ScreenKiss Vol.118

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Vol.118

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □真夜中の虹   □NYPD 15分署   □ロゼッタ >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆真夜中の虹☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Ariel     ★★★★☆     1988年/ビスタ/35mm/74分     監督:アキ・カウリスマキ     出演:トゥロ・パラヤ、マッティ・ペロンパー、        スサンナ・ハーヴィスト     アキ・カウリスマキ特集 ゴーズ・ニッポン!     渋谷ユーロスペースにて4月29日から5月12日まで  ジム・ジャームッシュに似た雰囲気を感じる作品。「ストレンジャー・ザン・パ  ラダイス」は84年にカンヌとロカルノで受賞、「ダウン・バイ・ロー」は86年に  カンヌ出品。それを考えると十分影響された可能性はあるのだが、カウリスマキ  が単に真似をしているわけではないのは一目瞭然。  一貫した貧乏・不幸ストーリーは彼の性格(本性)が影響しているとしか考えら  れない。  炭坑の閉山で、父親は息子カスネリンにコンバーチブルのキャデラックを与えて  自殺する。カスネリンは貯金を全額おろして町にでる。コンバーチブルはボタン  一つで開閉できるのだが、そのスイッチに気付かずに氷点下をオープンカーで疾  走。  屋台のサンドイッチを食べる時札束を見せてしまい、ヤクザな2人組みに襲われ  全額を盗られてしまう。  日雇い労働をしながら、知り合った子持ちの女。ヤクザな1人を見つけたが、反  対に暴漢とみなされて投獄。脱走し、銀行強盗し金を作って女と息子と3人で貨  物船に乗せてもらう。アメリカ大陸にたどり着けるのか、船上で殺されるのか。  映画の主人公カスネリンは、ドジで有り金すべてを取られてもその事に対して悔  しがったり、自身の行動に後悔することもなく、淡々と前に進んでいく。それが  おかしくもあり、どことなくひかれる。彼らと比べれば自分のストレスもやわら  ぐってもんだ。  決してそのようにはなりたくない登場人物達が繰り広げる、時たま希望のかけら  が見え隠れするストーリーには、なぜかほっとしてしまう。ハッピーエンドで  も、その反対でもないエンディングは、「卒業」をほうふつとさせる。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆NYPD 15分署☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Corrupter     1999年/111分/スコープ     ★★     監督:ジェームズ・フォーリー     出演:チョウ・ユンファ、マーク・ウォールバーグ  ぽっちゃりしたチョウ・ユンファの顔を見ると彼の魅力ってなんだろうか?と思  いつつ、アジア人のハリウッドでの躍進ぶりには感動してしまう。  実は全く見るつもりのなかった後回し映画だったにもかかわらず、ベトナム映画  を続けて見ていた私は、なんとなく疲れをとるために必要な映画になってしまっ  た。しかし、残念。映画は単なるアイドル映画のようで、ユンファをアイドルと  みなして活躍させているだけの映画ではないか。しかも正義の味方としてだけで  は物足りないのか、しっかりと影を加え、男の友情までも描いている。  ドンパチや中途半端な悪役とのこぜりあいには面白さや迫力もありきたりで、も  う飽き飽き。警察とマフィアのつながりはあたりまえのストーリーで、マフィア  の行動もワンパターン。  たしかにユンファが2丁拳銃をぶっぱなすシーンはうっとりしてしまうが、2流  アクション映画といった程度。  ふと西部劇を見なくなってしまった。ガンアクション、ワンパターンの連想で  しょうね。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆ロゼッタ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Rosetta     ★★★     1999年/ベルギー・フランス/93分/ヨーロピアンビスタ     監督・脚本:ダルデンヌ兄弟     出演:エミリー・デュケンヌ、ファブリツィオ・ロンギオーヌ     1999年カンヌ国際映画祭パルムドール・主演女優賞  手持ちカメラ。手振れ。船酔い。という順番で、次第に私の機嫌は悪くなってし  まった。固定しないでなぜ手持ちなのか?しかもなぜあんなに手振れさせている  のか?手持ちカメラでも手振れをもっと抑制できるのに。  反面、この手振れが「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のように映画の評価を  高めることになったのだろうから困ったものだ。撮影監督アラン・マルクーンは  「イゴールの約束」でもやはりその感性からか、リアルさを手振れで表現したか  のようだが、この映画ではさらに1歩進んで全編をぶれぶれの手振れで撮影しつ  づけている。だれも彼を止められないのだ。  しかし冷静に考えるとおそらく次からの作品では反対に、カメラを固定して短い  カットを集めたような撮影にはまっていくのではないか。必ず今までの方法に対  して反動があるだろうし、その欲求なしにはこのまま消えていくだけの注目に値  しない撮影監督になってしまうだろう。  一生手振れ好きな撮影監督で終わるかもしれないって?さすがに撮影方法にも流  行はあって、今後デジタルカメラでの撮影が増えていくと確かに手振れが助長さ  れるかもしれないが、それに対抗して大きなカメラでフィルムを使って撮影する  場合、デジタル技術との差別化を演出する形でゆったり大きく動くような撮影が  目立ってくるのではないだろうか。同時にそれが今後の受賞作品の特徴になると  思う。  それにもう一つ大事なことは、観客がみんな船酔いをしない人ばかりとは限らな  い。  もしこの映画を全編固定カメラが撮影していたら、賞はとれなかったのだろう  か?  ロゼッタの風貌、行動に対して★3つ。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆ロゼッタ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Rosetta     1999年/ベルギー・フランス/93分/ヨーロピアンビスタ     監督:リュック・ダルデンヌ、ジャン=ピエール・ダルデンヌ     出演:エミリー・デュケンヌ  とても冷たく、厳しい・・・。  そんな言葉がこの映画には当てはまる。ドラマ的演出(よく言う話の盛り上がり  の部分)を排し、とにかく徹底して冷徹な視点で描いているように感じ、ある意  味ドキュメンタリー感覚である。  主人公の少女を演じるエミリー・デュケンヌは、もはや演技?という部分を超え  て、この映画の中で少女そのものとして生きている、そんな印象を残す素晴らし  い存在感。さらにはそんな彼女を演出したダルデンヌ兄弟も素晴らしい。  撮影に関しては全て手持ち撮影である。ここら辺りもドキュメンタリータッチな  のであるが映画的構図もしっかり盛り込まれ、ただ単に臨場感を狙ったドキュメ  ンタリー調の画だけでなく、かといって臨場感を壊さず計算されたとても印象深  い映像であった。特にアップでの少女の顔の表情。少女のたくましさと一方ある  その弱さをしっかり画に捕らえ、印象に深く残る。  とても冷酷に突き放したストーリー。今の平和な日本の感覚でこれが果たしてリ  アルに迫ってくるのかはさておき、手持ち撮影のリアルな感覚をねらった映画は  最近多いが、この作品に関してはそういうものとは同一視してはいけない、力強  い孤高の作品性を感じる。                                 ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼

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