神さまへの贈り物

イラン映画としての評価:★★
キネカ大森・イラン映画特集2より

この映画は、96年の作品。英題(おそらく現題直訳)は、「BAG OF RICE」といい、米袋のこと。(そのままの方がいい)

日本ではお米といえば10kg程度のビニール袋か、丈夫な紙の袋だが、イランなどの国では現在ナイロン繊維の麻袋のような大きい袋を使用するのが一般的だろう。(ちょっとしたことだが、国により違うものだから)

映画の中ではこの米袋を1000リアルで買う場面がある。(約20円相当)また、少女ジェイランがおじさんからもらうコインは100リアル。(何も買えない)

この映画は日本との合作と歌ってあり、どこまで日本人の手が加えられているかが不明だが、イラン映画といえば…といった要素で作られている。(日本はお金を出したかけか?)

つまり、イラン映画といえば、少年少女、ミニロードムービー、うろうろして問題が起こる。その度に誰かが交わり、最後は家に帰る。(それはキアロスタミの映画か)

この映画、まずは幼い姉妹がパンを買いに行くシーンから始まる。(いきなり喧嘩している)パン屋の列、焼き立てを順番待ちして買う姿、そのまま何枚かを手でもって帰る姿。(ごく普通の情景)

また家の回り、パン屋の道すがら、どこもかしこも真中に溝があり、ちょろちょろと水(下水か雨水か)が流れている。(これも当たり前の風景)イランというのはスキー場があるくらいだから、冬は寒い。まだ学校に通えない歳ごろの妹ジェイランは毛糸の帽子をかぶっている。(その姿がかわいらしい)

となりのおばあさんマスメさんのめがねもリアルだ。(小道具ではなく、自前の物としか思えない)

その後の粗筋はなんだかんだと話しは進み、となりのマスメさんがお米を買いにいくのに、ジェイランは一緒にでかける。ジェイランがだだをこねて、無理やり一緒にいくことになったのだが。そしてバスにのり、町中をうろうろし、さまざまなトラブルにみまわれる。自分達で招いているとしか思えないトラブルなのだが。その合間で街の風景がうつしだされ、いくつものモスク、レリーフなどが映し出される。(これがきれいで、見ごたえある)最後はお決まりに解決し、家に帰って幸せに幕を閉じる。(笑顔で終わり)

この映画を細部まで見ていると、さまざまな興味深い物を目にする。(まるで観光でもしているかのごとく)

まずは、家でお茶を出す場面、後ろの方にティーポットが置いてある奇妙な形の湯沸かし器。恐らくどこの家でもこれを持っているだろう。下にガスを当て、真中の丸みを帯びたあたりに水をいれ沸かす。真中あたりに蛇口が付いているのでポットにそのままの状態でお湯を注げる。そのポットは最上部においておけば、余熱で保温できる。(いくらいってもイメージは難しいだろう)

ジェイランがしきりに公園に行きたがるが、実際宗教的に娯楽がそれほど多い国ではないためなのか、町中に大きな公園がいたるところにあり、老若男女が週末にあたる金曜日には公園にくりだす。(木、金曜日が、日本の土日曜日にあたり休みになる)

道路の端に両手で箱を支えるような形をした六角形の黄色い箱が写るが、これは募金箱。私がテヘランにいった時、「いったい誰がいれるものか?」といった矢先に中年の男性がコインをいれていた。(機能しているらしい)

映画の話題というよりもイランの話題になってしまったので、映画に関していえば、多少オーバーな演出が目障りに感じる。カメラアングルもちょっと臭い。もうすこし素直に撮影しておけばよかったのに。

最後に、先日キネカ大森で見た時にフットライトのカバーが破損していて、電球の明かりがそのまま目に入るため、至急修理してほしいと思ったものだが、本日9月23日までにまだ修理されていなかった。(残念)

立野 浩超

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