オランダ映画祭 ’99

映画祭

オランダ船リーフデ号が大分県に到着したのは、1600年の4月。2000年は日蘭友好400年に当たります。そこで ’98年より3年間に亘り開催されている「オランダ映画祭」。今年は2回目です。東京を皮切りに順次全国を巡回する予定。

オランダ映画といえば、最近は『アントニア』『キャラクター・孤独な人の肖像』に続き、『アムス→シベリア』『ドレス』等が公開されています。

今回は日本初公開作品のプレミア上映4本他、滅多に見られない「短編アニメーション・アンソロジー」やアートフィルムの総集編「ダンスフィルム」などの作品が上映されます。コンクな5日間、是非足を運んでみては?

昨年の第1回目の時、ふらりと出掛けた筆者は、結構その面白さと珍しさに引かれて今回も楽しみにしているところです。勿論、上映後はレポートをお届けします。

■スケジュール

期間:9月22日(水)~9月26日(日)
会場:赤坂・草月ホール(地下鉄銀座線・半蔵門線 青山一丁目)
料金:前売り 1回券¥1,200
3回券¥3,000 チケットぴあにて発売中
当日  1回券¥1,400
3回券¥3,600

お問合せ:
オランダ映画祭実行委員会事務局 ぴあ(株)映画事業部内
TEL 03 (3265) 1425 
(月曜~金曜 10:00~18:00 土日、祭日休み)

■作品紹介
□『失われたトランク』1998年/95分
ベルリン映画祭正式招待作品
監督:エロン・クラッペ
出演:マクシミリアン・シェル、イザベル・ロッセリーニ

70年代初頭、19才のチャヤは乳母としてユダヤ教徒との家に働く。5才の失語症の少年とその両親の心をつかんでいく。そんなある日、少年がチャヤにだけは話をするようになるのだが・・・。

俳優としての活躍も目覚ましい、エロン・クラッペの監督デビュー作。

□『密航者』1997年/90分
’97年マンハイム国際映画祭グランプリ受賞
監督:ベン・ファン・リースハウト

ウズベキスタンとロッテルダムの合作映画。近隣の綿向上での過度の灌漑から、すっかり干上がってしまった湖。男の住む漁村は、ソビエト崩壊後、壊滅的な貧困に瀕している。アメリカへの密航を計画した彼が辿りついたのはロッテルダム。

優しい家族の元で、ベランダに住まわせて貰っていたが、ある日強制送還された彼の見たものは、水をたたえた湖だったが・・・。

□『三人のプレーヤー』1998年/90分
監督:エディ・エストール

アムステルダムで人気のジョーダンを舞台とした、3部作のラスト。オランダ映画界を徹底的にパロった、オランダ版「ザ・プレイヤー」。

□『19.99ギルダーの夜』1997年/90分
監督:マリー・ドミニカス

1000年をテーマとした、才能ある若き監督達による4つの長編映画「ルート2000プロジェクト」シリーズの1本。

2000年直前の、1999年最後の日に、高級ホテルが企画したサービスとは、新婚カップルを豪華なスイートに、たったの19.99ギルダーで泊めるというものだったが・・・。

□『短編アニメーション・アンソロジー』:全5作品
世界的なアニメーター、ポール・ドリエッセンの新作をはじめとする、オランダアニメの総集編。長編映画に並映する作品群と、7月末から開催された「第7回キンダー・フィルム・フェスト・ジャパン」で上映する作品群の2種類のプログラミング。

◇『3人のお嬢さん』1998年/10分30秒
監督:ポール・ドリエッセン

3人の紳士が3人の令嬢を救おうと奮闘するが、物事は悪い方向へ向かってしまい・・。

◇『バイオレンス・ガール』4分
監督:クルスティー・ムスクール

暴れまわり、激怒する小さな女の子。彼女の怒りを鎮める事が出来るのは・・・?ドアの開く音がして・・ママが帰ってきた。

◇『ふくろうのうた』1998年/11分12秒/モノクロ
監督:ティス・プーツ

ふくろうと女の子を中心に、古いゴシック教会の修復と、そこに棲む動物達の生活を工事の進行に合わせて展開していく。

◇『グレッグ・ローソン短篇集』1997年/1分24秒
監督:グレッグ・ローソン

◇『こわいのはどっち?』『恐怖の映画館』『大都会』『海』『腹ぺこのうた』
監督はCGを駆使して製作するコミカルなショート&ショートを得意とする、新進アニメーター。パートナーのリー・ロスとの共同でアニメスタジオを経営している。作品集の形で上映するのは、今回がワールドプレミア。

◇『フーガ』1996年/11分
監督:ハンツ・ネセスティン

ピアノを弾いていた男は窓辺に彼の過去が現れるのを見る。子供の頃の夢が蘇る。メランコリックな男の人生を描くアニメ。

□『ダンスフィルム』: 全5作品
現代オランダのダンス・シーンが生んだダンスフィルムの秀作を一挙上映。ステージライヴでもなく、ミュージカルでもなく、映像とダンスの創り上げる芸術世界。

◇『橋を渡る』1999年/9分/モノクロ
監督:ノード・ヘ・ケンス

1999年ロッテルダム映画祭でワールドプレミア上映され好評を博した。

アレックス・コックスの『3人のビジネスマン』と併映されたダンス・バージョン。実景の中で踊る3人のビジネスマン。向こう岸へ1番早く渡れた人は?

◇『アナザー・アナザー』1999年/8分
監督:ベア・デ・ヴィッサ

ルディ・ヴァン・ダンツィングの自宅での振り付けの模様を挿みながら、足の振出しを純化してみせる。

◇『密室のタンゴ』1998年/14分 
1998年オランダ映画祭金の仔牛賞受賞(最優秀短篇映画)
監督:クララ・ファン・ホール

居間のパーティは、炭坑の梺のアパートに場面が変わり、2組の夫婦が踊るタンゴは実は幻想にすぎない孤独なものだった。

◇『ブラインドサイド』1999年/25分
監督:マリー・ドミニカス

◇『19.99ギルダーの夜』と同じ監督の手によるダンスフィルム。
アメフトチーム、ザ・アムステルダム・クルセイダーズとクリスティーナ・デ・シャテル・ダンス・カンパニーのダンサーが出会い・・・。

◇『海のソナタ』1998年/5分
監督:ヤニカ・ドライスマ

監督はダンサー、女優。海を背景に、水の上での重力、肉体的限界、時間、場所等の制限を受けずに踊る。

鳥野 韻子