ScreenKiss Vol.131

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Vol.131

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □マイ・ハート、マイ・ラブ   □鬼教師ミセス・ティングル   □ナインスゲート   □反撥 >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆マイ・ハート、マイ・ラブ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Playing By Heart     1999/アメリカ     ★★★★★     監督:ウィラード・キャロル     出演:ショーン・コネリー、アンジェリーナ・ジョリー  オープニングがいい。バーでマティーニのグラスを前に、以前デートした男の恋  愛話をするアンジェリーナ・ジョリー。その後場面は雨の中他のバーへと向かう  デニス・クエイドに変わるのだが、そのとき流れる曲が『Drinking In LA』。こ  の曲と夜景だけで舞台がLAであることが言わず知れてくる。直ぐにいつ、どこと  字幕で出してしまう映画が多いなか、これはうまい!とすぐに引き込まれてし  まった。  物語は総勢11人、6つのストーリーが軸となり構成されるのだが、アルトマンな  んかの群像激と違うのは全員つながりがある人物なのだが、物語上はラストまで  殆ど交わることなく単独のストーリーで構成されていることであろうか。俳優陣  も、ショーン・コネリー、ジーナ・ローランスといったベテラン、ジリアン・ア  ンダーソンやマデリーン・ストウといった中堅、そして今が旬のアンジェリー  ナ・ジョリーやライアン・フィリップと、世代ごとの使い分けが明白であり、そ  れぞれがその世代ならではの悩みを体現しているため不自然さがない。また『マ  グノリア』のように登場人物がエキセントリックでないため『自分の隣にある悩  み』といった感じで感情移入もしやすい。  エイズで息子を失う母、不倫カップル、男運がないため恋愛に臆病過ぎる女性、  結婚50周年を前に夫の裏切りを知る妻など、エピソードはさまざまだが、中でも  クラブで出会った若いカップルを演じるジョリーと、ライアン・フィリップが最  高に巧い。かなり辛いエピソードなのだが一見ハデハデな2人が妙に不器用なのが  かわいいのだ。  このいかにもイケイケのジョリーが実はかなり純な子で、一見淑女ふうのストウ  が体だけの不倫をしちゃってたりするのも妙にリアリティがあっていい。また『X  ファイル』では常にクールなスカリーを演じているジリアン・アンダーソンがこ  こではかなりいけてない地味な女を演じているのも面白い。  『恋の苦しみはどんな喜びよりも楽しい』とはシェイクスピアの言葉だが、この  映画を見るとどんなに苦しくても1人より2人!と思うこと請け合い。恋に悩ん  でいる人には絶対オススメですよ。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆鬼教師ミセス・ティングル☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Teaching Mrs.Tingle     1999年/アメリカ/96分/シネスコ     監督:ケヴィン・ウィリアムスン     出演:ケイティ・ホームズ、ヘレン・ミレン、バリー・ワトスン     http://www.onikyoshi.com/  オニキョウシ ドット コム。i-ode 割引あり。こんな宣伝がやたら頭に刷り込ま  れていた自分。果たして i-mode 割引を使って観た人はどの位いたのであろう  か。  そして、この映画にいったい何を期待していたんだろうか。監督は「スクリー  ム」の脚本家ケヴィン・ウィリアムスンで、この部分に期待して行ったのだろう  か? もちろんあったと思う。では何を?  たぶん、この題名にもある鬼教師ミセス・ティングルに対してであり、そのキャ  ラクターに期待していたのだと。そして、きっと笑わしてくれるのだろう  と・・・。そんな、観る前から想像だけが一人歩きしている自分自身・・・。こ  の題名はそれぐらいの力がある強いインパクト。  だが、そんな思いは話が進むにつれて見事に崩壊していく。どうも笑いをねらっ  た映画ではなかったようで、常識範囲は絶対大きく逸脱せず、しかもよくありが  ちなストーリー展開で話は進んでいき、そして終わる・・・。さらにラストを観  ても、シリーズ化などは初めっから狙ってないようだ。  まあ、「スクリーム」、「ラストサマー」の脚本家なんだから、ここでいきなり  コメディは確かに考えづらい。それにしても、想像以上に鬼教師のキャラクター  が弱いのである。これにはガックリきた。この映画をジョン・ウォーターズあた  りに撮らせてみたら、一体どうなっていただろう。それもヤバイ。  観るまでの想像のほうが、ある意味面白かった映画。                                   ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆ナインスゲート☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Ninth Gate     1999年/スペイン・フランス/133分/シネスコ     監督:ロマン・ポランスキー     撮影:ダリウス・コッジ     出演:ジョニー・デップ、エマニュエル・セイナー     http://www.9gate.com/  「死と乙女」以来6年ぶりになる、ポランスキーの待望の新作。・・・と期待の  大きさとは裏腹に・・・。  話は、裏世界に生きるブックハンターのコルソが、バルカン出版の社長であるボ  リスからある仕事の依頼を受ける。その仕事とは、世界に三冊ある17世紀の悪  魔書ナインスゲートの本物は1冊だけであるという。ボリス自身の持っている書  が本物であるかどうかの真贋を確かめてほしい、といった内容であった。コルソ  はそれを確かめるべく他の二冊について調べ始めるのだが・・・。  非常にオカルト的な内容の作品だが、作品の印象がどうも薄い。主人公コルソの  内面を深く描いているわけでもなく、一見犯人探しっぽい雰囲気もあるのだがそ  うでもなく、ただストーリー展開を追うだけの話という部分が強い。その途中の  展開にしても、ドキっとさせるものが乏しく、少々つらい。  ジョニー・デップについても、これくらいの役者になれば別にとりたてて言うべ  きこともなく、やはりベースにいい話があってこそ役者も映えるわけである。  映像においては、時折印象的なシーンもあるけれど、全体的にはダークな雰囲気  を映像でどうも伝えきれてない気が。CG合成もあまり映像に溶け込んでない。  ダリウス・コッジでありながら(代表作に「セブン」、「エビータ」など)、今  回は少々寂しい気がした。  奇才といわれるポランスキーだけに、こういう作品が逆にあっても不思議ではな  いかという変な納得を無理矢理しても、正直、伝わってくるものが弱かった。や  はり凡人では分からない世界なのか?                                   ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆反撥☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Repulsion     1965/イギリス/105分/白黒     監督・脚本:ロマン・ポランスキー     出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、イボンヌ・フルノー     ベルリン映画祭審査員賞  ロマン・ポランスキー特集の2回目は、フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴ  と組んでイギリスで製作された『反撥』。以下、本文に続く。  姉と2人で暮らすキャロル(カトリーヌ・ドヌーヴ)。年頃のキャロルは、いつ  も姉とその恋人が一夜を共に過ごすので、セックスへの憧れを感じるようにな  る。しかし、同時に嫌悪感も覚える。次第に繊細な神経が壊れていき、夢と幻覚  にさいなまれるようになりとんでも無い事をしでかす。  この作品でのカトリーヌ・ドヌーヴは、非常に繊細で壊れやすいというキャラク  ターに完璧とも言えるほどはまっている。仕事中物思いに耽るシーンなんか絶品  だ。単なる日常生活を描いたにすぎない作品だが、その中に日常の異常を描いた  ポランスキーは見事である。第128号でご紹介した『水の中のナイフ』同様に、こ  の作品も音楽のセンスがいい。  劇中、女性の喘ぎ声が聞こえる箇所があったが、この『反撥』は映画史上におい  て初めて喘ぎ声を取り込んだ作品である。また、壁にひびが入ったり、壊れてい  くシーンはキャロルの内面を表現しているようで印象的だったが、ジョエル&  イーサン・コーエン兄弟の『バートン・フィンク』に壁が剥がれてくる描写が  あったが、それはこの『反撥』から影響を受けたものだったように思いますが皆  さんはどう感じられますか。  ちなみにタイトルの『反撥』は、<はんぱつ>と読みます。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼