ScreenKiss Vol.098

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Vol.098

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ベルリン国際映画祭レポート5   □ザ・ビーチ   □トイ・ストーリー2   □カリスマ >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆ベルリン国際映画祭レポート5☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  ケネス・ブラナーご一行様は、大所帯だった。最も出席俳優の多かった会見だっ  たと思う。  ケネス・ブラナー監督・主演の新作「Love's Lobour's Lost」はコンペ出品作で  はなかったが、コンペ作品と同じ枠で(=メイン会場で)上映され、夜9時からの  ゲストの付かない上映でさえほぼ満員。好評だった作品である。  シェークスピアの戯曲を1930年代に置き換え、ジョージ・ガーシュインやコー  ル・ポーターの調べにのせたコメディタッチの小粋なミュージカルであり、俳優  自身がそのままの声で歌っている。(「歌が上手くなくてもいい」タイプの  ミュージカルであるところはウッディ・アレンの「世界中にアイ・ラブ・ユー」  を彷彿とさせる。)  ケネスの他、アリシア・シルバーストーン、アレッサンドロ・ニボラ、ネイサ  ン・レーン、ナターシャ・マッケルホーン、ステファニア・ロッカ他、ひな壇が  目一杯になるほどの俳優陣がずらりと並び、作品の雰囲気そのままの、至極和や  かな会見だった。  通常記者会見は、(仕方が無いことなのだが)何人俳優が顔を揃えたところで1  人、もしくは2人に質問が集中してしまうものである。これは見ている方も切な  いものだが、質問する立場を考えれば当然の成り行きでもあり、どうにもならな  いものである。この会見でも、ごくごく当たり前にケネス・ブラナーとアリシ  ア・シルバーストーンに質問は集中した。  しかし、ケネス氏は懐が深かった。自分にされた質問も、「これは僕じゃなくて  ○○に聞いたみたほうが・・・」とさりげなく質問も他の出演者に振ってみた  り、彼自身が俳優陣の質問してみたり、とケネス氏の気遣いで全員に話す機会が  あった。このアットホームな会見はプレス間にもなかなか好評で、ビッグネーム  が揃っただけありかなり混んだ記者会見だったが、ひな壇と記者間がひとつにな  るような「いい雰囲気」の会見であった。  アレッサンドロ・ニボラはとろけるあま〜〜い顔立ちのラテン系ハンサム。ゲル  マンもしくはスカンジナビア系の「薄め」の顔がお好みの方にはお勧めいたしま  せんが、彼のひとなつっこい笑顔は、太陽がさんさんと降り注ぐ国々がお好みの  方には「キュート」この上ないことでしょう。  会見中も全く笑顔を絶やさず、「いいひとなのかも、、」と思わせてしまうヒト  でした。「秘密の絆」「フェイス・オフ」に顔を出してるそうですが、今後期待  の若手です。                                    Hana __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ザ・ビーチ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛    The Beach    ★★★☆☆    2000年4月公開予定    監督:ダニー・ボイル    出演:レオナルド・ディカプリオ、ヴィルジニー・ルドワイヤン    http://www.thebeachmovie.com    http://www.leonardodicaprio.com  レオ君の「タイタニック」以来の主演作品、それにあの「トレイン・スポッティ  ング」の監督の作品ということであまりにも話題になっているこの作品、その他  にも撮影時のタイの人々とのすったもんだでもかなり物議をかもしていた  が・・・  生きる為の手応えとなる『何か』を探し、先進国アメリカからタイへやってきた  旅人リチャード(ディカプリオ)は滞在していた薄汚いホテル(いかにもタイら  しくゴキブリだらけ。)でドラッグ漬けのアブナイ男ダフィ(ロバート・カーラ  イル)と出会うが翌朝彼は自殺。彼の残した幻の秘境『ビーチ』の地図を手に隣  室のフレンチ・カップル(ルドワイヤン、ギヨーム・カネ)と共にその地を目指  す。そこは各国からの旅人が自給自足で暮らす楽園のように見えたが・・・  まず出だしのテンポはいい。タイの観光名所や雑然とした雰囲気をそのままに見  せることで「世間知らずなアメリカ人青年が刺激を求めてタイへやって来まし  た」という雰囲気がよく出ているし、いかにも!な、テクノ系のサウンドもテン  ションをあげるのに一役買っている。問題の美しいビーチの印象も強烈。  しかし後半、第三者がビーチへ入って来そうになるシーンになると、とってつけ  たようなゲーム感覚のシーンや死んだダフィの幻想シーンが入り混じり、突然浮  いた印象に。発想としては面白いが、昔ながらの冒険小説っぽい雰囲気のなかで  は唐突すぎ不自然に思えた。ヴァーチャル・リアリティに慣れすぎた現代人の感  覚を出したかったのも解るし、いかにもボイルらしい遊び心は感じられたが、出  来れば物語の流れに合わせ普通のシーンにして欲しかったところ。  これだけ風刺をきかせた内容なのに、ラストがまるで青春映画のようにサワヤカ  なのも物足りない。レオのファンはこれでひと安心するのだろうが・・・  レオ君の演技は相変わらず、いつもと同じ。海で魚を捕らえて嬉々として両手を  広げるシーンには「アイ・アム・ア・キング・オブ・ザ・ワールド!」という吹  き出しをつけたくなったくらい。(笑)まあ、この役どころはハマっています  が。  特筆すべきは「オルランド」などで知られる、ティルダ・スゥイントン。島の住  人のリーダ的存在の女性を演じているが、繊細な美しさのなかにカリスマ的な強  さが良く出ていて出番が少ないながらも強い印象を残した。  退屈はさせないし、原作が良いだけに面白い作品ではある。しかし何より納得い  かないのが、発展途上国にないものねだりにくる先進国の人々の姿を描いている  この作品をとるために(もちろんそう思わない人もいるだろうが。)タイの美し  い自然環境を破壊しまくったことだろう。これではこの作品の持つテーマが台無  しではないか。  「アンナと王様」「ブロークダウン・パレス」などタイを舞台にしたハリウッド  映画が旬な今こそ、他国との真の共存共栄を考えてもらいたいものだ。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆トイ・ストーリー2☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛    TOY STORY 2    ★★★★☆    1999年/92分    監督:ジョン・ラセター  本編の前に、PIXARのイメージキャラクターとなった親子のライトスタンドが可愛  らしく動きまわる短編が上映されるが、その実写のようなバネの動きもさること  ながら、単純だけど楽しめるストーリーには恐れいった。  また、ディズニー最新作品「ダイナソー」(DAINOSAUR)の予告編が見られる。  DLPでの上映になった日劇プラザだけかもしれないが、この予告編は必見の映像。  実写とCGがいままでの映画とは比べ物にならないくらい完璧に合成されているど  ころか、CGでは難しいといわれるその重量感までもこの映画では体感できるよう  だ。映画の歴史が、技術的な進化において21世紀を向かえるにふさわしい映画と  言えるのではないだろうか。  全米公開5月19日予定。日本にお目見えするのは12月の予定だが、もしかしたら  東京国際映画際でDLP上映が期待できるかもしれない。  さてここでDLPについて簡単に説明しておくと、2月20日から3月3日までキネカ  大森で上映されていた「D」がDPL上映だったことはあまり知られていないのでは  ないだろうか。また、今回日劇プラザがDLP上映だということもあまり宣伝されて  いないようだ。「D」の時はそのオリジナル映像が低予算の為に画質が悪く、DLP  の良さを実感するにはふさわしくない映画だった。しかしこのトイ・ストーリー  2はDLPで映写すべき映像といえる。何せ全編CGな訳だから。  DLP(Digital Light Processing)とは、撮影したデータをハードディスクに記録  させ、ハードディスクのデジタル・データをそのままDMD(Digital Micro-mirror  Device)という半導体によってスクリーンに投影するシステム。光の3原色  (赤・青・緑)の為に3個のDMDを使用して、各半導体の中の130万個の鏡が傾く  ことで光を操作し、デジタル・データから映像を再現する。(こうやって説明を  書いていてもますます分からなくなってしまう)  特徴(利点)はひとめで気がつくことだろうが、発色のよさ。輪郭の際立ち。そ  して、データがある限り劣化しないこと。さらに知りたい方は、http://  www.marubun.co.jp/eizohをどうぞ。日本で一番混み合う映画館の一つ、日劇プラ  ザで長い時間並ばなければならないとしても、この映像にいち早く触れる価値は  ある。  CGでリアルに描きやすい素材はプラスチックや金属、木目などだそうだが、その  素材を生かして映画にする場合、主人公はオモチャがぴったし。そしてトイ・ス  トーリーのアイデアができたそうだ。  この第2弾がここまで面白い作品に仕上がったことにはそのCG技術以上に驚きを  感じる。観客のつぼを押さえた脚本は上出来。前作に増してそれぞれのキャラク  ターの個性も愛らしく、さらに新キャラ達の魅力も十分。「インディー・ジョー  ンズ」並みのはらはらどきどき。ちょっとしたパロディーを取り混ぜた遊び心か  ら、名演技まで。屋根の雨樋に引っ掛かった飛行機や、東京の玩具博物館、「Do  not touch my mustache」(どういたしまして)のセリフ、どこをとっても魅力  的。  玩具として存在する自分達の、その境遇に対する悩み。多くの子供達がこの映画  を見て、玩具達の気持ちを理解し、玩具を大切にしてくれれば、この映画はその  価値を増すのではなかろうか。  おまけに、エンディングのNG集はアイデアの勝利だ。  唯一、もう少し笑えればよかったが、それは贅沢な意見かもしれない。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆カリスマ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛    1999年/日本/103分/ビスタ/ドルビー    監督:黒沢 清    出演:役所 広司、風吹 ジュン、池内 博之、大杉 漣  海外の映画祭で上映され、フランスで先に上映されたこの作品。「CURE」、「ニ  ンゲン合格」、「大いなる幻影」に続く、黒沢 清 監督の最新作。  大体のあらすじは、ある刑事が森の中で出くわす人々と共に、カリスマと呼ばれ  る一本の木をめぐって、争い翻弄されていく・・・。と、極めてシンプルなス  トーリーである。  だが、そのシンプルさとは裏腹に作品自体の中身は、はっきり言ってしまえば意  味不明というか一筋縄には行かない。作品の中でこういうことを言いたいのだろ  うかといったような、何となくの理解は自分自身にあるのだが確信ではなく、作  品自体が明瞭明解ではない。  かといって、全く退屈な作品だったかというとそうでもない。とても不思議で独  特な世界、雰囲気をこの作品は確実に持っている。でも現実という部分を全く排  除はしていない。このような点に関しては、最近の黒沢作品にはどれも共通する  部分であり、これはもう作品スタイルである。  そして、映像の部分がこういった印象を際立たせるのに大きな役割を果たしてい  る。特に感じるのが、引きの画における強いインパクトである。その引きの効果  によって寄りの画が強調されるのか、役者の表情が印象深い。引きの画の重要性  については改めて感じる。  だが惜しい点もあり、それはCGの映像である。たぶんお金と時間をかけていな  いのか、とてもチープで実際の画と溶け込んでいない。あと、後半に出てくる大  木がいかにもハリボテといった感じでとても嘘っぽい。作品の雰囲気を壊しかね  ないこういった点については非常にもったいない気がした。それと個人的には  キャメラワークの荒さが多少目についた。  作品自体の個性は強く、他の映画との違いも出ている。でもそれが逆に観る人の  多くに受け入れられるかどうかに大きく影響するように思う。まさに観る人がつ  いて来れるかどうかである。                                   ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ 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