ScreenKiss Vol.153

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Vol.153

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □『勝手にしやがれ!!シリーズ』『復讐シリーズ』   □アイアン・ジャイアント(ビデオ)   □ハリウッド映画新作情報   □白い花びら >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆『勝手にしやがれ!!シリーズ』『復讐シリーズ』<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 黒沢清監督ティーチ・イン レポート PFFスペシャルイベント:日本映画の逆襲 シネ・リーブル池袋にて「黒沢清傑作集」「国境を越えた日本映画」「PFFスカラシ ップ作品」の3つをテーマに日本映画の特集上映が行われている。 7月15日(土)〜7月21日(金) http://www.pia.co.jp/hot_cinema/pff/ 03-3265-1425(PFF事務局) ロビーでは大型プロジェクターで、黒沢清監督の撮影現場でのインタビューが随時 流れ、国際映画祭での受賞トロフィー、メダル、海外公開時のポスターなどが展示 されていて、空き時間も楽しめる。 「黒沢清傑作集」2日目、新作撮影のクランクアップを終えたばかりの黒沢清監督 が来場し、自身の作品の製作秘話等を語った。 □製作会社の意向で、『勝手にしやがれ!!シリーズ』は、誰も死なない、ヤクザ 映画という事でコメディ形式をとる形になったものの、流石に回を重ねると次第に 無理が生じてきて、最終回『勝手にしやがれ!!英雄計画』は、シリアスなものに なったという。 この作品では、監督の好きな?「群集」を取り入れてみたところ、実にトキメキを 覚えてしまい、後の『カリスマ』にも使用したそうだ。『カリスマ』は10年程前か ら構想していた作品であるが、シリーズでは、この『英雄計画』だけでなく『黄金 計画』でも、強引に登場人物が森を走る、などのシーンがやはり、『カリスマ』的 な要素を呈している。 シリーズの中で監督自身のお気に入りは、一種常軌を逸したギャグをかました、と いう点で『成り金計画』。シリーズに一貫しているギャグは、その場の思い付きが 多かったというが、ゲストを常連さん?が皆でひっかけ、彼等のリアクションをギ ャグのひとつとしてしまう、といった遊び的な事もしたそうだ。 2週間に1本撮る、という早撮りの為、予算的にも舞台設定や小道具に凝る事もあ まり出来ず、暴力シーンでゴミ袋の登場がお約束なのも、その為であるらしい。ま た、監督は「ふり」の演技があまり好きでないという事で、やはり「本当に」殴る 、倒れる、といった演技を追求した結果、本気で殴ったり、倒れたりしても「痛く ないところで、町にあるもの」と限定したところ「ゴミ袋」が最適だった、という 訳だ。 『勝手にしやがれ!!』シリーズが一段落したところで、「次回は、どんどん死ん でもいいから、シリアスなものを」という依頼で出来たのが『復讐シリーズ』。そ の中の『運命の訪問者』では、監督は嫌だったけど?脚本家のたっての希望で、マ シンガンの使用がなされた、とか。 その頃、共同で脚本を担当した、高橋洋氏は、最近映画を撮っているそうだ。いわ ゆる「業界」に友人の少ない監督として有名?だった黒沢監督だが、最近、そうし た「昔からのお友達」が相次いで業界入りし、「刺激にはなるものの、お友達なの でライバルでもいなく、何だか変な気分」なのだそうだ。 そうした「お友達」の中でも、最近特に活躍ぶりが目立つ、青山真治監督。彼は今 年、スイスのロカルノ映画祭で審査員をつとめる。その映画祭のコンペではない、 部門には、黒沢監督のTV作品『降霊』が出品される。「2時間TVドラマを大スクリ ーンで、3000~4000人入る劇場で上映するなんて、気持ちいい」との事。 青山監督とは、最近対談をまとめた本でも、一緒に参加している。ここ、20年程の ハリウッド映画についての対談だったそうだが、「どーせ誰も養護しないであろう 、Sスピルバーグ監督の養護派として参加しよう」と心に決めて臨んだところ、参加 者のほとんどが、同じ意見にまわり、しかもその事にかなりの時間が費やされた。 これには、黒沢監督も読みがはずれ、吃驚したようだ。 青山監督については「『カンヌの』青山」で、しかもアイウエオ順で、参加者が掲 載されるから、僕は『その他』になっているんです・・・」と冗談っぽく話す。 その今年のカンヌでは、「監督会議」に参加した黒沢監督。「エドワード・ヤン、 ヴィム・ベンダース、ブライアン・デ・パルマ、等の監督が参加して『今後の映画 にとってデジタル化の影響は?』という議題でしたが、大方の意見は『実写に限っ て言えば、内容にはほとんど影響しない』でした。 エジプトのユーセフ・シャヒーン監督など『まだ、エジプトでは全く関係ないこと 』と言ってましたし、代表格なのにベンダースなど、1日目はだんまり、で『何故 黙っていたのですか?』との問いに『1日目は様子を見てた』って。実は僕もそう ですが。エドワード・ヤンなどは、二日目に指名されてやっと答えていましたね」 実はこの会議、ル・モンド主催だが、あまり宣伝しないのでマスコミでも知ってい る人が少ないのだそう。 いつもながら吶々と語る黒沢監督。撮り終えたばかりの新作は、ホラーで大体来年 の2月位の公開だそう。また、9月のPFFシアター(9/15~17/東京国際フォーラム) では『黒沢清映画講座』を予定している。内容は未定だが、今から楽しみだ。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆アイアン・ジャイアント(ビデオ)☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ The Iron Giant ★★★★★ 1999/アメリカ 監督:ブラッド・バード 1999年アニー賞9部門受賞 今年4月に日本公開されたアニメ界の傑作が早くもビデオで登場。 ワーナーのシネマコンプレックスだけでの上映ということで見逃した方も 多いのではないかと思うが、なるほど納得。この美しい映像、劇場で見ていれば!と 公開の念しきり。 アメリカを人工衛星スプートニクが横切った夜、田舎町に落ちてきた鉄人、 アイアンジャイアント。それを見つけた少年ホーガスは彼と心を通わすが、 やがて軍から派遣されてきた男、ケントに嗅ぎ付けられ・・・ スプートニクもの、というと最近では「遠い空の向こうに」があったが、 当時このニュースはよっぽど少年達の夢とロマンを掻き立てたものだっに違いない。 それに限らず、宇宙や星、空、そしてまだ見ぬ生き物への好奇心やロマンは誰もが幼 い頃に感じたであろうものであり、その頃の想いが 込み上げて胸を締め付けられずにはいられない作品である。 素朴な田舎町の風景と子供しか知らない不思議な生き物の交流というと 「となりのトトロ」を思い出すが、そういった日本アニメ的なノスタルジー や繊細さの影響を受けつつ、後半軍隊の登場や、銃への批判などを 織り込むあたりはいかにもアメリカ映画の十八番といった感じで、「アルマゲドン」 さながら。アメリカ映画的なエンターテイメント要素も存分に取り込まれている。そ して子供映画としての道徳面もきっちり描かれている。 全ての子供達がこういう映画を見て育っていれば・・・そんなに簡単なこと ではないかもしれないが、こういう人間の善、心のふれあいというものを 伝える普遍的な映画こそ今の世の中に必要なのではないだろうか。 必見の映画。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆ハリウッド映画新作情報☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ふたりの男とひとりの女(仮題) Me,Myself and Irene ★★★☆☆ 2000年/米、日本公開今秋 監督:ピーター、ボビー・ファレリー兄弟 出演:ジム・キャリー、レネ・ゼルウィガー 「メリーに首ったけ」でおバカ映画旋風を巻き起こした?!ファレリー兄弟が「MR. ダマー」に>続きジム・キャリーを起用して撮ったいわばおバカ映画の真骨頂のよう

な作品。全米>公開された6月23日の段階で、サミュエル・L・ジャクソンの主演アク

ション映画>「シャフト」、クレイアニメの「Chicken run」を負かし一位に。

お人よし故に、住民からナメられ、おまけに妻にまで浮気相手との子を

置き去りに家出されたロード・アイランド警察の警官チャーリーは、自分が

強暴な面を持つ2重人格だと気づく。そんな時、殺人事件に巻き込まれた

娘、アイリーン(レネ・ゼルウィガー)と旅する内、両人格とも彼女にホレてしまい

・・・。

「メリーに首ったけ」ではキャメロンのキャラの魅力、ベン・スティーラーの控えめ

なボケぶりなど超お下劣の一歩手前で踏みとどまったのが逆にあれだけのヒットにつ

ながったものの、こちらは見るに耐えない程のお下劣ギャグが炸し、思わず目を覆っ

てしまう。またキャリーのあくが強過ぎるため、彼のファンでな人は逆に白けてしま

うかも。しかしながら、「マスク」さながらの2重人格をマスクきでやって見せた彼

のコメディアンぶり(演技力?)にはあっぱれ。

私が一番笑えたのは前妻の残した3人の子供達。父親には似つかない黒の巨漢3人が

ラッパーさながらにFワードを飛ばしまくるのには爆笑。

そしてなんといっても魅力はメリーに勝るとも劣らぬキュート・ガール、

アイリーン(レネ・ゼルウィガー)だろう。相変わらずのハスキーボイスに

おちょぼ口でこの映画のなかの清涼飲料水的役割を果たしている。

どうやら、美女、小心者男、お下劣ギャグがファレリー兄弟の定番に

なりつつあるようだ。ロバート・フォスターら、渋い脇役にも注目。

ところで、この映画にこのフランス映画のような邦題は何?

                                MS.QT.MAI

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>>☆4☆白い花びら☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ JUHA 〜オリジナル生バンド付日本初演 ★★★☆☆ 1998/フィンランド/モノクロ音楽付きサイレント/78分 監督:アキ・カウリスマキ 出演:サカリ・クオスマネン(「レニングラード・カウボーイズ」)、カティ・オウ ティネン(「浮き雲」)、アンドレ・ウィルムス(「ラヴィ・ド・ボエーム」) 演奏:アンシ・ティカンマキ・フィルムオーケストラ まず最初に、彼がこの映画をサイレントで作ることができたなんて驚きだ。つまり、 サイレント映画を作る為によくお金が集まったものだと感心する。 次に生演奏付き上映を企画してくれた、今年の第16回『東京の夏』音楽祭2000に拍手 を送りたい。 さて、この映画もいつものカウリスマキ・ワールドで展開する。見たことのない人に は説明しづらいが、普段からサイレントと間違わんばかりに台詞は少ない、役者は表 情を変化させることがなく、カメラは固定されたまま正面や側面からから映像をとら える。 眠たい時には心地良く、落ちこんだときにははげまされ、浮かれた気分は抹消させら れる映画。彼の映画ではあたり前になった観客のにやけた笑い声が時たま聞こえる。 しかし、映画を生演奏で見ることに慣れていない私にとっては、最初はその大音量に 圧倒され映像に集中できない。大音量で効果音が響く映画館の演出とは全っく異な り、画面と音量が一致していない。各楽器の前に置かれたマイクから拾われた音が左 右の巨大なスピーカーから響きわたるが、管楽器には必要ないものだし、キーボード やギターといったエレキは単独でアンプ・スピーカーと接続し、音量を調整した方が 画面との一体感がでたのではないか。演奏会としての演出が濃いのが難点だ。 一段下がったオーケストラピットでの演奏ではなく、舞台の上で演奏するから演奏す る姿が邪魔だし、彼らの楽譜を照らすオレンジ色のライトが目ざわりになる。 映像には無理矢理途切れることのない音楽があてがわれたようで、演技と音楽が一致 しない。シーンによってはおおげさな違和感がある。 ここまできたらしょうがないから、ユーロスペースで見直すかな?しかし残念なこと に2度見たい映画ではないのです。 カウリスマキの映画は1本だけをみてもその魅力が分かりにくいので、ぜひこの機会 に過去の作品をビデオで見て、気に入った作品があった人は映画館に行きましょう。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  (http://macky.nifty.ne.jp/servlet/FreeMailServlet/           mail_backnum?freemail_id=412)   メルポット  (http://melpot.net-planning.co.jp/) ID:0000000008   ココデメール (http://mail.cocode.ne.jp/) ID:0200300007   ClickIncome  (http://clickincome.net/mg_lt/mag/m00000031.html)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   emaga (http://www.emaga.com/music/intro/film.html) ◇◇サービス______________________________◇ ◇   ホームページでは過去に記事を参照できるようになっています。   http://www.ScreenKiss.com/   Backnumber.toを利用したバックナンバー再送信サービスもあります。   http://backnumber.to/list.asp?userid=10007585 ◇◇広告募集______________________________◇ ◇   ScreenKissでは、広告を募集しております。   詳しくは、webmaster@ScreenKiss.comへ ◇◇協力・提携_____________________________◇ ◇   AntenneFrance(http://www.antennefrance.com/) ◇◇お問い合わせ____________________________◇ ◇   色々な情報やアイディアや感想などありましたら下記のアドレスまで投稿をお   願いします。そのほか編集に協力して下さる方も募集しています。   mailto:webmaster@ScreenKiss.com ◇◇スタッフ______________________________◇ ◇   【編集長】      【記事執筆】      【ヨーロッパ支局】    中津川 昌弘     鳥野 韻子       hana               立野 浩超               ゆたか               MS. QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼