ScreenKiss Vol.198

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Vol.198

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □風と共に去りぬ   □ヴァーティカル・リミット(高度限界)   □TOKYO FILMeX アジア[新・作家主義]映画祭   □愛のコリーダ   □アギーレ・神の怒り >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆風と共に去りぬ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  ちょっとおしらせです。  東京の方はご存知でしょうね。今年の正月はテレビで「風と共に去りぬ」を見る  必要はありません。映画館で上映されますよ。渋谷のイメージフォーラムで12月  23日から上映されます。  しかも、デジタル・サウンド・バージョン。テクニカラーのダイ・トランス  ファー・プロセスを復活させてカラーとコントラストがより鮮明になりました。  スクリーンキスでは特にスクリーンサイズに注目したい。30年ぶり(らしい)  に、オリジナル・スタンダードサイズでの上映。今までは上下をカットして、ビ  スタサイズにして映写されていたらしいよ。  英語の苦手な方にはうれしい、戸田奈津子さんの翻訳字幕が待ち遠しいですね。  地方の方、スイマセン。最寄りの映画館にリクエストを出してみてください。あ  あ、こんな記事を書くと、映画館の回し者と思われそうですが、スクリーンキス  は純粋にこういう企画を応援していきたいのです。映画が好きな方なら気持ちを  分かっていただけるはず。  映画のメールマガジンとしてまもなく200号を迎えます。今までもこれからも、ス  クリーンキスは映画ファンとして、映画ファンの視点から記事を書き続けます。  いろいろな文章のスタイルで執筆者の趣味を重視した記事には、反感をもたれる  読者も多いのですが、こんなメールマガジンがあってもいいはず。  映画に厳しい事も書いていますが、今年はすでに200本を映画館(映画祭会場含  む)で見た私。つまり約30万円を映画に支払っています。(ああ、ボーナス  が・・・。自腹です。)これだけ映画産業に貢献していれば、ちょっとくらい好  き嫌いを言ってもいいですよね。あっ、記事にしていない作品が多くて恐縮で  す。(うっ、そんなに読みたくないって?)                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ヴァーティカル・リミット(高度限界)☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     VERTICAL LIMIT     ★★☆☆☆     2000/124分     監督:マーティン・キャンベル     出演:クリス・オドネル、ロビン・タニー  高地でSNOW LEOPARDを撮影する兄ピーターは、ナショナル・ジオ・グラフィック  誌のカメラマンとして山岳地帯で行動をしている。時を同じくして妹アニーは  K2登頂の最中。彼らは父をロッククライミングの事故で亡くし、それ以来すれ  違いが続く。そして、アニー達が事故にあった時、ピーターは命懸けで彼女達を  救うことに。  さて、東京は神田に新しいpatagonia(パタゴニア)のショップが内装工事真っ最  中の今日このごろ、アニーの青いフリースのベストはパタゴニアのものでした。  ピーター愛用のカメラはNIKONのF5で、山はあえてK‐2です。かっこいいですね。  でも、登山家達がどう思うかは分かりません。ちょっとだけ知り合いの登山家H氏  はチョモランマ経験者ですが、彼の意見を聞くまでもないでしょう。これはアク  ション映画です。潜水艦映画を見たからと言って、潜水艦夫を探すわけにもいか  んでしょ。  素人の感想でいきましょうか。アクション映画ですから、設定がどうのこうの、  展開がどうのこうのというより、迫力ある音と、体感しているかのような恐怖心  が重要です。それは、それなりに楽しめましたよ。でも、他に見たい映画があれ  ば、そっちを優先してもいいのでは。  父親が落ちるシーン、地面に叩きつけられるオープニングは悲劇ですが、あの地  面に叩きつけられるシーンはわざわざ見せるだけの価値はなかったですね。兄と  妹の父に対する後悔は半端に描かれ、分かりやすくはあるが、それを感動まで  もっていけなかった点が、この映画の欠点でしょう。感動をあまりにも臭い設定  で作り出そうとしてしまった点、つまり主役でもなんでもない男の話を挿入し  て、わざわざ夫婦愛をひっぱってきた脚本がくどい。  登山を主題にした映画は結構少ないのですが、開発の余地ありですね。  山にあこがれるが、登れない人向き。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆TOKYO FILMeX アジア[新・作家主義]映画祭☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     日程:2000年12月16日(土)〜24日(日)     会場:ル テアトル銀座(旧銀座セゾン劇場)、映画美学校     www.filmex.net  世界各地で、日本国内でも多くの映画祭が開催されているなか、今回のTOKYO  FILMeXでアジアを中心に選りすぐったインディペンデント系映画の作品群を紹介  する映画祭だ。ここでいうインディペンデントとは、予算の大小ではなく既成概  念にとらわれない強烈な作家性のある作品を指すのだという。  出来るだけ多くの映画人を招待し、日本の映画人や観客との交流の場を設けると  いう事で、第1回目の今年は中国からジャ・ジャンクー(『一瞬の夢』)、香港  からスタンリー・クワン(『ホールド・ユー・タイト』)、イランのサミラ・マ  フマルバフ(『りんご』)、イスラエルのアモス・ギタイ(『ヨムヨム』)等監  督陣もそうそうたる顔ぶれ(括弧内は過去の代表作)が来日予定。  東京からアジア、そして世界へ・・インディペンデント映画の交流の発信源とし  ての役割もこの映画祭では担っている。スクリーン・キスでは連日映画祭の作品  や、会場の模様をレポートして皆様にお届けする予定です。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆愛のコリーダ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     L'EMPIRE DES SENS     1976年/フランス/109min/カラー     監督:大島渚     出演:藤竜也、松田英子     http://www.gaga.ne.jp  女郎あがりで、今は料亭の女中をしている定。ある日、店の主人に見初められて  関係を持つ。以後、女将の目を盗んでは逢瀬を重ねる二人。次第に待ち合いを根  城に二人だけの世界に篭りがちになっていき、行為も徐々にエスカレートしてい  く。そんなある日、定は・・・。  何と24年目にして日本で初めての本編ノーカット上映だそうだ。そう、いわゆる  「阿部定事件」を基に男女のエロスの形を究極の芸術に仕上げた大島監督入魂の  作品にして、世界で大絶賛、日本でフィルムずたずたという曰く付きの作品。  私ごとですが、こう見えても(ってどう見えるんだ?)法学部の出身の私。憲法  の「言論の自由」では『チャタレー夫人の恋人』に続き、必ずや登場していたの  がこの作品。いくら説明されても見られないんだから判らない・・やっと今回教  材に出会えた感じでした。ノーカットとはいえ、例のボヤボヤは鬱陶しいけど。  何しろ判例ってのは無味乾燥事実のみ、という感じなので映画を見てイメージ変  わりました。  それに来日した海外の監督に「日本映画で好きな作品はありますか?」と聞く  と、クロサワと同じ位耳にするオオシマ。中でも『愛のコリーダ』。これには  「君は見た?」なんてたまに逆襲?されると一言もなかったわけで。また、「1  度本人を見た事がある」という年長の知人もいたりして、結構因縁?があったり  して。  長襦袢、布団、口紅、鼻緒、漆の赤。障子越しの柔らかな裸体のシルエット。雨  の中をゆれる蛇の目傘。黄色い行灯の光、昼まで睦んでいる二人に当たる陽の  光。あまり変化しない定の顔は、角度で表情を表す能面にも似てる。そして芸者  衆の三味線・・・どこを切ってもモダンな日本感覚はヨーロッパ受けの程が伺え  る。  特に定はサドでもあって、何でもありの愛のお国フランスでは特に絶賛ものか  も?! 変態プレー好きの絶倫コンビの果て・・とはいえ誰もがどこかで持ってい  る究極の愛の夢なのだろう。不眠症の定が、吉蔵を殺して初めて夢を見るという  のも哀しい。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆アギーレ・神の怒り☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Aguirre,Der Zorn Gottes     1972/ドイツ/93分/カラー     監督・脚本:ヴェルナー・ヘルツォーク     出演:クラウス・キンスキー、ヘレナ・ロホ、デル・ネグロ、        ペーター・ベルリング  映画館でのリバイバル上映、またビデオや衛星テレビ等で観る事が可能な過去の  作品群を、連載の形でお伝えしているが、今回もニュー・ジャーマン・シネマの  作品を取り上げる。作品は、ニュー・ジャーマン・シネマを代表するもので、以  後に知られる監督のヘルツォークと主演のキンスキーが、初めてコンビを組んだ  作品である。  1560年代末、アマゾンの奥地にあるといわれるエル・ドラド(黄金郷)を目指す  スペイン軍があった。しかし、大自然を前に思うように歩を進める事が出来な  い。そんな中、上官達の悠長な態度に苛立ちを感じた副官アギーレ(K・キンス  キー)は、自ら兵士に指示を与える。部下の越権行動として上官から咎めを受け  るアギーレだが、反逆を起こし自らの王国樹立を宣言する。  しかし、食糧不足やインディオの襲撃に怯え、悩まされる日々が続き、兵士の士  気も低下するようになる。兵士達の間に熱病も流行し、周りの者が倒れる中、い  つしかアギーレ自身が神のようにただ1人立ち尽くすのみとなる。  冒頭の俯瞰による自然描写に圧倒される。山、崖、川、森の全てが完璧なロケー  ションのもと撮影されている。この作品の撮影監督を務めたトーマス・マオホの  評価は抜群に高い。作品を見ればお分かり頂ける。  ヘルツォークは、第193号のヴェンダース、第196号のファスビンダーと並ぶ、ド  イツ・ニューシネマの代表的監督。侵略しているアギーレ達が密林の中の敵に怯  えるという、「攻撃する側」と「される側」の逆転という主題は、彼特有のもの  として今作でも見る事が出来る。  主演のキンスキーは、すでに国際的に知られた俳優であったが、今作で注目を浴  び一流俳優の仲間入りを果たしたと言っていい。今作で、狂気じみたアギーレを  見事に演じている。ちなみに、ご存じの方も多いと思うが、『テス』『パリ、テ  キサス』で知られる女優のナスターシャ・キンスキーは彼の娘である。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー! 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QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼

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