ScreenKiss Vol.144

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Vol.144

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ブッシュ・ド・ノエル   □白い花びら   □白い刻印   □天使の楽園 >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆ブッシュ・ド・ノエル☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     La Buche     1999/106分/カラー     監督・脚本:ダニエル・トンプソン     出演:サビーナ・アゼマ、エマニュエル・ベアール、        シャルロット・ゲンズブール     1999年度セザール賞助演女優賞(S・ゲンズブール)     横浜フランス映画祭2000  『王妃マルゴ』、『ベル・ママン』の脚本家ダニエル・トンプソンの監督デ  ビュー作の『ブッシュ・ド・ノエル』。11月11日から日本で公開される事も決  まっているヒューマン・コメディで、本国フランスでは、昨年クリスマス前に公  開され160万人を超える大ヒットを記録した。  世間はクリスマスだというのにイヴェット家の娘3人は、各自姉妹には言えない  思いを胸に秘めている。父と母が離婚した為家族揃ってクリスマスを祝う事も無  い。しかし、父が倒れ入院してしまう。その時から3姉妹は徐々に自分の悩みを  打ち明けるようになる。  クリスマスイヴまでの数日を追った構成になっており、家族愛、姉妹愛、夫婦  愛、隣人愛といったものを垣間見れる作品だ。監督自身も語っていたが、愛する  事は大事であり、たとえ離れ離れになろうとも愛した事がある人と再びめぐり逢  えるのは素晴らしい事だと。  コメディー要素が強い作品ながらはっきりしたテーマがあるので見応え十分だ。  しかし、結論を提示しない終わり方に消化不良を感じる方もいられると思うが、  クリスマスだからといって幸福になるとは限らない、我々の人生には結論が無  い、とも監督が述べていた事から、結論は我々自身が見つければいいと言ってる  様に推察できる。  上映時間106分ながらもっと短い作品と感じるほど、あっという間に時を過ごせ  た。カップル、友達同士、姉妹で、母娘問わず楽しんで見れる作品。中規模なが  らヒット間違い無しの作品だ。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆白い花びら☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     白い花びら     Juha     1998年/フィンランド/78分/ヨーロピアンビスタ     監督:アキ・カウリスマキ     出演:サカリ・クオスマネン、カティ・オウティネン、        アンドレ・ウィルムス     モノクロ+サイレント=アキ・カウリスマキ。  カラートーキー映画全盛の現在において、この作品はモノクロであり、サイレン  ト(音楽つき)なのである。原作も89年前に発表された小説。まさにクラシック  である。  しかし、この映画によって強く感じたのが、視覚から色が消えて、聴覚からセリ  フという言葉が消えることで新たに生じる、さらなる映像に対する想像と映像へ  の意識。また言葉が消えることで際立ってくる、音楽への意識。これらがくっき  り浮かび上がってきて、確かに強く伝わってくるのである。  原点回帰。これも悪くはない。                                   ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆白い刻印☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Affliction     1997年/アメリカ/114分/ビスタ     監督:ポール・シュレイダー     撮影:ポール・サロシー     出演:ニック・ノルティ、ジェームズ・コバーン、シシー・スペイセク     第71回アカデミー賞最優秀助演男優賞(ジェームズ・コバーン)  アメリカ本国では絶賛を得たこの作品。ようやく今頃になってという気もしたの  だが。話は、主人公のウェイドという男が犯罪を犯すまでの過程を不遇な少年時  代であった過去と織り交ぜながら描いている。  この作品で評価を得たニック・ノルティ、ジェームズ・コバーンの演技はその評  価にふさわしいもので、さらに、頻繁には出ないがシシー・スペイセクの際立っ  ていた存在感、少し悪役顔になってしまった感のあるウィレム・デフォーなど、  確かな演技力のある俳優陣がしっかり期待に応えている。そして、シュレイダー  の演出力もやはり大きい。  その一方で、この作品に対して何か物足りなさも感じる。ストーリー過程を追う  だけといった部分も強く、全体的にやや淡々としてしまった感も。主人公である  ウェイドの少年時代をさらに踏み込んで描くことで、個人的には内面の傷をもう  少し深く伝えてほしい気もした。  あと余談で、新宿の劇場でこの作品を見たのだが、作品のラストあたりでスク  リーン右下端にとても目立つ傷?らしきものがずっと写っていてかなり気になっ  た。多分、これはプリント段階でのミスだと思うのだが、出来ればこういうフィ  ルムで上映してほしくない。                                   ゆたか __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆天使の楽園☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Looking for Angel     1999年/日本/61min/カラー/35mm     監督:鈴木章浩     出演:今泉浩一、末広あきら、黒岩アキラ、葉月螢     http://www.stance.co.jp     7月下旬より中野武蔵野ホールにて公開(モーニング&レイトショー)     第22回ぴあフィルムフェスティバル:LOVE & SEX  下半身裸のタカチの死体が映し出される。AVに出演していたタカチの映像を流し  ながらの、彼の追悼パーティに赴いた玲子とシンペイ。2人の脳裏に生前のタカ  チの姿が甦る。タカチがいつも一緒だった、美少年ソラオは売春をしながら何時  の間にか玲子の部屋に居ついていたが、彼が家族に呼び戻された後、タカチは実  家の高知に帰ってしまった。彼の招待で高知へ行ったシンペイと玲子。その後再  び東京へ戻ったタカチを待っていたのは死だった・・・。  「ストレートではなく、ゲイではなく、クィーアではなく、バイ・セクシュアル  でもノン・セクシュアルでもポルノでもない。『天使の楽園』はアンチ・ヘテロ  セクシュアル・ムービーである」・・・とは監督のコメント。そう、ここには、  あらゆる性の形が見えてくる。しかし、根底に流れるのは愛を探して彷徨う人間  の姿だ。  監督はイアン・ケルコフの『シャボン玉エレジー』などを手掛けたプロデュー  サー。この作品が第1回監督作品となる。驚くべく低予算?の中、ほとんどがア  マチュア俳優、脚本なし、というキアロスタミ的な状況で撮影したそうだが、ざ  らついた画面や、ハンディカメラの使用などからドキュメンタリー的な感覚を与  えている。  追悼パーティでまで、ゲイである事が嘲笑の的にさえなっているタカチ。その死  の直前インタビューが痛々しい。目の周りに痣をつくり、そんな状況でさえ地上  に天使の存在を確信して、自分をこれから死に追いやる相手に「優しくして」と  言ったタカチ。彼自身が天使である事を知っていたのだろうか。  心の中がひんやりするような、それでいてどこか、1点温もりを感じるような不  思議が感覚の残る作品である。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼