ScreenKiss Vol.217

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Vol.217
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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ハート・オブ・ウーマン   □24時間4万回の奇跡   □<サド・マゾ>匂い立つ官能、新世紀エクスタシー   □ハムレット   □DVDiscovery:マーシャルロー >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< {magclick} >>☆1☆ハート・オブ・ウーマン☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     What Women Want     2000年/アメリカ/127min/カラー/35mm     監督・脚本:ナンシー・メイヤーズ     出演:メル ・ギブソン、ヘレン・ハント、マリサ・トメイ     http://www.heart-of-woman.com/  毋とその仲間のショーガール達に甘やかされて育ったニック。女性の扱いは天下  一品、広告会社での昇格も間近だった筈が・・ヘッドハンティングでそのポスト  についたのは凄腕の女性、ダーシー。ある日女性の心の声が聞こえる能力を身に  つけたニックは・・。  今ハリウッドでは男っぽさが売り物の俳優が、最近は路線変更でコメディに流れ  ているそうだ。マスカラにマニキュア、ストッキングを穿いて女性商品広告の為  の「体験」をするメル・ギブソン。これ、ちょっと寒かった。元々オーバーアク  ション気味の彼。そのくどさを上手に受けるヘレン・ハントの自然体の演技がバ  ランスをとっている。  1度はクビになったダーシーを復帰させようとするニックに「私がポストに戻れ  ば貴方はクビよ」というダーシー・・シビアな業界、ドライな人事、そんな中で  の恋愛や思い遣り、そして父娘関係等笑いの中にも現代社会を織り込んでいる。  それまでニックと呼んでいた実の娘が、自分を真剣に心配してくれる父親を初め  て素直に「ダディ」と呼ぶシーンはちょっと泣かせる。  だが、それまでの自信満々で鼻持ちならないニックが、この経験を通して「いい  人」に生まれ変わるというプロットは『クリスマスキャロル』のように古典的。  「男の中の男」と評される人物ほど女性の心が判らないものよ・・と嘆いていた  前妻だが、判り過ぎても気味が悪い。「How gay?」・・あまりにツボを押さえた  セックスで彼をゲイと確信したウエイトレス(マリサ・トメイ)の質問。これっ  てすんごくゲイか、どうかって聞いているようなのだ。この言い回し、結構笑え  ます。  満員電車の中で「さあ次の駅で降りよう」なんて言う乗客の声が判れば、確実に  席に座れるのに・・などと残業帰りの疲れた頭でよく思ったものだ。が、他人の  心が読める事が幸せな能力か、と言うとそうでもないかもしれない。知り過ぎて  人間が怖くなるような気がする。「知らぬが仏」って昔の人の知恵かもしれませ  ん。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆2☆24時間4万回の奇跡☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     les convoyeurs attendent     1999年/ベルギー・フランス・スイス/94min/モノクロ/アメリカンビスタ     監督・脚本:ブノワ ・マリアージュ     出演:ブノワ ・ポールブールド、ジャン=フランソワ・ドヴィーニュ     2月10日(土)〜ユーロスペースで公開中  田舎町の三流新聞の記者ロジェは、妻と2人の子供・・映画とプレスリーが好きだ  がこれと言って取り柄のない息子とバトンガールの幼いルイーズ・・の3人暮ら  し。今日も警察の無線を傍受してはバイクの後ろにルイーズを乗せて現場に向か  う。ある日商店街のコンテストに息子を出場させ、景品のスポーツカーを入手し  ようとする。そのコンテストとは24時間で41,827回以上扉を開閉するものだっ  た・・。  チラシがカラーなので、本編開始と同時にモノクロになってまず吃驚した。その  上てっきりコメディだと思い込んでいたので、結構シリアスな内容に又吃驚し  た。そう、これは愛の物語なのだ。  ルイーズが学校帰りに拾って来る「Love」と書かれた看板、金婚式を迎えたカッ  プルの記事、そして何よりルイーズが学校で教わる「大好きなパパ、秘密を教え  てあげる・・パパは森の中の1本の木・・」と始まる詩。ロジェはこの詩が大好  きで彼なりに家族を思っているが、これが短気で独善的で、まるで気に入らない  と卓袱台をひっくり返した昔の日本の頑固親父みたいなのだ。  が、これは時に家族にとって迷惑であり、子供にとっては虐待にもなりかねない  事を彼は気付かない。そこで、一見無関係に見えて脇役として重要な役割が隣人  のフェリックスだ。彼は背中に幼い頃虐待を受けた時の傷を持つ。今は工場に勤  めながらレース用の鳩の飼育に余念がない。だが、いつもどこかオドオドしてい  る。  同様に父の命令には、いつもオドオドしながらも従う息子のミシェル。無理矢理  出された扉開閉のコンテストの途中で、初めて反抗する。そして事故。ここで物  語は様相を一変する。悲惨な筈なのににどこかはずれた可笑しさが漂い始めるの  だ。新車より何より大事なものに気付いたロジェの努力が第3者から見ると実に  滑稽。息子の好きなプレスリーの曲を聞かせようと偽物(どう見ても似てない)  を呼んだり、飼い犬を連れてきたり・・それも「アメリカ式」を強調する友人の  はからいで。かくして本当の「奇跡」が起こりハッピーな2000年となるのだ。  ほとんどがアマチュアという出演者の演技は素晴らしいが、特に第3者的存在の  ルイーズ役は将来が楽しみ。しかし図抜けて巧い父役は、『ありふれた事件』の  あの殺人者だったなんて!シネフィルのミシェルが見るビデオにジャック・ガン  ブランやパトリック・ティムジット(多分『ペダル・デゥース』か?)が見えた  りして小道具でも結構楽しめます。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆3☆<サド・マゾ>匂い立つ官能、新世紀エクスタシー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     小沼勝の華麗なる映像集     1月17日(土)〜3月9日(金)ユーロスペースで公開中     http://www.nikkatsu.com/  今年、日活ロマンポルノは生誕30年を迎え、現在の日本映画を支える多くの監  督、俳優を輩出してきた。今回の特集は、日活ロマンポルノに憧れて映画界入り  した中田秀夫監督(『リング』『カオス』)の、師匠の小沼勝監督とロマンポル  ノを巡るドキュメンタリー『サディスティック&マゾヒスティック』公開と共  に、小沼監督の代表作12本をニュープリントも含めて一挙に上映する企画。  ・・・と言う訳で子供の時分から耳にはしていた「日活ロマンポルノ」なる作品  を初めて見た。この日(2/10)は丁度、出演者の風祭ゆき氏のトークショーが  あった為かほぼ満席。ほとんどが中高年の男性で、ロマンポルノ最盛期に青春し  ていた人達のようだった。最近は一般の新聞でも、この時代のロマンポルノの見  直しについての記事も掲載されたりして、そのせいか女性も少なからず来場して  いた(ちなみにレディスシートも用意されている)。  尤も1月19日(金)に『サディスティック&マゾヒスティック』公開記念として催  されたイベント「新世紀エクスタシーNIGHT」では、約6割が女性だったという。  ゲストの風祭氏は当時と変わらぬスタイルと美貌で(トークの後、氏主演の作品  を見て吃驚した)、実に魅力的な女優。彼女も最初の頃は色々と苦労したが、小  沼監督の判りやすい演技指導ではとても勉強になったそうだ。曰く「顔の表情ま  で教えてくださるのがとても色っぽいの」。監督については「何でも見すかす吸  い込まれるような目」をした人、とか。  また「当時の観客にはポルノだから、というより映画が好きだから足を運ぶ、と  いう人もいてある意味、単なる「ポルノ」とは別のストーリー性や、女性の自己  確立といったしっかりしたテーマがあったからだと思う」と言う。  カメラの回る音で嬉しくなる、という根っからの?映画好きな彼女はどちらかと  言うとハイソな奥様役が多かったが「俳優は何でも出来なくては」と乗馬や立ち  回りまで習得したようだ。ポルノ以外も『セーラー服と機関銃』や最近では三池  崇史監督作品の、「キンキラキンの」麻薬売人役で登場。勿論『サディスティッ  ク&マゾヒスティック』にも出演しているが、これから公開が待たれる『マン  ホール』が最新出演作(manholeで検索するとHPがあるらしい。ちなみに彼女はど  うやらコンピューターおたくで、自身のHPも昨年暮れに立ち上げたそうだ)。  さて、ちなみに筆者が見た作品は『妻たちの性体験 夫の眼の前で、今・・』。  この中の風祭氏はスレンダーで、そのせいか一般の外国映画のベッドシーンより  ずっと植物的。最近のやたらセックスシーンばかりの一般映画に比べたら露出の  点ではむしろ上品かもしれない。女性もこの機会に鑑賞にトライしてみたら如  何?  カメラの位置や出てくる男の振るまいは、やはり観客の男性を意識しているが、  物語そのものよりバックに当時のフォークが流れ、一万円札は聖徳太子、妙に狭  いステンレス浴槽等、当時の生活が興味深く感じられた。  また女優に比べ、男優の魅力が極端に乏しく衣装も手抜きなのが可笑しい。先  日、秋山正太郎氏の写真展に行ったら彼は「賛婦人科」と言われる程、女優の奇  麗な部分を引き出すのが巧かったとあった。ポルノもどうやらそのような感じが  した。それにしても、ポルノ映画ってどうして凄まじいタイトルをつけるのだろ  う?                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆4☆ハムレット☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     HAMLET     ★☆☆☆☆     2000/アメリカ/112min/1:1.85     監督:マイケル・アルメレイダ     撮影:ジョン・デ・ボーマン     出演:イーサン・ホーク、カイル・マクラクラン、        ダイアン・ヴェノーラ  現代に舞台を移したストーリーと、忠実に残したのか堅苦しいセリフ回しが全く  かみ合っていない。これは字幕が相当悪い気もするが。話の設定、展開も時折ぎ  こちなく、現代アレンジの点でも、新鮮さやインパクトは乏しく、何となく常識  ライン。                                   ユタカ __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆5☆DVDiscovery:マーシャルロー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆  字幕は通常に日本語字幕の他に吹替え用の字幕と言うのがある。僕は思わず吹き  替えの日本語を字幕にしたのかと期待してしまった。(これがなんなのかはよく  分からない)一般に字幕の日本語は台詞を随分すっ飛ばしてしまっている場合も  多いので、一部内容が正確に理解されにくくなる場合もある。訳者はプロで実績  も積んでいるだろうが、文化的背景を完璧に理解しているとも思えないので、そ  の辺は雑になってしまうかもしれない。  正直な話、映画を見る上で社会背景、文化背景を知らないと幾ら日本語に完璧に  訳されていてもあまり意味が分からない事もあるので、そういうところもDVDなど  で解説されていくと、より面白いかもしれない。  そんなことを言ってしまうと、ニューヨークを舞台ならばニューヨークに住んで  みないと分からないとか、少なくともアメリカには住んでいないと、と言うこと  になりそうだが、この作品のように今でもアメリカにはびこる人種対立の根深さ  などを知ることは、この作品の意味の深さ、逆に言えばひどい駄作さ(?)を理  解するために必要かもしれない。  たとえば、青山、渋谷、銀座がおしゃれな街ではあるが、どれも特徴があり、若  者が集まると言っても「どういう感じの?」と言うことは説明しなければ分から  ないだろうし、新大久保には外国人が多いが、麻布のインターナショナルとは全  く違うなどと言うこと。こういうようなことがニューヨークでもあり、これは地  名をどんどん言われてもピントは来ないだろう。  その他の特典と言えば、メイキング映像が30分ほど。これはアメリカの映画情  報を流すケーブル局(E!など)の制作した物の様で特に目新しい物ではない。  ★は作品の出来ではなく、DVDとしていかに良くできているかを表している物で  す。普通のビデオと同じ構成の場合は★は1つです。DVDとしての特長を生かした  構成や特典映像の豊富さ、ナビゲーションなどで増えていきます。 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今週のうわさ____________________________◇ ◇  故マリリンモンローの遺品が競売にかけられることになった。彼女の使っていた  ボールペンが500ドルからと言うものあるが、彼女が送ったポストカードが  7000ドル、水着やウェディングドレスまで出展されている。 ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  (http://macky.nifty.ne.jp/servlet/FreeMailServlet/           mail_backnum?freemail_id=412)   メルポット  (http://melpot.net-planning.co.jp/) ID:0000000008   ココデメール (http://mail.cocode.ne.jp/) ID:0200300007   emaga (http://www.emaga.com/music/intro/film.html) ◇◇広告募集______________________________◇ ◇   ScreenKissでは、広告を募集しております。   詳しくは、info@ScreenKiss.comへ ◇◇お問い合わせ____________________________◇ ◇   色々な情報やアイディアや感想などありましたら下記のアドレスまで投稿をお   願いします。そのほか編集に協力して下さる方も募集しています。   info@ScreenKiss.com ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   ホームページでは過去に記事を参照できるようになっています。   http://www.ScreenKiss.com/   Copyrights(C), 1998-2001 ScreenKiss Entertainment  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。  発行人・編集長 中津川 昌弘 ┼                                   ┼