ScreenKiss Vol.169

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Vol.169

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ベネチア映画祭情報 6   □ネクスト・フライデー   □U−571   □卒業 >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆ベネチア映画祭情報 6☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  日本では9月9日から公開の「U-571」、アメリカ・イギリスでの公開は既に終了し  ているが、ヨーロッパ各国での本格的公開はこれから。Sogni e Visioni部門(コ  ンペではない)での上映であった。  今回の映画祭中最も豪華キャストがそろった記者会見のひとつであったはず。  Jonathan Mostow監督をはじめ、メインキャストであるマシュー・マコノヒー、  ハーベイ・カイテル、ビル・パクストン、ジョン・ボン・ジョビらが会見に臨ん  だ。  アメリカでは80億ドルのヒットとのことだが、イギリスでのレビューは芳しくは  なく、大作としては大ヒットしたとは言い難い作品であった。しかし先ごろ起  こったロシアの潜水艦の事故が思わぬプロモーションになったことは否めない。  今後公開されるヨーロッパ各国では、ヒットは間違いないであろう。  監督・俳優陣のほうがむしろこの問題を意識しての会見であった。この件ついて  質問がなされる前に、インタビュイーの方から先にコメントし、デリケートな問  題だけに慎重に、しかし先手を打った感があった。  中でも唯一軍隊(海軍)経験のあるハ—ベイ・カイテルのコメントが最も力強  く、皆の意見を代表し且つこの事件に関するコメントを締める形となった。  まず詩の一説を語り、「深い海の底に潜水艦で沈んで行くことを想像してほし  い」と切りだした。「そこで出来る事は、皆で気持ちを共有し、人間  (Humanbeing)であろうとすること」と、少々抽象的ではあるが力の篭もった口  調での発言は、記者の気持ちを納得させるに十分であった。  人間性や知性がたった1度の会見で分かるべくもないが、ハーベイ・カイテルの佇  まいには彼自身を物語る何かが感じられた。  事件のせいもあってか、会見は終始優等生的発言が続いたが、「アメリカ映画に  ハッピーエンド以外の結末の作品はありえるのか?」という質問に、ビル・パク  ストンが「この間の映画では兄を殺したし(注:「シンプル・プラン」)いつも  ハッピー・エンドばかりではない」と言いつつも、「映画は人間としての喜びや  人生は美しいものであることを表現するためのものであり、戦争を含め悲劇が  あったとしても、自分達は前に進まなくてはならないのだから」と続け、「正し  く、且つ勝たなくてはならない」国、アメリカ的なものを非常に感じるコメント  であった。  リゾート・ムードの映画祭、会見もラフな格好で臨むスターが多い中、細身の  スーツ+タイのスマートなきめきめスタイルで登場したのがジョン・ボン・ジョ  ビ。  助演ゆえ、ひな壇では端に座り、発言も控えめであったが、この作品について  もっとも話題となったのは何より、誰より、実は「ボン・ジョビが来る!」とい  うことだった。  今回の映画祭では、会見場での写真は一切禁止、フォトグラファーとして登録し  た人のみ場所を移して写真を撮れる、というルールがしかれ、スターの会見にな  ればなるほど会見での規制もきついのだが、「U-571」御一行様はなかなか寛容で  あった。  会見前にフラッシュを焚かれても「撮られる」べく構えてくれ、会見後、すぐに  映画祭スタッフがひな壇前に立ち並びガードが張られてしまったのだが、ボン・  ジョビなどはわざわざガードの向こうから手を伸ばしてサインに応えていた。  一般観客対象の上映では、上映前にロシアの潜水艦への追悼をこめ、1分間の黙祷  がなされた。                                  hana __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ネクスト・フライデー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Next Friday     ★★★★☆     監督:スティーブ・カー     脚本・出演:アイス・キューブ     http://www.nextfridaymovie.com     MTVアワードコメディ部門主演男優賞     (2000年1月/アメリカ)日本年内公開予定  今やすっかり俳優業も板についたラッパー、アイス・キューブだが彼が映画ス  ターとして定着するきっかけとなったのがこの作品の第一弾『フライデー』。  前作では働きもせず家でのらくらする主人公クレイグが、ギャングのボス、デボ  を叩きのめしてムショ送りにするまでの話だった。  続編となる本作では復讐心に燃えるデボからグレッグを守るため、父親が彼を親  戚の家に送るところから始まる。  だが一見のどかな郊外も、隣人はラティーノ・ギャングだし、叔父はセックス狂  い、従兄は元恋人をはらませてトラブル続き。そこへデボまでが脱獄してきてさ  あ大変!  犯罪がらみのドタバタシーンはともかく細かいアドリブ的な笑いが良い。例え  ば、叔父が汚れた手をグレッグの服で拭くシーンがあるのだけれど、その間とグ  レッグの目つきが絶妙。セリフなども自然で良い。  また彼の隣人たちが面白い。特にコリアンのおばあさんがいい味。今まで何故か  アジア系の女性って大人しい役が多くて不自然だったけど、このおばあさん、ア  イスキューブ相手にノリノリ。負けてません。  ギャングの兄を持つプエルトリカンの娘を演じるリサ・ロドリゲスはペネロペ・  クルスを彷彿とさせるラテン美女。脇役のおネエ様方を含め、ラテン系は本当に  美女が多いなあ、と感心。  とまあ、マイノリティが大活躍のこの映画のなかで唯一の白人青年ローチを演じ  るジャスティン・ピアーズの使い方も上手い。ラリー・クラーク監督の『キッ  ズ』のキャスパー役ではスケボー片手に活躍してたが、今回も彼はスケボー持っ  てます。でも超ヘタなんだこれが。この辺がニヤリとさせられる。  しかしまあ、アイス・キューブってこれだけ悪ガキ顔だし、映画の中でもヤク  やってラリったりしてるのに何故かほのぼのしていて憎めない人です。脚本も手  がけているし実は知的な人なのかも。目指せ、スパイク・リー。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆U−571☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★★☆     2000/アメリカ/116分/シネスコ     監督:ジョナサン・モストウ     撮影:オリヴァー・ウッド     出演:マシュー・マコノヒー、ハーベイ・カイテル、        ジョン・ボン・ジョビ  POINT  潜水艦映画といえば必ず出てくる「U・ボート」。それと比較しても、しっかり  まとめられた展開、見ごたえある映像に、抑えをきかせた演出とかなりイイ線を  いっている。  「U・ボート」ほどの泥臭さ、力強さはあまり感じないのだが、その点がある意  味、ハリウッド的なのだろう。スマートな印象。あと、監督のジョナサン・モス  トウはこれから要チェックです。  この作品も例に洩れず、潜水艦映画には大きなハズレなし!                                 ユタカ __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆卒業☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Graduate     1967/アメリカ/107分/カラー     監督:マイク・ニコルズ     出演:ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス、アン・バンクロフト     1967年度アカデミー監督賞(M・ニコルズ)  アメリカン・ニューシネマ特集3回目は、サイモン&ガーファンクルの曲が全篇を  美しく彩る名作『卒業』。以下、本文に続く。  大学を優秀な成績で卒業したベン(D・ホフマン)だが、将来の目的が定まらな  い。そのうえ、父親の知り合いでもあるミセス・ロビンソン(A・バンクロフ  ト)とただセックスに耽るだけの無気力な日々を送るようになる。そこへ、ミセ  ス・ロビンソンの娘である大学生エレイン(K・ロス)が休暇の間戻って来る。  エレインと知り合ったベンは、彼女に対して真実の愛を感じるようになる。  冒頭から聴き慣れた心地良い音楽が流れる。サイモン&ガーファンクルの「サウ  ンド・オブ・サイレンス」“The Sound of Silence”。この曲だけでなく「スカ  ボロー・フェアー」“Scarborough Fair”や「ミセス・ロビンソン」  “Mrs.Robinson”も全篇を彩るが、テーマ曲の「サウンド・オブ・サイレンス」  を聴いて映像に引き込まれる方も多いのではと思う。それだけ魅力的な曲だ。ど  の曲も完璧なコーラス・ワーク。ちなみに「ミセス・ロビンソン」は、トム・ハ  ンクスの『フォレスト・ガンプ』にも使われていた。  この作品のラストの花嫁奪還はあまりにも有名だが、1934年製作のクラーク・ゲ  イブル主演、フランク・キャプラ監督による『或る夜の出来事』に似たような展  開を見る事が出来る。時代から言えば、『卒業』の方が後になるので影響を受け  たのではと考えてしまう。しかし、ヒントは得たかもしれないが『卒業』の方が  後世の語り草になるほど魅力的。見ていてスカッとする気分になる。  ダスティン・ホフマン。映画好きの人であれば知らない人はいないほどの超名優  だが、彼は今作が映画デビュー。彼の出現は、映画の歴史の流れから見ると1つ  の事件と言ってもいい。なぜなら、それまでの映画俳優は背が高く、ハンサムと  いうのが常識だった。163cmほどの身長と目立つ鼻。二枚目とはほど遠い。しか  し、監督M・ニコルズは舞台で演じていた彼を見てベン役はホフマンしかいない  と思ったと言う。新しい価値観に移行している時代に出るべくして出たスター。  彼は、今作からアカデミー賞ノミネートの常連になり、1979年の『クレイマー、  クレイマー』と1988年の『レインマン』で2度アカデミー賞を受賞している。  ベンを誘惑するミセス・ロビンソンを演じたA・バンクロフトは、1962年に『奇  跡の人』でヘレン・ケラーの教師アニー・サリヴァンを演じ、アカデミー賞を受  賞している演技派。1964年には『女が愛情に渇くとき』でカンヌ映画祭主演女優  賞も受賞している。  最後に、この作品は1967年度のアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞(D・ホ  フマン)、主演女優賞(A・バンクロフト)、助演女優賞(K・ロス)、脚色  賞、撮影賞の計7部門にノミネートされ、そのうち監督賞の1部門受賞した。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー! 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QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼

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