ScreenKiss Vol.123

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Vol.123

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □オール・アバウト・マイ・マザー   □レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ   □レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う   □ラヴィ・ド・ボエーム   □マッチ工場の少女   □コントラクト・キラー   □トータル・バラライカ・ショー   □アキ・カウリスマキ短篇集 >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆オール・アバウト・マイ・マザー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     All About My Mother     1999年/スペイン/101分/シネスコ     監督:ペドロ・アルモドバル     出演:セシリア・ロス、ぺネロぺ・クルス     第72回アカデミー賞外国語映画賞受賞  世界を制したアルモドバルの新作。前評判も高く、期待度も大きい作品。  話の流れは、女手ひとつで育てた最愛の一人息子エステバンを不運な交通事故で  亡くした母親のマヌエラ。息子に明かすはずだったが、結局17年間一度として明  かさなかった別れた父親の存在。その存在を求めるべく、全てを投げ捨て今いち  ど旅に出る・・・。  父親が元男性であったり、そういった性別を超えた者の女性観などアルモドバル  らしいひねりがあるものの、それほど奇をてらった内容でもなく、母親としてま  た女としての存在をストレートな語り口で堂々と観せている。登場人物はしっか  り色付けされてそれぞれ個性的なのだが、特に私の目を引いたのが、やはり主人  公の母親マヌエラ。演じているセシリア・ロスは素晴らしい。観る者に訴えてく  る演技でとても印象に残る。  映像的にも、特にアルモドバル独特の赤と黒を強調した画で、強いインパクトを  残す。全体的にはいい意味でキャメラが目立たず、しっかり作品自体を伝えてい  ると思う。個人的には息子エステバンが交通事故で跳ねられるシーンでの、ス  ローがかったエステバンの見た目の画に強い印象を残す。それ以上に印象深かっ  たのが音楽。ラテン調のメインソングはこの映画に見事にマッチしている。この  映画における音楽の存在はとても大きい。  前評判通りの良さを観てみてどことなく感じる。前宣伝では女性の映画であるよ  うな伝え方をしていたが、男性にも十分伝わるものはあると思う。でもやはり女  性の伝わる感覚とは異なるのだろうか?                                   ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆     監督:アキ・カウリスマキ     撮影:ティモ・サルミネン     編集:ライヤ・タルビオ  実力のほどは謎のバンド『レニングラード・カウボーイズ』が繰り広げるロード  ムービー。ニューヨークに渡り、結局メキシコまで下るはめになった彼らの珍道  中が面白い。  ジム・ジャームッシュ扮する中古車屋から買ったおんぼろキャデラックで、アメ  リカ大陸を走りながら、各地で演奏する曲がまた面白い。土地柄を意識した選曲  が彼らの風貌とともに笑いを誘う。  玉ねぎをかじるシーンに切なさを感じるが、続編でも玉ねぎはちょっとした小道  具としてお目見えする。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★☆☆☆     脚本・監督・編集:アキ・カウリスマキ     撮影:ティモ・サルミネン  ようするに続編です。  メキシコで成功しかけた彼らも今は犯罪者とアル中の集団となっていた。  彼らを呼び戻すかのように、ニューヨークから仕事の依頼が。メキシコから  ニューヨーク。そしてついには海を渡りフランス上陸から、故郷のシベリアの大  地を目指すいちだい叙事詩(?)となる。  飽きてきたせいか、笑えなくなった。  おみやげに『自由の女神』の鼻を落として持ち帰るという爆笑アイデアはカウリ  スマキのものか!?                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆ラヴィ・ド・ボエーム☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆     脚本・監督:アキ・カウリスマキ     撮影:ティモ・サルミネン     編集:ヴィッコ・アールトネン  「芸術家とは…。」とつい語りたくなる作品だが、中途半端な芸術のような映画  でもの足りない。白黒の映像は美しいのだが、それに勝るストーリーがなく、映  像を見せるだけの映画になっている。  動きやセリフの少ない中でマッティ・ペロンパー他、いつもの役者がしっかり演  技して、どこまでも的を射た映像が続くのには見る価値を感じるが、楽しめる映  画とはいえない。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆マッチ工場の少女☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆     脚本・監督・編集:アキ・カウリスマキ     撮影:ティモ・サルミネン  殺人へと導かれる狂気の映画です。恐いですね、恐いですね。  もちろんホラーではありません。人生が切なくなってしまうような哀愁ただよう  作品。北欧の田舎町のイメージが悪いほうで固まってしまうので、これから北欧  を旅行しようとしている人にはお勧めできません。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆6☆コントラクト・キラー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★☆☆☆     脚本・監督・編集:アキ・カウリスマキ     撮影:ティモ・サルミネン  ロンドンの水道局で働くフランス人(ジャン=ピエール・レオー)がリストラに。  自殺できない彼が選んだのは、殺し屋に自分を殺させる事。  そのくせあっという間に心変わりしてしまい、知り合った女性と人生を楽しみた  くなる彼だが、はたしてキャンセルは間に合うのか。  演出の味付けはカウリスマキのそれだが、なんだか物足りない。それほど不幸な  人物ではないと感じるためだろうか、他の作品でみられる主人公の顔と比べると  レオーがそこそこの顔立ちをしているためだろうか。  上映時間80分の中を埋めるだけのハプニングは起こるのだが、それでももう少し  切りつめて欲しい。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆7☆トータル・バラライカ・ショー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆     監督:アキ・カウリスマキ  93年のヘルシンキで行われたレニングラード・カウボーイズ&レッド・アー  ミー・アンサンブルのジョイント・コンサートのドキュメンタリー。  終始前方真中で観客が振っているハートの旗が気になってしょうがないが、面白  味のある選曲、コメディータッチの演出のライブはそれだけでだれが撮影しても  絵になる。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆8☆アキ・カウリスマキ短篇集☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  4本の短篇も今回併映されたが、短篇映画としての魅力はたいしたことない。カ  ウリスマキだから見ていられるという程度。  さてここでまとめとして一言。カウリスマキは短篇より、2時間を超える長編よ  り、60分程度の中編に適した脚本を書く監督で、そこに魅力を感じる。  脚本・監督・編集まで自分でこなすと少々わがままが鼻につくものだが、このカ  ウリスマキの独特の世界像はそこまでしても、編集などを他の人に委ねても、普  遍の雰囲気が維持されている。  ティモ・サルミネンの撮影は面白い構図が目白押し。そのテクニックはモノクロ  において特にうまさを感じる。カラーといっても色合がモノクロに近い点がまた  面白い。その面白さはカウリスマキの雰囲気があってのものだから、他の監督が  彼に撮影してもらったからといって同じようなモノクロが撮れることはないだろ  う。相性が本当にいいのだろう。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼