣伝が上手いだけだ。」というの  がありましたが、この作品や「マトリックス」など、まさにこの言葉を体現した  かのよう?!必ず愛は勝つようになってるんだもんな。  作品としてのオリジナリティはなくとも、この「こういう世の中だからこそ、神  を信じて心正しく生きよう!」という普遍的はテーマにはやっぱり好感がもて  る。(そう思えない方は見ないように。)  みなさんも清く正しく、2000年代を行きましょう。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆ヘンリー・フール☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  カンヌ国際映画祭脚本賞を獲ったハル・ハートリーの1997年の作品で、2年  遅れての公開である。過去の作品には「シンプルメン」、「トラストミー」など  がありますが、またもやと言うべきか、ハル・ハートリーの作品についてはこれ  が初めて観た作品になりまして・・・。  あらすじは、とてもシャイで無口なごみ収集人であるサイモン。うつ病の母親と  セックス狂の姉を一人で養っている彼の絶望的な日常にある日、謎の浮浪者ヘン  リーが転がり込んでくる。彼の助言で詩を書き始めたサイモンがやがてそれによ  り注目され始めるが・・・。  で、この作品。とても現実感のある設定なのだが、話が長いスパンでどこか抜け  ているというか、大袈裟とも言えるドラマ的な展開。また出てくるのがどことな  く影のある人物ばかりで、理想的でかっこいい人物など一人も出てこない。この  辺の人物の描き方は、過去の作品を観ていないので何ともいえないのだが、ハ  ル・ハートリー色かもしれないがどこか憎めない。全体の雰囲気も何か独特な個  性を感じる。人間の出会いによって変っていく運命。自分の才能を自ら認識する  ことで生まれる希望と恐怖、そして残酷なまでもの現実。これらのことをとても  軽くさらりと描いている。  役者に関してもそれぞれいい演技をしていて、主役のヘンリー役のトーマス・  ジェイ・ライアンとサイモン役のジェームズ・アーバニアクはビッグネームでは  ないがこの作品での存在感は大きい。アメリカという国は知名度はなくともいい  役者がたくさんいるのだろう。まあどこの国もそうだとは思うが、あとはその  眠っている才能を発掘する存在や土壌がいかにあるかなのだろう。  あと以前、何かを創るという立場の人間は恵まれているよりも不幸であるほうが  いい、という言葉を耳にしたのだがそれがこの主人公のサイモンに妙にはまるの  です。何かさらりと観てしまったが考えてみると、なかなか深い部分を突いてい  る作品だと思ってしまう。  ちなみに、この映画を上映しているシネヴィヴァン六本木が年内で閉館するらし  い。で、この作品が新作では最後となるようです。                           ゆたか                           [email protected] __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI               hana ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-1999 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼

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