ScreenKiss Vol.093

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Vol.093

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ミニ情報   □マグノリア   □ストーリー・オブ・ラブ   □スリーピーホロウ   □ノイズ >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆0☆ミニ情報☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ □ババガンプレストラン  ハワイ・マウイ島ラハイナの町外れに近い海岸沿いに一軒のレストランが建って  います。トム・ハンクスが好きでない方は気づかず通り過ぎてしまいそうな店で  すが、よ〜く見ると店の前には映画「フォレストガンプ」の冒頭でガンプが座っ  ていたベンチを真似したもの(?)が置いてあるではありませんか。  あの映画の知名度の割には地味な店ですが。そうです、ここがフォレストガンプ  をテーマにしたレストラン「ババガンプレストラン」なのです。気づいた旅行者  は写真を撮っていました。 マウイ島に御出かけの際は、ぜひお試しになってください。味の方は?と言うと私も写  真だけを撮ってきた旅行者の一人なので、さぁ?  雑誌等で調べてみましたが、それを取り上げている旅行誌はあまりありません  ね。載っていても記事はとても小さいですよ。 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆1☆マグノリア☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Maggnolia     ★★★★☆     1999年/アメリカ     監督:ポール・トーマス・アンダーソン     出演:トム・クルーズ、ジュリアン・ムーア     ゴールデングローブ助演男優賞     アカデミー助演男優賞、脚本賞     http://www.magnolia.com  例えば観ている間は凄く面白いのに、終わってみたらすぐに忘れてしまいそうな  ものと、逆に観終わって時間が経つにつれてじわじわと感動が伝わるタイプの作  品がある。この映画はまさに後者のタイプ。  まず冒頭、まるで観るものの記憶力をテストするかのような情報の洪水。奇妙な  事件の数々に続き、メイン登場人物を次々紹介。それが終わるや否や、今度はそ  れぞれが自分の怒りや哀しみを赤裸々に語り出す。タランティーノも真っ青な、  口汚いスラングとどなり声の嵐。(これがホント耳を覆いたくなるほどひど  い。)  場面はこれでもか!というほどのスピードでどんどん移り変わる。休む間もな  く、観るものは次第に疲労感を憶えてくる。しかしこれもアンダーソン監督の手  のうちなのだろう。  そして遂にくる『シックス・センス』のインド人監督もビックリ!の唐突なクラ  イマックス。「一体何が起こったの?!」と誰もが目を疑いたくなるはずであ  る。そして訳も解らぬまま不思議な安堵感と少々の疲労感を憶えながら幕は閉じ  る・・・  こんな映画を今まで誰が見たことがあるだろうか。まず軸となるストーリーがな  く主人公もいない。まるで一つの茎に集められた花びらのように、一つの軸を多  くの人物がぐるっと取り囲み、誰もが脇役のようでいて実は一つのエピソードが  欠けただけでも絵にならないという訳である。セックスの教祖なる男、その死に  ゆく親、天才クイズ少年等々一つのエピソードをとっても映画一本作れそうなユ  ニークな人物像を敢えて次々登場させ、逆に『特別な人間など誰もいないのだ』  という事を暗に示しているような気がする。この流れから何となく『愛と哀しみ  のボレロ』のように、全員が一同にかいして大団円を迎えるエンディングを想像  していたのだが、甘かった。  この映画のスゴイところは斬新でありながらモノ凄く古典的かつ普遍的なテーマ  を扱っている所にある、と思う。つまり『聖書』の世界を独自にアレンジしたと  でもいいましょうか。「何事も思い煩うことなかれ」「求めれば与えられる」と  いう聖書の言葉さながらに、奇跡は起こるのである。なにもこの映画を観てひっ  くり「かえる」ことはない。神様に起こせない奇跡はないのである。救いを求め  さえすれば・・・丁度挿入歌「セイブ・ミー」のように。  しかし、この映画が万人ウケするかは疑問である。(とりわけ日本で。)現に周  りにいた人達の反応は「何これ?」とか「・・・疲れたね」であった。しかしア  ンダーソン監督はそんなこと知ったこっちゃ無いだろう。人のウケなどどうでも  いい、アーティストなんだから。  それにしてもこの映画を観て疲労困憊したのも事実であり、長過ぎることがこの  映画のネックのような気がする。あと全員が一緒に歌いだすシーンもやや蛇足。  個人的には前作『ブギー・ナイツ』のほうが好き。  最後になるが、役者全員の見事な演技に拍手。とりわけトム・クルーズの変態っ  ぷりは見事。よくもこの役を引き受けたもんだ。ブリーフ一つでポーズを取ると  ころがかなりキてました。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ストーリー・オブ・ラブ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Story Of Us     ★★☆☆☆     1999年/アメリカ     監督:ロブ・ライナー     出演:ミシェル・ファイファー、ブルース・ウィリス  これまた疲れる映画である。まるで隣の家の夫婦喧嘩でも覗いてしまったよう  な。しかも、ウィリスのしょぼい演技にさらに疲れさせられてしまう。  倦怠期の夫婦を描いた作品は何も大の昔から、ウディ・アレンが散々描いてきた  もので、それと比較すると、(比較されてはウディも哀しかろうが。)セリフも  ありふれたものでウィットに富んでおらず退屈。  それにしても私はミシェル・ファイファーが不憫でならない。美人で知的で、演  技力もある人なのに実に作品に恵まれない人である。かつて主演女優賞にノミ  ネートされた『ラブ・フィールド』はなかなかいい作品だったが、日本では劇場  公開すらされなかった。『恋に落ちたシェイクスピア』のグゥイネス・パルドロ  ウなどを観ていると、作品選びも実力のうち、とひしひしと感じてしまう。  作品は出会った頃の幸せな2人の様子や、子供のキャンプ、イタリア旅行といっ  た場面を行き来し、これといった盛り上がりも無いまま進む。  ただし旅行で出会う迷惑カップルなどは監督独特の毒のある笑いに満ちている  し、まさに別れようとなった段になっての車内での回想シーンはなかなかよく出  来ている。人生悲喜こもごもの様子をテンポ良くまとめているし、後に続くミ  シェルの涙の訴えのシーンのセリフは心を打たれる。このシーンに彼女の演技力  が実に生かされている。が、あいてがデクノボーではねえ。  時代を表す2人のファッションの移り変わりや、ミシェルの抜群の着こなしのセ  ンスは見所。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆スリーピーホロウ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Sleepy Hollow     ★★★★☆     1999年/106分     監督:ティム・バートン     出演:ジョニー・ディップ、クリスティーナ・リッチ、        クリストファー・ウォーケン     http://www2.sleepyhollowmovie.com/  映画が始まるとすぐに、ハロウィン風カボチャ頭のかかしが現れる。この時点で  もうティム・バートンの世界にどっぷりつかり、そこから抜け出すまでの2時間  は決して長くない。  1799年という設定だが、黒い煙が沸きあがり年代不祥のニューヨーク。イカボッ  ド・クレーン捜査官はすったもんだあった後、田舎町の捜査に赴く。この映画に  年号なんていらないのではないだろうか。  薄黒い空、紅葉した木々、馬車道の轍は濡れている。道をはずれると一面が落ち  葉で覆われた森。ますますこの映画の世界の奥深さが身に染みるころ、村の長老  達がクレーン捜査官を待ちうける。彼らの風貌のなんとはまり役なことか。彼ら  だけではない。色白のクレーン捜査官のディップといい、優雅なドレスを着たカ  トリーナ・タッセル役のリッチも我々が待ちに待った役ではないだろうか。  でもそれだけではない。忘れちゃいけないのは、首なし騎士の首、ウォーケン  だ。この役こそ彼の本骨頂といえよう。世界で最も異常な性格が似合う男優  ウォーケン。尖った歯。目の色。ああ、もう彼以外に考えられない。ありがと  う、ティム・バートン!これが私の見たかったウォーケンの姿だ!  首なし騎士のぐるぐる回す剣さばきにほれぼれし、次に切られる首はどれだと一  緒に探してしまうのは私だけか?彼が演じているからこそ、首きりの場面で笑っ  てしまうのだ。恐すぎて笑ってしまう。本当に恐い。首を切りまくる彼の姿は、  まさしく彼だからこそ表現できる恐怖。それと同時にバートンらしい笑いを生み  出す。これはバートンの力量というよりも彼の力量のおかげと確信してしまうの  は私だけか?  もちろん、意味のなさそうなあやしげな手術機具といい、謎の一つとなっていた  手の無数の傷といい、クレーン捜査官は常に映画を引っ張りつづけるが、その彼  を一気に脇に押しやるのは、つんと上がったその鼻を膨らませながら迫真の演技  がかわいらしいカトリーナではなく、一瞬で首を切り取り走り去る首なし騎士  だ。登場とともに私の視線は釘付け。騎士よ、早くその首を奪い返してまた顔を  見せてくれ。  一応撮影についてコメントしておくと、言うまでもないだろうがそれはまさしく  バートン一色。彼の「アニメよりもアニメ」的な世界は完璧に再現されたのでは  ないだろうか。いや、そこに現実に存在しているに違いない。本物としか思えな  い。バートンが欲しい色が各シーンで確実にフィルムに焼き付いているし、その  セットは本物以上に本当らしさを醸し出す。  アイデアも絶品。西の森には死人の大木。森には魔女がいる。そして、騎士には  今日もまたよみがえり、首を狩りに行く。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □                                      >>☆4☆ノイズ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Astronaut's Wife     ★★☆☆☆     1999年/109分     監督:ランド・ラビッチ     出演:ジョニー・デップ、シャーリズ・セロン     http://www.n-o-i-s-e.com/  本当はSFなのだが、単なる心理スリラー。Yahoo!の映画ジャンルには「ホラー」  に入っている始末。結末は一気にSFらしさが噴出するのだが、それが後味を悪く  してしまう。CGが必要だとは思えない場面にもCGを安易に利用してしまうといっ  た、悪い代表作品になりそうだ。あのエンディングは他に撮りようがあったと思  う。  B級映画の世界は、B級と割り切ってしまえば楽しみが広がるが、この映画もそう  やって考えると面白いとも言えよう。言い換えればB級映画にすぎない。  アレックス(デップ)の妻ナタリー(セロン)。彼女がみごもった赤ちゃん。彼  女は過去の鬱病に対してトラウマを感じている。次第にその赤ちゃんとアレック  スに対して不安を感じるようになったナタリーがとった行動とは…。  お腹の中には大きな謎が潜み、ナタリーはそれに苦しめられるのだが、SFではな  くサスペンスであれば大成功しただろう。原作がSFで、それに沿った脚色の結末  だが、それが問題の始まりか。  アレックスのわずかな変貌は、妻の過剰な狂気が生み出す幻想ともとれる。そこ  が最後の最後まで結論を先送りし、面白さを維持しているのだが、なにせその結  末のくだらないこと。  終盤までの一貫した非常に冷たい印象の映像は評価に値する。アパートメントの  インテリア、アレックスの表情、ナタリーの短いブロンドヘアー、それら全てが  金属的で恐怖を掻き立てるものだ。ナタリーのヒステリー気味な心情はまさしく  手に汗握る。  ジョニー・デップは「スリーピーホロウ」で見せたその演技とは対照的に、感情  を表にださない演技をさらりと演じている。  短篇でさらりと見せられていたらこの映画は面白かったに違いない。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼

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