ScreenKiss Vol.218

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ベルリン国際映画祭情報 1   □ザ・カップ 夢のアンテナ   □僕の国、パパの国   □スーパーノヴァ   □DVDiscovery:ジャンヌダルク >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< {magclick} >>☆1☆ベルリン国際映画祭情報 1☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  2月7日、ジャン=ジャック・アノー監督作品「 Enemy At The Gate」をオープニ  ング作品として、第51回ベルリン国際映画祭が開幕した。  昨年は「第50回」の記念的開催であったため、連日ハリウッド系のスターが来場  し華やかな雰囲気が漂っていたが、今年は例年に戻ったということだろうか? 報  道人も去年より少なめとのことであり、ラインナップ、ゲスト陣を見ても去年ほ  どの「大型感」はない。  しかしそうは言っても世界で2番目に大規模な国際映画祭。たくさんの観客がメイ  ン会場の「ポツダム広場」に集い、特に初めての終末であった2月10日、11日に  は、チケットを求める人の長い行列が絶えることはなかった。ベルリンに住む  人々に愛されている「お祭り」であることがひしひしと感じられる光景である。  オープニング作品「 Enemy At The Gate」は、今をときめくジュード・ロウが主  演。第2次世界大戦下のロシアを舞台に繰り広げられるロマンス大作である。制作  中から有名な作品だけに注目度は高く、映画祭開催前の段階では「一番の目玉  作」であった。監督、ジュードをはじめ、ジョセフ・ファインズ、ボブ・ホプキ  ンス、レイチェル・ワイズらメイン出演者が来場しオープニングに華を添えてい  たのだが、上映後の評判はことごとく悪い。日本でも公開が待たれる話題作だけ  に残念である。  金熊賞を争うコンペティション部門のほか、パノラマ部門(辻仁成監督の  「Hotoke」は11日の夜の上映がすでにチケット完売)、フォーラム部門(相  米慎二監督、小泉今日子主演の「風花」が出品。10日の夜9時半からの上映は満員  だった。しかし反応は「退屈」「長すぎる」と不評)、子供映画部門でそれそれ  賞が競われ、加え記念上映的部門として、カーク・ダグラスのオマージュ部門、  フリッツ・ラング記念部門、モーリッツ・ファイバリッツト部門(モーリッツ氏  はこの映画祭主催者側のトップ。今年で役を退くことが決まっている)が設けら  れている。  「注目作」として地元レベルで映画祭前半の現在話題になっている作品は、コン  ペ部門の「ショコラ」(ラッセ・ハルストロム監督)、「トラフィック」(ス  ティーブン・ソーダバーグ監督)、パノラマ部門のレオナルド・ディカプリオ、  トビー・マクガイア出演の10年前の未公開作「Don's plum」(配給がつかなかっ  たのが未公開の理由)、そしてオーケストラ演奏で上映されるフリッツ・ラング  の「メトロポリス」など。  話題作、会場の雰囲気をはじめ、生の情報をベルリンから引き続きお届いたしま  す。お楽しみに!                                   hana __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆2☆ザ・カップ 夢のアンテナ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     PHoRPA     ★★☆☆☆     1999/ブータン・オーストラリア/93分     監督:ケンツェ・ノルブ  ウゲン達は修行そっちのけで、サッカー・ワールドカップに夢中。中継を見るに  は町の共同テレビ屋に行くしかないが、そこも追い出されて決勝戦を見逃しそ  う。そこで、お金を出し合ってレンタルテレビと衛星放送アンテナを借りること  に。どうしても足りないお金を補うためにとった行動が・・・。  チベットの僧が監督したという作品だが、しっかり外資に置かされていて、想像  しがちな素朴を感じるほどではない。その国独自のセンスや、味も、単に風景に  表れるばかりで、その背後に存在する実際の物語や諸問題を読み解くような深み  はない。  インドに亡命中の高僧により反中国の露骨なメッセージはしきりと繰り返される  が、それをつぶやくタイミングが悪い。とってつけたメッセージに感動は少な  い。映画の主題となるワールドカップというスポーツの祭典に夢中になる子供の  心と反したメッセージのように聞こえてしまう。逆効果だ。  ある国を悪者であることを訴えようとする時には、比較できる悪者を並べるか、  正反対の正義と対比させるか。どちらも意図されていないこの作品では、単純に  あれも、これも言いたい事を詰めこんでしまっただけ。  私は個人的な意見として彼らのメッセージに共感する部分が多いだけに、映画と  いう手法を使って新たに歩み始めたムーブメントに拍手を送りたいが、私が求め  ている水準の映画ではなかった。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆3☆僕の国、パパの国☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     East is East     ★★☆☆☆     1999/イギリス/96分     監督:ダミアン・オドネル     出演:オーム・プリー、リンダ・バセット  パキスタン移民の父親とイギリス人の第2婦人、そしてその間に生まれた父親似  の6男1女。父親は子供達にパキスタン人としての誇りと習慣を植え付けたい。  しかし、マンチェスターで生まれ育った子供達にはパキスタンこそ異国。あげく  の果てに長男は家出。そして今日もまた問題勃発。  イギリスに行くと他のヨーロッパよりも多民族が入り乱れている印象を受ける。  もちろん大都市ではどこもそんなものだが、ロンドンの場合は異文化を見掛ける  頻度と、その国独自のスタイルで過ごしている人々が多いようだ。亡命か、移民  か、趣味か実状は知らない。  なぜか父親似ばかり子供達が文化と慣習、宗教において父親と対立する姿が描か  れるといっても、お堅い主張やメッセージのない、単なる家庭問題をあつかった  作品。残念なことにちっとも笑えなかった。  なぜ母親がこのパキスタン人と結婚したかといった現実的なことは説明されず、  パキスタンにほったらかしの残る第1婦人のことも分からない。貧しそうな生活  では第1婦人への送金もままならないだろう。この辺りを説明しないから表面的  にネタの面白さが重要になってくる。そのくせネタは使い古しのパターンに収ま  る程度。  モスクから1人で帰ってくる父親の姿は、息子達に強制する姿ではないし、その  くせ結婚に関しては無理じいをする。どうも父親がどこまで本気でやっているの  か疑問。息子達の反抗はけっこう根が深いくせに、意見は言えないの?                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆4☆スーパーノヴァ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Supernova     ★☆☆☆☆     2000/アメリカ/91分     監督:トーマス・リー     出演:ロビン・タニー、アンジェラ・バセット、        ジェームス・スペイダー  宇宙を航行中の医療船ナイチンゲール号。銀河の彼方からの救助信号をキャッチ  してある無人のはずの星に向かう。1人の生き残りを救助するが、その星で何を  していたのか。何があったのか。彼が持ち込んだその物体の謎は・・・?  こんなSFをつくりやがって。予算の無駄遣いです。SFというより宇宙を舞台にし  た謎の物体をめぐるパニック映画で、それがエイリアンのように生き物でないか  らタチが悪い。謎の物体が理解に苦しむ過程を経た物の割には単純なもので、人  間に及ぼす副作用がまた強引。  次元ジャンプというワープ工法や宇宙船や宇宙服のデザインもつまらない。それ  どころか、なんでこんなクルーが一緒に登場しているのかが疑問だし、もろい宇  宙船の割にはしっかり帰還できる設定が強引。  コッポラも完成を断念したとか。断念ではなくて、面白い映画になりようがな  かったから、投げ出したって方が正確では?                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆5☆DVDiscovery:ジャンヌダルク☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★★☆  これと言った素晴らしいコンテンツは無く、タレント・ファイル(出演者などの  情報と写真)や劇場予告編や字幕の切り替えなどは普通のDVDと同じだ。  映像はそのままで、音楽部分のみを再生するモードが用意されている。これは音  声や効果音などは一切入っておらず、音楽の部分のみを再生する機能だ。この作  品の音楽監督エリック・セラは監督リュック・ベッソンの全作品の音楽を担当し  ており、また彼の音楽は素晴らしい。そういった意味でこのモードで作品を再生  するのは、なかなか面白い。字幕をオンにしておけば、退屈もしないだろう。  ジャンヌダルクを演じたミラ・ジョヴォヴィッチが、この作品の原作となった歴  史・背景や制作秘話を解説してくれるドキュメンタリータッチなビデオも収録さ  れている。西洋で生まれ教育を受けたわけでなければ少々理解しにくい物がある  が、このおかげでより作品を理解しやすくなるだろう。  僕が感じるには、「フィフスエレメント」の時もそうだが、あまりきれいとかか  わいいというイメージがしない。特にこの作品では男性と同じように戦っている  場面が多いし、ちょっと気の狂った役を演じているからだ。しかしこのビデオで  は、みょーにセクシーだった。アメリカで深夜に流れるHダイヤルのCMの様だっ  た。  舞台も物語も監督もフランスだが、このDVDではフランス語の部分は全くと言って  いいほど見られなかった。  DVDで収録されている音声の方式として、ドルビーデジタル5.1と言う物が多く使  われている。ドルビーデジタルと言っても、全て素晴らしいサラウンド効果が期  待されるとは言い切れない。このDVDのサラウンド処理はかなり素晴らしく、効果  も良く効いている。SFやアクションの作品でも、ここまでヴィヴィッドな物は少  ないだろう。  最後にDVDのナビゲーションだが、1つ1つのコーナーに動的効果を持たせて移動  する物も多いが、初めはすごく良い物だが、実は結構うっとうしい。そういった  過剰な効果は使っていないが、全体的に美しくうまく機能している。  ★は作品の出来ではなく、DVDとしていかに良くできているかを表している物で  す。普通のビデオと同じ構成の場合は★は1つです。DVDとしての特長を生かした  構成や特典映像の豊富さ、ナビゲーションなどで増えていきます。 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今週の東京ランキング________________________◇ ◇   1 アンブレイカブル   2 ペイ・フォワード/可能の王国   3 クリムゾン・リバー   4 BROTHER   5 ダンサー・イン・ザ・ダーク   6 ハート・オブ・ウーマン   7 リトル・ダンサー   8 ダイナソー   9 ザ・ウォッチャー   10狗神<イヌガミ>/弟切草<オトギリソウ> ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  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ScreenKiss Vol.217

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ハート・オブ・ウーマン   □24時間4万回の奇跡   □<サド・マゾ>匂い立つ官能、新世紀エクスタシー   □ハムレット   □DVDiscovery:マーシャルロー >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< {magclick} >>☆1☆ハート・オブ・ウーマン☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     What Women Want     2000年/アメリカ/127min/カラー/35mm     監督・脚本:ナンシー・メイヤーズ     出演:メル ・ギブソン、ヘレン・ハント、マリサ・トメイ     http://www.heart-of-woman.com/  毋とその仲間のショーガール達に甘やかされて育ったニック。女性の扱いは天下  一品、広告会社での昇格も間近だった筈が・・ヘッドハンティングでそのポスト  についたのは凄腕の女性、ダーシー。ある日女性の心の声が聞こえる能力を身に  つけたニックは・・。  今ハリウッドでは男っぽさが売り物の俳優が、最近は路線変更でコメディに流れ  ているそうだ。マスカラにマニキュア、ストッキングを穿いて女性商品広告の為  の「体験」をするメル・ギブソン。これ、ちょっと寒かった。元々オーバーアク  ション気味の彼。そのくどさを上手に受けるヘレン・ハントの自然体の演技がバ  ランスをとっている。  1度はクビになったダーシーを復帰させようとするニックに「私がポストに戻れ  ば貴方はクビよ」というダーシー・・シビアな業界、ドライな人事、そんな中で  の恋愛や思い遣り、そして父娘関係等笑いの中にも現代社会を織り込んでいる。  それまでニックと呼んでいた実の娘が、自分を真剣に心配してくれる父親を初め  て素直に「ダディ」と呼ぶシーンはちょっと泣かせる。  だが、それまでの自信満々で鼻持ちならないニックが、この経験を通して「いい  人」に生まれ変わるというプロットは『クリスマスキャロル』のように古典的。  「男の中の男」と評される人物ほど女性の心が判らないものよ・・と嘆いていた  前妻だが、判り過ぎても気味が悪い。「How gay?」・・あまりにツボを押さえた  セックスで彼をゲイと確信したウエイトレス(マリサ・トメイ)の質問。これっ  てすんごくゲイか、どうかって聞いているようなのだ。この言い回し、結構笑え  ます。  満員電車の中で「さあ次の駅で降りよう」なんて言う乗客の声が判れば、確実に  席に座れるのに・・などと残業帰りの疲れた頭でよく思ったものだ。が、他人の  心が読める事が幸せな能力か、と言うとそうでもないかもしれない。知り過ぎて  人間が怖くなるような気がする。「知らぬが仏」って昔の人の知恵かもしれませ  ん。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆2☆24時間4万回の奇跡☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     les convoyeurs attendent     1999年/ベルギー・フランス・スイス/94min/モノクロ/アメリカンビスタ     監督・脚本:ブノワ ・マリアージュ     出演:ブノワ ・ポールブールド、ジャン=フランソワ・ドヴィーニュ     2月10日(土)〜ユーロスペースで公開中  田舎町の三流新聞の記者ロジェは、妻と2人の子供・・映画とプレスリーが好きだ  がこれと言って取り柄のない息子とバトンガールの幼いルイーズ・・の3人暮ら  し。今日も警察の無線を傍受してはバイクの後ろにルイーズを乗せて現場に向か  う。ある日商店街のコンテストに息子を出場させ、景品のスポーツカーを入手し  ようとする。そのコンテストとは24時間で41,827回以上扉を開閉するものだっ  た・・。  チラシがカラーなので、本編開始と同時にモノクロになってまず吃驚した。その  上てっきりコメディだと思い込んでいたので、結構シリアスな内容に又吃驚し  た。そう、これは愛の物語なのだ。  ルイーズが学校帰りに拾って来る「Love」と書かれた看板、金婚式を迎えたカッ  プルの記事、そして何よりルイーズが学校で教わる「大好きなパパ、秘密を教え  てあげる・・パパは森の中の1本の木・・」と始まる詩。ロジェはこの詩が大好  きで彼なりに家族を思っているが、これが短気で独善的で、まるで気に入らない  と卓袱台をひっくり返した昔の日本の頑固親父みたいなのだ。  が、これは時に家族にとって迷惑であり、子供にとっては虐待にもなりかねない  事を彼は気付かない。そこで、一見無関係に見えて脇役として重要な役割が隣人  のフェリックスだ。彼は背中に幼い頃虐待を受けた時の傷を持つ。今は工場に勤  めながらレース用の鳩の飼育に余念がない。だが、いつもどこかオドオドしてい  る。  同様に父の命令には、いつもオドオドしながらも従う息子のミシェル。無理矢理  出された扉開閉のコンテストの途中で、初めて反抗する。そして事故。ここで物  語は様相を一変する。悲惨な筈なのににどこかはずれた可笑しさが漂い始めるの  だ。新車より何より大事なものに気付いたロジェの努力が第3者から見ると実に  滑稽。息子の好きなプレスリーの曲を聞かせようと偽物(どう見ても似てない)  を呼んだり、飼い犬を連れてきたり・・それも「アメリカ式」を強調する友人の  はからいで。かくして本当の「奇跡」が起こりハッピーな2000年となるのだ。  ほとんどがアマチュアという出演者の演技は素晴らしいが、特に第3者的存在の  ルイーズ役は将来が楽しみ。しかし図抜けて巧い父役は、『ありふれた事件』の  あの殺人者だったなんて!シネフィルのミシェルが見るビデオにジャック・ガン  ブランやパトリック・ティムジット(多分『ペダル・デゥース』か?)が見えた  りして小道具でも結構楽しめます。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆3☆<サド・マゾ>匂い立つ官能、新世紀エクスタシー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     小沼勝の華麗なる映像集     1月17日(土)〜3月9日(金)ユーロスペースで公開中     http://www.nikkatsu.com/  今年、日活ロマンポルノは生誕30年を迎え、現在の日本映画を支える多くの監  督、俳優を輩出してきた。今回の特集は、日活ロマンポルノに憧れて映画界入り  した中田秀夫監督(『リング』『カオス』)の、師匠の小沼勝監督とロマンポル  ノを巡るドキュメンタリー『サディスティック&マゾヒスティック』公開と共  に、小沼監督の代表作12本をニュープリントも含めて一挙に上映する企画。  ・・・と言う訳で子供の時分から耳にはしていた「日活ロマンポルノ」なる作品  を初めて見た。この日(2/10)は丁度、出演者の風祭ゆき氏のトークショーが  あった為かほぼ満席。ほとんどが中高年の男性で、ロマンポルノ最盛期に青春し  ていた人達のようだった。最近は一般の新聞でも、この時代のロマンポルノの見  直しについての記事も掲載されたりして、そのせいか女性も少なからず来場して  いた(ちなみにレディスシートも用意されている)。  尤も1月19日(金)に『サディスティック&マゾヒスティック』公開記念として催  されたイベント「新世紀エクスタシーNIGHT」では、約6割が女性だったという。  ゲストの風祭氏は当時と変わらぬスタイルと美貌で(トークの後、氏主演の作品  を見て吃驚した)、実に魅力的な女優。彼女も最初の頃は色々と苦労したが、小  沼監督の判りやすい演技指導ではとても勉強になったそうだ。曰く「顔の表情ま  で教えてくださるのがとても色っぽいの」。監督については「何でも見すかす吸  い込まれるような目」をした人、とか。  また「当時の観客にはポルノだから、というより映画が好きだから足を運ぶ、と  いう人もいてある意味、単なる「ポルノ」とは別のストーリー性や、女性の自己  確立といったしっかりしたテーマがあったからだと思う」と言う。  カメラの回る音で嬉しくなる、という根っからの?映画好きな彼女はどちらかと  言うとハイソな奥様役が多かったが「俳優は何でも出来なくては」と乗馬や立ち  回りまで習得したようだ。ポルノ以外も『セーラー服と機関銃』や最近では三池  崇史監督作品の、「キンキラキンの」麻薬売人役で登場。勿論『サディスティッ  ク&マゾヒスティック』にも出演しているが、これから公開が待たれる『マン  ホール』が最新出演作(manholeで検索するとHPがあるらしい。ちなみに彼女はど  うやらコンピューターおたくで、自身のHPも昨年暮れに立ち上げたそうだ)。  さて、ちなみに筆者が見た作品は『妻たちの性体験 夫の眼の前で、今・・』。  この中の風祭氏はスレンダーで、そのせいか一般の外国映画のベッドシーンより  ずっと植物的。最近のやたらセックスシーンばかりの一般映画に比べたら露出の  点ではむしろ上品かもしれない。女性もこの機会に鑑賞にトライしてみたら如  何?  カメラの位置や出てくる男の振るまいは、やはり観客の男性を意識しているが、  物語そのものよりバックに当時のフォークが流れ、一万円札は聖徳太子、妙に狭  いステンレス浴槽等、当時の生活が興味深く感じられた。  また女優に比べ、男優の魅力が極端に乏しく衣装も手抜きなのが可笑しい。先  日、秋山正太郎氏の写真展に行ったら彼は「賛婦人科」と言われる程、女優の奇  麗な部分を引き出すのが巧かったとあった。ポルノもどうやらそのような感じが  した。それにしても、ポルノ映画ってどうして凄まじいタイトルをつけるのだろ  う?                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆4☆ハムレット☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     HAMLET     ★☆☆☆☆     2000/アメリカ/112min/1:1.85     監督:マイケル・アルメレイダ     撮影:ジョン・デ・ボーマン     出演:イーサン・ホーク、カイル・マクラクラン、        ダイアン・ヴェノーラ  現代に舞台を移したストーリーと、忠実に残したのか堅苦しいセリフ回しが全く  かみ合っていない。これは字幕が相当悪い気もするが。話の設定、展開も時折ぎ  こちなく、現代アレンジの点でも、新鮮さやインパクトは乏しく、何となく常識  ライン。                                   ユタカ __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆5☆DVDiscovery:マーシャルロー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆  字幕は通常に日本語字幕の他に吹替え用の字幕と言うのがある。僕は思わず吹き  替えの日本語を字幕にしたのかと期待してしまった。(これがなんなのかはよく  分からない)一般に字幕の日本語は台詞を随分すっ飛ばしてしまっている場合も  多いので、一部内容が正確に理解されにくくなる場合もある。訳者はプロで実績  も積んでいるだろうが、文化的背景を完璧に理解しているとも思えないので、そ  の辺は雑になってしまうかもしれない。  正直な話、映画を見る上で社会背景、文化背景を知らないと幾ら日本語に完璧に  訳されていてもあまり意味が分からない事もあるので、そういうところもDVDなど  で解説されていくと、より面白いかもしれない。  そんなことを言ってしまうと、ニューヨークを舞台ならばニューヨークに住んで  みないと分からないとか、少なくともアメリカには住んでいないと、と言うこと  になりそうだが、この作品のように今でもアメリカにはびこる人種対立の根深さ  などを知ることは、この作品の意味の深さ、逆に言えばひどい駄作さ(?)を理  解するために必要かもしれない。  たとえば、青山、渋谷、銀座がおしゃれな街ではあるが、どれも特徴があり、若  者が集まると言っても「どういう感じの?」と言うことは説明しなければ分から  ないだろうし、新大久保には外国人が多いが、麻布のインターナショナルとは全  く違うなどと言うこと。こういうようなことがニューヨークでもあり、これは地  名をどんどん言われてもピントは来ないだろう。  その他の特典と言えば、メイキング映像が30分ほど。これはアメリカの映画情  報を流すケーブル局(E!など)の制作した物の様で特に目新しい物ではない。  ★は作品の出来ではなく、DVDとしていかに良くできているかを表している物で  す。普通のビデオと同じ構成の場合は★は1つです。DVDとしての特長を生かした  構成や特典映像の豊富さ、ナビゲーションなどで増えていきます。 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今週のうわさ____________________________◇ ◇  故マリリンモンローの遺品が競売にかけられることになった。彼女の使っていた  ボールペンが500ドルからと言うものあるが、彼女が送ったポストカードが  7000ドル、水着やウェディングドレスまで出展されている。 ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  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ScreenKiss Vol.216

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □家庭教師   □リトル・ダンサー   □写真家の女たち   □懐かしのスクリーン:ナック   □DVDiscovery:マキュリー・ライジング >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< {magclick} >>☆1☆家庭教師☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★☆☆☆     1998/中国/90分     監督:リー・ホン     現代中国映画上映会にて  卒業間近の大学生・ジュウボウ。教職員の試験に落第した彼はがっかり。その  頃、親友の代わりに家庭教師を引き受けることになるが、その子供はできの悪い  いじめられっこマンマン。その少年の中に自分自身を見出したとき、お互いは共  感し始める。その後は勉強も順調に進み、卒業試験の模擬試験に挑むマンマン。  緊張のあまり暗記したことを忘れそうな彼に、ジュウボウはスネに公式を書いて  カンニングの準備をする。そしていよいよ卒業試験。マンマンは再度カンニング  の準備をして挑むが、他の生徒に見つかり、先生にしょっぴかれる始末。そし  て、職員室でめくられたそのスネには・・・。  さて、映画を見に行く理由の1つに、予告編や紹介文では読み取れないその『お  ち』を確認したいということがあります。スネに何が書いてあるか気になって、  この映画を見てきました。  若干24歳の女性監督が作った作品で、他の映画のいいところを勉強していること  がよく分かります。ただし、それはセンスがいいという事とは別問題で、真似し  すぎていてだめ。全体のバランスで考えると、もっとシンプルな作りの方がい  い。映像や編集に凝る必要なないよ。  ただ、単純な撮影手法は評価したいところがありました。映画の始めでは単に滑  稽な味をだす為の大げさなアップが、次第に迫力を持つ点は見ごたえある。  ロケーションも外国人が見ていて心地いい。  カンニングの準備が心理的にマンマンを助けるというアイデアと、大学卒業時に  上手くいかなかったからと言って落ち込んでしまうジュウボウ。2人は似通った  性格だからお互い惹かれていったのでしょうね。  現代中国映画上映会はいままで気になっていましたが、ようやく参加できまし  た。この映画「家庭教師」は、今回が最終上映となり、フィルムは中国に返却さ  れるそうです。独自企画でここまで充実している上映会も珍しいですね。引き続  き、応援していきたいと思います。詳しくは  http://www.parkcity.ne.jp/  ~gentyuei/ まで                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆2☆リトル・ダンサー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Billy Elliot     ★★★★★     2000年/イギリス     監督:スティーブン・ダルドリー     出演:ジェイミー・ベル  貧しい炭鉱の町に暮らす11歳の少年ビリー。父親が「男らしく」とボクシングの  クラスに入れるが彼はたまたま同じジムで練習をしていたバレエに興味を持って  しまい…。  貧困、家族愛、夢といったテーマは『ブラス!』『フルモンティ』などブリ  ティッシュ・コメディの王道とも言える訳で、ワンパターンだしビリーが死んだ  母親の手紙を読むシーンなどヘタすればあざといお涙頂戴になりかねないシーン  もある。  しかし、それでも決して退屈もせず、『クサーイ』と鼻白むこともないのは、他  のイギリス映画にも言えるのだが地味でハンサムでも美人でもない役者たちの確  かな演技力と不幸の中に滲む絶妙なイギリス映画ならではのユーモアのセンスの  お陰だろう。  同じ映画をハリウッドで作ったらこまっちゃくれた子役が主役のお涙頂戴になる  だろうし、日本でつくったら『おしん』のようなど根性系にもなりかねない。  ビリーを演じるジェイミー・ベルも自然体でなかなかだが、父親役の演技は圧倒  的な存在感がある。特にラストの男泣きの表情はいつまでも心に残る。  ハリウッドではまだまだこういう普通のおやじ的な役を控えめにやれる人って少  ない気がする。(知名度の問題もあるが。)最近ではデビット・モースあたりが  頑張っていますが。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆3☆写真家の女たち☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Guinevere     1999年/アメリカ/105min/カラー/アメリカンビスタ     監督・脚本:オードリー ・ウェルズ     出演:ステーブン ・レイ、サラ・ポーリー、ジーナ・ガーション     1999年サンダンス映画祭最優秀脚本賞、ドービル映画祭審査員特別賞     2月3日(土)〜銀座シネパトスで公開中  姉の結婚式にやって来た写真家のコニーと出会ったブルジョアの娘、ハーパー。  彼の不思議な魅力に、大学進学をも辞めて同居を始める。彼はハーパーに写真家  としての才能を見い出すが・・・。  はっきり言って、ちょっと現代風にアブノーマルな味付けをした「マイ・フェ  ア・レディ」にほかならない。決定的に異なるのは、男が自分の思い描く理想の  女性を彼女達の「才能」を開花させる事で成就させると、さっさと自立させてし  まうこと。  『スィート・ヒアアフター』で見せた透明感のある美しさと、子供っぽさを混在  させたサラ・ポーリーが、彼に翻弄されながらも次第に自己の世界を確立してい  く女性へ脱皮していく樣を好演している。対して、コニー学校?の先輩ジーナ・  ガーションは相変わらず中性的魅力がいい。  一方、才能があっても世渡りが下手で、いつも金に困りつつもアルコールを手放  さない写真家役のスティーブン・レイ。どうしても若い女性(しかも複数!)が  惹き付けられる「苦みばしった中年のセクシーさ」を振りまいているとは思えな  いが、年の功で男性経験の少ない女性を虜にする「おやぢ的」部分の前半と、本  気で恋し、娘のような彼女に甘える「男」な部分を垣間見せる後半のコントラス  トはさすが。ドライブの途中で入れ歯が取れてしまうシーンには、中年男の悲哀  が滲んでいた。  それにこういう人っているんですよね。才能ある人が必ずしもいいコーチになれ  ないのと同様に、その逆というのも。彼の場合はどちらっかと言うと後者かも。  ラストで余命幾ばくもない彼を看取るべく集合する、女性達。ライバル意識もな  く、それぞれに彼の為に語る彼女達は、その葬式に前妻達・・B・バルドー、J・  フォンダ、C・ドヌーブ・・が集合して泣きぬれたというロジェ・バディムを思い  出してしまった(彼もまた彼女達の魅力を引き出しては大女優へ仕立てた人だっ  た)。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆4☆ナック☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Knack...And How to Get it     1965/イギリス/86分/白黒     監督:リチャード・レスター     出演:リタ・トゥシンハム、マイケル・クロフォード、        レイ・ブルックス、ドネル・ドネリー     音楽:ジョン・バリー     1965年カンヌ国際映画祭グランプリ  映画館でのリバイバル上映、またレンタルビデオや衛星テレビ等で観る事が可能  な過去の作品群。現在に至っても、影響を及ぼし続けるそれらの作品をご紹介し  ているが、今回は、フランスのヌーヴェル・ヴァーグのように、若者の文化、ス  タイルを描いて支持を得たアメリカ人監督リチャード・レスターの『ナック』を  ご紹介する。  教師をしているコリンは、アパートに友達のトーレンを住まわせているが、女に  モテモテの彼の所には何人もの女が出入りしている。コリンは、迷惑に思いなが  らもそんなトーレンが羨ましい。彼に、女をうまくひっかけるコツ=ナックを教  えてもらう事にする。そんなコリンは、田舎からロンドンに出て来たナンシーと  出会う事になる。  ヌーヴェル・ヴァーグのようなドキュメントな作り、スピード感溢れる画面、床  から天井に至るまで全面に白色を用いたセット、と若者映画に見られる新感覚な  面が随所に用いられている。ロンドンという雰囲気とモノクロ撮影がマッチして  いるだけでなく、モッズ・スタイルのトーレンに見られるファッション性、アカ  デミー作曲賞4度の受賞歴のJ・バリーの音楽など、現在の若者のハートを捉える  だけの魅力が満載している。  ロンドンという雰囲気が伝わっていると話したが、監督はアメリカ人というのが  面白い。しかし、R・レスターは、前年の1964年にビートルズ主演の映画『ビート  ルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』を監督、今作『ナック』の後にもやはり  ビートルズ主演の『HELP!四人はアイドル』を監督するなど、イギリスとの関係が  密接。60年代イギリス発信の若者文化を描いた映画の代表監督と言っていい。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆5☆DVDiscovery:マキュリー・ライジング☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆  日本で流通している洋画DVDの多くは外国版の素材を日本語したものが殆どだろ  う。しかし普通はコンテンツ自体は殆ど日本語化されており、幾ら英語が不得意  と行っても全く分からなくなることはないだろう。  しかし、このDVDはそのような翻訳作業は極最低限しかされていない。デザイン的  に英語の方がかっこいいとは思うが、もしそうならば、日英切り替えが出来るぐ  らいの配慮が必要だろう。  字幕は英語と日本語の他にスペイン語、ポルトガル語、中国語、韓国語とタイ語  らしき文字が選択できる。吹き替えは英語と日本語が選択できる。元々DVDは1枚  で各国語の字幕が入れることが出来ることを想定していたので、こうなっていく  ことは当然だろう。  しかし、このディスクがインターナショナル版として制作されたのではないと思  われるのは、中南米のスペイン語圏の人間や在日韓国人や中国人などを対象に収  録したのだろう。中国語と言っても幾つかの言語があるだろうし、フランス語や  ドイツ語が入っていないのも不自然である。  このように日本におけるメジャー外国人層までターゲットにしたのは素晴らしい  が、肝心の日本人向けとしては、本編以外の特典映像や情報は英語のみだ。しか  もインターフェイスは英語のみでヘルプ画面を用意してありここに各項目に付い  ているアイコンの意味が日本語などで書いてあるのである。  コンテンツとしては、監督による音声解説まであるのだが、これに関しては字幕  さえも無いのである。だから英語が理解できないと意味がない。プロダクション  ノートや出演者のデータも見れるが英語だけだ。ただしカットされた未公開シー  ンに関しては字幕付きで見ることが出来る。  もしこれらの事が僕の操作ミスだけで出来ないのだとしたら申し訳ないのだが、  仮にそうだとしても分かりにくいことだけは間違いない。  つまり英語版としては、かなり充実した内容だが、日本語版としたら映画本編し  か無いと言っても過言ではない。  マイナー映画で予算がないのならまだしも、ブルースウィリスが出ているほどの  映画でこれは手抜きと言っても良いだろう。 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今週のうわさ____________________________◇ ◇  故マリリンモンローの遺品が競売にかけられることになった。彼女の使っていた  ボールペンが500ドルからと言うものあるが、彼女が送ったポストカードが  7000ドル、水着やウェディングドレスまで出展されている。 ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   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ScreenKiss Vol.215

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ここがヘンだよ、映画の邦題   □ハリウッド映画新作情報:102   □ダンサー・イン・ザ・ダーク   □ツバル   □ホフマン物語 >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆ここがヘンだよ、映画の邦題☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  映画の邦題って一体何を基準に決めるんでしょうか。原題そのままや直訳では意  味が解りにくいから日本語の解りやすいタイトルにしましょう、というのは全然  悪くない。  しかし!ウディ・アレンの新作『スウィート・アンド・ローダウン』の邦題『ギ  ター弾きの恋』ってひどくないですか?何か加山雄三がハワイかなんかでアロハ  着て歌ってるのが浮かんでしまうのは私だけ?  『オーロラの下で』と聞いて、南極物語を連想したのは私だけではないはず!  意味不明の題名も多し。ウィノナ・ライダー主演の『17歳のカルテ』なんて一体  登場人物の誰が17歳なの?いくら17歳の犯罪が多いからってこじつけという  感じ。原作の題名『思春期病棟の少女たち』のほうがしっくりくるような…。  またエド・ノートンの監督主演作品『キーピング・フェイス』の邦題『僕たちの  アナ・バナナ』って?ヒロインの子供時代のニックネームなんだけど日本語で書  くと何やら卑猥な感じがしなくもない。(考えすぎ!?)物語の軸となるのが宗  教に対する信仰(フェイス)なのだから原題のままでも良いのでは。  かと思えば何でそのまんまにしちゃったの?という感じの『ホワット・ライズ・  ビニース』(底に横たわっているものは…)英語が得意な人ならともかく、横文  字に弱い世代の方々にしてみれば何のこっちゃという感じでしょう。  ところで80〜90年代始めに株式会社 しきりに使われていた『愛とXXのXX』(愛と  青春の旅立ち、とか。)って最近めっきり見かけなくなりましたよね。今思い出  すとどれがどれだかよく分からないなあ。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆2☆ハリウッド映画新作情報:102☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     102 Dalmatians     ★★★☆☆     2000年/アメリカ     監督:ケビン・リマ(『ターザン』)     出演:グレン・クローズ、ジェラール・ドパルデュー  言わずと知れた101わんちゃんの実写版である『101』の続編。養子に出された  101ぴきの内の2匹に、新たに子供が生まれるが、何故かその子だけブチがなかっ  た。  いっぽう刑務所から出所し、1度は改心したかに見えたクルエラが再び、彼らを狙  い始め…。  前回ほど101匹のダルメシアン勢ぞろいのシーンはないため、迫力はないものの、  相変わらずワンちゃんたちの演技は上手すぎ。  ヨーロッパが舞台なだけに、ペットの動物たちも洗練されていて、犬好きなら  『かわい〜』を連発すること請け合い。絵本のような町並みとピッタリ。  しかし、演技力抜群の彼らを尻目に人間の俳優たちはホント、とほほである。  グレン・クロース扮するクルエラなんて前作にも増して濃ゆい化粧と派手衣装で  叫ぶ姿はまるで大晦日の小林幸子、そろそろ『この役こそ理想の悪女』という、  シャロン・ストーンと交替してはどうだろうか。(シャロンも相当なものだよな  あ。)  そして彼女の相棒となる、ジェラール・ドパルデューもコワすぎ。フランスを代  表する名優が、ディズニー映画で毛皮のパンツいっちょの姿をさらしてるなん  て、絶句。彼の役選びの基準って一体…?!(そこまでして毛皮反対のメッセー  ジを伝えたかったのだと信じたい。)  まあ、色々難はありますが、これはあくまで子供映画、可愛いだけでオッケーと  いうことで。  個人的には『わんわん物語』の引用シーンが一番ディズニーらしくて良かった。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆ダンサー・イン・ザ・ダーク☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Dancer In The Dark     ★★★★★     2000年デンマーク     監督:ラース・フォン・トリアー     出演:ビョーク、カトリーヌ・ドヌーブ     2000年カンヌ映画祭グランプリ  この映画を見てある物語を思い出した。『フランダースの犬』である。  画家になるのが夢の貧しい少年がただ1人の身内であるおじいさんにも先立たれ、  挙句お金を盗んだと疑われ、寒い中愛犬と凍え死ぬあの涙、涙の名作だ。  しかしこの物語は決して哀しいアン・ハッピーエンドではない。神様を強く信じ  るこの青年は、夢であったルーベンスのキリストの絵の前で大好きな母親と、神  様の所へ行ったのであるから。  この映画の主人公セルマも又、純粋すぎるが故に自らを破滅に導いてしまう。自  分を裏切った友人との約束を頑なに守り、愛する息子のために、自らの命を犠牲  にする彼女、一見哀し過ぎる話だが彼女にはミュージカルという何よりも大好き  なものがあった。  前作『奇跡の海』のベスもそうであったが、純粋無垢なものこそが神の国(森総  理の言う日本のことではありません。)で祝福されるのである。敬虔なクリス  チャンであるフォントリアーらしい作品だ。  「どんなに哀しいときも好きなものを思い出せば楽しくなれる。」という『My  Favorite things』の歌詞さながらに、哀し過ぎる場面になると歌い出すセルマ。  この歌を選んだあたりがまさに心憎い。  ビョークは演技は上手いとは言えないが一度歌い出すと、全身からオーラを発す  るような迫力があり、引きつけられずにはいられない。監督がどうしてもと起用  した意味が理解できる。  久々に心が震え、泣きに泣いた作品である。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆ツバル☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     TUVALU     1999年/ドイツ/92min/カラー&モノクロ/35mm/シネスコ     監督:ファイト ・ヘルマー     出演:ドニ ・ラヴァン、チュルパン・ハマートヴァ     http://www.alcine-terran.com     モントリオール・コメディ映画祭審査員特別賞・最優秀脚本賞、     ドイツ映画賞最優秀若手監督賞 等     2月17日(土)よりシアターイメージフォーラムにて公開  うらぶれた室内プール。経営者の息子アントンは外界を知らない。盲目の父の為  に嘗ての繁栄を偽装するが、常連客はホームレスや老人ばかり。元船長が連れて  きた娘エヴァに一目惚れしたアントン。開発推進側の兄の陰謀で元船長が死に  プールの存続が危ぶまれ、父はショック死。プールの生命線であるピストンを死  守したアントンとエヴァは船長の遺した地図を頼りにツバルへ出航する。  威厳を保つ為スイムベストに空気を入れている父、優しくも無垢すぎるアントン  (いい年したドニ・ラヴァンが演じてるがはまっている)、貧乏人からはボタン  と引き換えに入場券を渡す毋のような受付マルタ、その恩に報いろうと涙ぐまし  くプールの立ち入り検査に協力するホームレス達、そして気は強いが可愛いエ  ヴァ。変な人のオンパレードだが、これが人間の見本市みたいで何故か心が和ん  でしまう。  のべつ雨が降っていて薄暗い舞台は『バンカーパレスホテル』や『ロストチルド  レン』を彷佛とさせ、近未来的。が、プールの古めかしさが時代設定を拒む。  プールという空間が、ちょっとした社交場となっている所はアジアの銭湯のよう  で面白い。それでいて水中では完全に「一人」の世界。チュルパン・ハマート  ヴァ(『ルナ・パパ』の時より更に魅力的になった!)の美しい肢体が水に溶け  込むシーンは秀逸。  そんな水中の自由さは、ラストで外界に初めて踏み出すアントンが海という水に  乗って行く事にも象徴される。雨、川、海・・とアントンの人生をもシンクロさ  せているのかもしれない。一方で合理化信望の兄にはあくまでアナログで対抗  し、さり気なく利益主義的現代社会へ一撃加える事も忘れない。  時空を越えた不思議空間に唯一実在する島ツバル。無声映画のような大仰な身ぶ  りと世界共通の?オリジナル言語。字幕から解放された観客は、嫌が上にも作品  そのものに集中してしまう。まさにテクノロジーを逆手にとった監督に「してや  られた!」映画です。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆ホフマン物語☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Tales of Hoffmann     1951/イギリス/124分     監督・脚本:マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー     出演:モイラ・シアラー  トンボの踊りから始まるこの映画、バレエを知らなくても、ダンスが理解できな  くても、最高の映画とまではいかないが、決して駄作ではないと理解できるは  ず。でも、そんな人には眠気との戦いでしょうね。私ですか?、もちろん戦って  いました。  さて、真面目に文章に取り組みましょう。  物語は詩人であり、多くの多種多様な文学作品を残した19世紀ドイツのホフマン  が、現在進行形の恋愛が進む中で、バレエの幕間に学生へ聞かせた3つの想い出  を、1つ1つ回想しながら進んでいく。  1) パリ。謎の美少女オランピアとの想い出と、その悲しくも不思議な結末。実  は完璧な美しさを持つ自動人形に恋した次第です。SFではありませんが、昔から  人形や動物が人間のようになるというアイデアはありましたね。そうとは知らず  に人形に恋をしたホフマンの綺麗な想い出がうらやましい。彼の悲しみも理解で  きますが、想い出としては神秘的で甘美で、最高の想い出でしょう。  2) ベネチア。娼婦ジュリエッタとの危険な恋。そして、悪魔のような世界に足  を踏み入れる。「麗しき月夜・・・」で始まる恋歌がゴンドラの上で歌われる  シーンは、「ライフ・イズ・ビューティフル」で流れたあのレコードです。それ  を聞いただけでこの映画が見たくなった人も多いでしょう。影を取られるという  のはファンタジーですね。私好みです。  3) ギリシアの孤島。肺病に冒されたのアントニアとの悲しくも短き恋。肺病と  いうことからして、かよわき女性というイメージです。ホフマンならずとも虜に  なったことでしょう。孤島という設定も泣かせる。  映画館には日本公開時のポスター2種類とイギリス公開当時のぼろぼろなムック  が展示されています。ポスターには「超大作総天然色映画」と記されているのが  いい。家でビデオをみていても、こんな展示は見れないでしょ。映画館側にはそ  ういった企画、準備をしてもらい、観客をもっと楽しませる努力をお願いしま  す。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今週のフランスランキング______________________◇ ◇ 2001 1/31 - 2/4   1 LE PACTE DES LOUPS   2 LE PLACARD   3 102 DALMATIENS   4 SEUL AU MONDE   5 BILLY ELLIOT Mars Films   6 MON BEAU-PERE ET MOI   7 INCASSABLE   8 VERCINGETORIX   9 CHICKEN RUN   10 LE CERCLE ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   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ScreenKiss Vol.213

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ScreenKiss編集部より2001年の抱負   □サンフランシスコ映画情報Vol.3   □シベリア超特急〜ディレクターズカット・アメリカ版〜   □BROTHER   □トップ・ハット >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆ScreenKiss編集部より2001年の抱負☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  大変遅くなりましたが、2001年の抱負の抱負です。今年もよろしくお願いい  たします。  「今年も引き続き、1本でも多く劇場で作品を観て、それを活字で伝えていく中  で、1人でも多くの人がその作品に対する興味を持ってくれれば、そして、未知  なる作品との新たな遭遇を・・・・・。」  ゆたか  「今年は映画関係のコネクションを拡げたい。独自でインタビューなどをした  い」  鳥野  「今年も国際映画祭を含め、レアな海外映画情報をお届けできるようがんばりま  す。ブレイク前の若手俳優を沢山日本に紹介出来たら、公私共に幸せです!」  宮田  「新作映画の紹介だけではなく、ビデオやDVD、映画音楽やファッション、そして  注目の俳優の紹介など幅広く記事を書いていきたいと思います。また映画好きの  ための海外お薦めスポットなども紹介していけたらと思います。お得意のミー  ハー根性で?!今年も頑張ります!」  MS.QT.MAI  「映画製作という長年の夢を半ば諦める形で、宣伝・配給方面に興味を抱くよう  になりましたが、記事執筆の中において、製作と似通った点を見つけました。製  作を通じて、環境、犯罪、銃、エイズ、弱者へのいたわり、家族、愛、といった  メッセージを織り込み訴えていくのが夢でした。  映像を構成するのと、文を構成するのとでは違いがありますが、ある意味両者と  も視覚に訴え、心に訴えるという訴求力については変わりないと考えます。この  事に気付き、映画紹介を通じて、その作品のメッセージ性を読者に伝えると同時  に訴え、自分の意見に1人でも多くの人の賛同を得られるような記事を書いてい  きたいという決意が生まれました。自分の思想と同じ映画の助けを借りながら  も、人間どうあるべきか、どう生きるべきかを問う内容の文ないし作品を取り上  げていきたいと思います。  また、Movies-High!のように、他者から依頼され記事を執筆するという活動や、  小規模のものであれフェスティヴァルないしイベントを取り上げ、宣伝活動の一  端を担えるよう益々充実させたいと願ってもいます。  同時に、上記の活動を踏襲しながら、SK主催によるフェスティヴァルを敢行し、  宣伝および配給活動への取り組みも計り、予算の回収に繋げて行きたいとも考え  ます。」  吉田  「新年早々に「シベリア超特急1&2」というダブルパンチを食らっています。  まだ見ぬ作品の中に埋もれる傑作。今後マイナー上映される中の埋もれそうな傑  作を少しでも皆様に見ていただきたいという気持ちと、時間を無駄にできない  方々の為の私なりの意見を書いていきます。今年もアジア、南米、中近東、アフ  リカを基本として、ヨーロッパやアメリカまで幅広く見ていきます。やっぱり映  画は映画館で見ましょう。」  立野 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆サンフランシスコ映画情報Vol.3☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  世界最大級の規模を誇るチャイナタウンを持つここSFでは、アジア人の人口が  非常に多い。また、最近では中南米系の移住者も多く、そのせいかビデオショッ  プなどでは香港映画のコーナーやスペイン語吹替版の作品がかなり充実してい  る。  また、ジャパニメーションも非常に人気があるようでヴァージンやタワー・レ  コード等の超メジャー店でも必ずと言っていいほど専門のコーナーが設けられて  いた。(日本人としては宮崎駿の作品が乏しいのが気になるところだが。)  ところで、こういう人種のるつぼ的地域で必ず問題になるのは、人種間の抗争で  ある。  最近では映画『ネクスト・フライデー』などでもSFを舞台に黒人とラティーノ・  マフィアのすったもんだが描かれていたがこのテの話はなまじっか絵空事ではな  いようだ。  SFのシネコンプレックスのマネージャとして働く知人の話だと、映画館でもつい  先日中国人のカップルが映画終了後なかなか席を立たず、道をあけなかったこと  に腹を立てたラテン系グループが、殴る蹴るの暴行を加えて警察沙汰になったと  か。  日本ではエンド・クレジットが終了するまで席を立たないのは普通だが、アメリ  カでは本編が終わるや否や、席を離れる人が大多数。(どんな感動作であって  も。)郷に入れば…ではないが、下らないことで絡まれないためにもこのことは  覚えておいたほうがいいかも?!                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆シベリア超特急〜ディレクターズカット・アメリカ版〜☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     SIBERIAN EXPRESS     ★★★★★     2000年/日本/92分     監督:脚本:水野晴郎     出演:水野晴郎、かたせ梨乃、アガタ・モレシャン、菊地孝典  この映画には過度の期待は禁物です。セットがチャッちいとか、人が突然現れる  とか、取って付けたようなセリフとか、そんなシーンをそこに入れるか?とか、  バレバレの変装とか、水野晴郎!とか、言い始めたら切りがない。  でも決して駄作ではありませんよ。サスペンス・犯罪・ドラマ・アクション・恋  愛・ドキュメンタリー・パニック・政治、そんな数多くの要素をミキサーにかけ  たような作品です。ひと言で言えば、お馬鹿なコメディーに強引な謎解きを練り  こみ、エンディングに洒落を持ち込み、戦争反対のメッセージを子供に分かりや  すくしたあげく、鉄道ファンを唸らせる世界を目指しつつも予算の関係でちょっ  とだけ失敗しながら、軍服マニア、歴史おたくを敵に回しつつ、かたせファンを  虜にしてしまった作品。あ、ひと言ではなかったですね。そうそう、かたせ梨  乃って足細いですよね。スーパーボディーです。  日本映画産業界が忘れた、インデペンデント系アンダーグラウンドの世界がここ  にある。これぞ日本人映画ファンの、日本人映画ファンによる、日本映画ファン  の為の映画です。  なんか、何言っているのか分からなくなりましたが、早い話し、こんな映画に5  つ★を付けても単に誉めるだけでは面白くないから、強引に文章にしてみまし  た。  見てないひと、後悔しましょう。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆BROTHER☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     ★★★☆☆     2000/日本・イギリス/114分     監督・脚本:北野武      出演:ビートたけし、真木蔵人、オマー・エプス、寺島進  「ファッキン・ジャップくらい分かるよ」のうまい予告編に誘われる。ヨーロッ  パ各国での先行上映という手法も、日本人には効果的だ。でも、どうだろう。今  まで北野監督作品を見ていない人を引きつけるほどではないと思う。  題名を見て気付く人もいるだろうが、カタカナではなくて英語。「HANA-BI」で  ローマ字にした後のこの英語だが、ビジュアル的に訴えるものはあると思う。し  かし、映画の中のセリフから安易な引用をしただけのような題名は避けてほし  かった。  日本を代表するデザイナー、ヨージ・ヤマモトの衣装も冴えない。彼を起用した  事は世界照準の日本映画として評価に値するが、ギャングの仲間内で制服のよう  に着ている黒いスーツ。その下には大きい襟のついた白シャツで、同じ形がなさ  けない。もうすこし遊びのある衣装がよかった。  オープニングのキャメラを回転させる撮影手法は意味なし。これは遊びすぎ。  ロス在住日本人の下手なセリフや、「フォレスト・ガンプ」のような紙飛行機を  追いかけるショットは目をつむろう。  さらわれた車中で山本(たけし)が相手の拳銃を跳ねのけると、おもわずドライ  バーを射撃してしまうシーンや、山本が舎弟の加藤に言う「アメリカでも戦争に  なった」というセリフ、銃撃シーンで後ろの壁が弾によって散っていく様子は最  高。  ギャングが殺した死体で「死」という文字を作ったり、ロスの日本的な味のある  場所を選んだようなロケーション撮影は興醒め。感傷的なエンディングの後、う  るさくてしらじらしいエンディングも最悪。  まあ、それでも任侠映画を復活させた事は意味深い。ヤクザの世界でもIT革命は  起こっているようだし、中国や韓国、台湾といった外国ともいろいろ共同活動を  行っているらしい。つまり昔ながらの任侠映画ではなくて時代にそったものを作  れば、日本人はついてくるだろう。犯罪物は映画の定番だし、拳銃を使っている  のは日本ではヤクザくらいなものだ。刑事が拳銃をバンバン撃ったって、日本で  はありえない話。ヤクザならもっと遊べる設定が生まれるだろうしね。  あ、ヤクザを肯定しているわけではないので、あしからず。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆トップ・ハット☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Top Hat     1935/アメリカ/98分/白黒     監督:マーク・サンドリッチ     出演:フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、        エドワード・エヴェレット・ホートン     音楽:アーヴィング・バーリン  映画館でのリバイバル上映、またレンタルビデオや衛星テレビ等で観る事が可能  な過去の作品群。現在に至っても、影響を及ぼし続けるそれらの作品をお伝えし  ているが、今回は、ダンサーを夢見る人は必ずと言っていいほど手本にする、と  言われる天才フレッド・アステアの代表作『トップ・ハット』。  有名ダンサー(F・アステア)、富豪令嬢(G・ロジャース)を中心に、登場人物  全員の互いの勘違いから繰り広げるいわゆる間違いの喜劇。ホテルで知り合い、  アプローチを図るダンサーに、当初は嫌悪を持って接していた令嬢だが、次第に  彼を意識するようになるが、勘違いから再び彼に嫌悪感を抱く。  アステアの映画は、どれも超一級品のダンスが堪能出来るが、『トップ・ハッ  ト』における彼のダンスはまさに芸術。彼特徴の空気より軽いと思ってしまうほ  ど、軽やか、滑らか、柔らかさ、といったものをより感じる事が出来る。  アステア以外にも、キャブ・キャロウェイ、チャールズ・チャップリン、ニコラ  ス・ブラザーズ、ジーン・ケリーというように、過去、ダンスの手本となった人  は他にもいるが、芸術と思ったのはアステアのみである。ちなみに、ダンサーの  SAMも、影響受けた1人にアステアを挙げているほど。  さて、現在公開中の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』にも、歌と踊りを見る事が  出来るが、アステアはじめとする当時のミュージカルと作りに違いがある。この  違いを決定的にしたものは、1961年の『ウェスト・サイド物語』だが、アステア  映画に見られるのは、ダンスシーンを正面から撮っている事。『ウェスト・サイ  ド物語』以降に見られるのは、正面だけでなく、上からや背後からなどのアング  ルで、カットをつなぎ合わせてリズム感を出している事。勿論、『ダンサー・イ  ン・ザ・ダーク』も後者にあたる。しかし、アステア映画の特徴は、彼自身がリ  ズムであるという事。カット・カットでなく、流麗なカメラワークのもと存分に  正面から堪能したいと思う。  ところで、アステアの共演者G・ロジャースは、彼とのダンス・コンビで知られ  る。当時、24歳という若さにもかかわらず、しっかりアステアの相手を務める彼  女のダンスも見ものである。あまりにアステアとのコンビが多いので、ダンスだ  けかと思うが、1940年の『恋愛手帖』でアカデミー賞を受賞するほどの演技派で  もある。  今作は、1935年度のアカデミー作品賞、室内装置賞(現在の美術監督賞)、ダン  ス監督賞(1935〜37まで制定されていた)、主題歌賞の4部門のノミネートを受  けた。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今日の一言_____________________________◇ ◇  アメリカには「Film」が多いのか「Movie」が多いのか?英語でどちらも「映画」  のことだが「Film」がより芸術的で「Movie」がよりエンターテイメント的な感じ  がする。さて、アメリカにはどちらのキーワードで検索されるサイトが多いの  か?  yahoo.comでは「Film」が746で、「Movie」が643。これを見ると以外に  も、アメリカには「Film」多いことに!しかしディズニーのインターネット部門  の運営しているgo.com(近日撤退予定)は「Film」が2,679,377、「Movie」は  4,866,013。altavista.comは「Film」は8,224,870、「Movie」は5,847,530。  NorthernLightでは、「Film」は7,712,649、「Movie」は5,459,532と言うこと  で、どうやら「Film」のページの方が多いようだ。 ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  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ScreenKiss Vol.212

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ハリウッド映画新作情報:ハイ・フィデリティ   □ハリウッド映画新作情報:キャスト・アウェイ   □ファストフード・ファストウーマン   □しあわせ   □ギャラクシー・クエスト >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆ハリウッド映画新作情報:ハイ・フィデリティ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     High Fidelity     ★★★☆☆     2000年/アメリカ     監督:スティーブン・フリアーズ     出演:ジョン・キューザック、ティム・ロビンス     2001年3月/恵比寿ガーデンシネマにて公開予定  アナログ・レコード店を営む音楽オタクのロブは30代も後半、一緒に暮らしてい  た彼女に、突然の別れを告げられた彼は、今までの自分の恋愛を振り返りはじめ  る、一体何がいけないのか・・・?  原作の舞台はロンドンだそうだが、本作は舞台をシカゴに移しているわりにしっ  くり来ている。彼の店の雰囲気も下北沢や新宿にありそうなレコード店といった  感じで、つくづく音楽って世界共通!と思ってしまう。  キューザックは『マルコビッチの穴』に続くオタク役。(毛色は違うが。)童顔  でややぽっちゃりめの彼はこういうウジウジした男がよく似合う。『ブロード・  ウエイと銃弾』とかね。  今までの失恋トップ5とか、夢の職業トップ5とかいちいち音楽のごとくランキ  ングするあたりいかにも子供っぽいというか・・・。失恋するや、モト彼女に助  けを求めまくるのもイケてないというか。  出色なのはレコード店で働くやたらノー天気なバリー(ジャック)と、やたら内  気なディック(トッド・ルイーゾ)。この2人の店の曲争いなど細かいところが  笑える。  特別出演もキャサリン・ゼダ・ジョーンズ、ジョーン・キューザック(お姉さん  の方ね)と豪華。ロン毛のティム・ロビンスは必見。  で、何が気に入らないかというとロブがカメラに語り掛けるように進むストー  リー展開。一見ウディ・アレン風なんだけど中途半端で不自然。普通に取れな  かったんでしょうか・・・。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ハリウッド映画新作情報:キャスト・アウェイ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Cast Away     ★★★★★     2000年/米     監督:ロバート・ゼメキス     出演:トム・ハンクス、ヘレン・ハント     日本公開予定2001年2月  アメリカの大手宅配会社フェデックスで働くチャックは恋人キャリーにプロポー  ズをしたクリスマスの夜、宅配の飛行機の事故で無人島に漂着してしまう。そこ  での4年間のサバイバルと、彼のその後の人生のドラマ。  まず、特筆すべきは音。飛行機事故が起こる間、聞こえるのは強風の音と、激し  いエンジン音のみ。主人公と他の乗務員の交わす言葉は音にかき消されて聞こえ  ない。人の悲鳴や叫ぶ声が響き渡るのが常の事故シーンにおいてこれは耳からウ  ロコ?!うーん、実際はこんなものなんだろうなという現実味がある。  島に漂着してからもクサイ音楽など聞こえて来ず、波や風、雨の音だけが静かに  響く上、無人島というシチュエーション故に延々とセリフの殆どないシーンが続  く。これが主人公の孤独感を巧みに盛り上げる。  漂流してからの生活の苦労振りも辛口でリアル。かと思えば鯨との遭遇シーンな  ど詩的な部分もありいかにもゼメキスの映画という感じだ。  色のトーンの使い分けも上手く、冒頭恋人や仲間との団欒シーンは冬の寒い中で  あるが暖炉の明かり、分厚い毛糸のセーターなど暖色系のアイテムのお陰で温か  みが出ているが、漂流した島は恐らく常夏であるにも関わらず、灰色がかった青  い風景が続き寒い空気が漂う。  この作品で既にゴールデングローブにノミネートされているトム・ハンクスだ  が、再びオスカーなるかと騒がれるのも納得。冒頭強烈な2重アゴ!からのダイ  エットは当たり前、セリフも殆どない1人芝居という状況でありながら主人公の  絶望感や幸福感を見事に表現していた。  主人公が助かってそれで終わり、というのではなく帰ってきてからが試練という  のも深い。主人公の帰還パーティでの料理など細部にまで意味を持たせているの  も心憎い。ハリウッド映画らしからぬ余韻のあるラストはゼメキスの監督として  の成熟振りを示しているようだった。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆ファストフード・ファストウーマン☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Fast Food Fast Women     2000年/米・仏・伊・独/98min/カラー/35mm/1:1.85ヴィスタ     監督・脚本:アモス ・コレック     出演:アンナ ・トムソン、ジェイミー・ハリス、ルイーズ・ラッサー     2000年カンヌ国際映画祭キリスト教会審査員特別賞     http://www.fastfoodfastwomen.com     2001年2月3日(土)よりシネマライズ渋谷にて公開  もうすぐ35歳の誕生日を迎えるベラはダイナーのウエイトレス。毋の紹介で知り  合ったのは、売れない作家でタクシー運転手のブルノ。が、彼は離婚した妻がヨ  ガの教師とカトマンズへ駆け落ちした為、置き去りにされた子供達(しかも一人  はヨガ教師の息子!)を押し付けられたばかり。ベラは友人の入れ知恵で、今回  は子供嫌いと偽ったので2人の仲は一進一退。一方、ダイナーの常連、老人3人  組もそれぞれにロマンスを夢みているが・・・。  現代、ファストなのは食事だけではない・・ベラとブルノは初デートでベッドイ  ン、ベラの腐れ縁の劇作家はベッドではファスト・・でも、ベラはマイペース。  たまに変な行動もするけれど、これがとても新鮮でキュートなのだ。「靴で転ぶ  のは自信のない証拠」という毋の言葉を後目に今日も懲りずに履くハイヒール。  メイクラブの後「身体に自信がないから」と毛布に潜ってする身繕ろい・・ベラ  が時々自分とダブって見える時がある筈だ。  ベラだけではない。年齢を偽って恋人募集記事を出した未亡人、覗き部屋に行っ  たものの、覗きより話がしたい老人、ちょっと小生意気なブルノの長女も、本当  は寂しさから来る憎まれ口だったし・・この作品には、人の温もりを求めてやま  ない等身大の人間が描かれている。  「ただこうして並んで寝ているだけでも気持ちがいい」「愛のないセックスは出  来ない」・・ファストな若者と違った円熟したシルバー世代の恋愛模様もいい。  パートナーにうるさくないようにと、ベッドで読む新聞を濡らす智恵、泣かせま  す。  ちょっとハッピーなお伽話も加わって「人間って、いいね」と思える映画です。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆しあわせ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     HAZARDS OU COINCIDENCES     1998年/フランス・カナダ/120/カラー/35mm/1:2.35シネスコ     監督・脚本・台詞・製作:クロード・ルルーシュ     出演:アレッサンドラ ・マルティネス、ピエール・アルディティ     http://www.nikkatsu com     2001年2月3日(土)よりシネ・リーブル池袋他にて公開  ペアを組んだ夫と、ダンスシーンさながらに結婚した思い出深いベニス。今は夫  とも別れ8歳の一人息子セルジュを連れて旅をするミリアムの前に現れた贋作家  ピエール。パリで再会した2人は意気投合し、3人で世界旅行に出掛ける。が、  未来の父子は海で遭難し、失意のミリアムは一人旅を続ける。途中思い出の詰  まったビデオを盗まれるが、知らずに売人からそれを購入した未来学者マルクは  ミリアムに渡そうと消息を追う・・。  舞台をビデオをコラージュするマルクや、ミリアムと彼を繋ぐビデオ等、映像を  上手に使った洒落た作品だ。冒頭に北極熊の生態TVとみせかけて?さりげなく本  来のタイトルを紹介し、更にラストでタイトルを解説し・・とお茶目な演出。そ  れでいて中身は結構渋い。ルルーシュの得意技・・男女の駆け引き、嘘、運命、  ダンス等の集大成的な作品。  ミリアムとピエールの出会いはまるで漫画のひとコマ。互いの心の内が吹き出し  さながらに括弧つきで表示される。「嘘は人生の芸術だ」と言うピエールに対し  「全ての事柄は将来的にも決定された事」だというマルク。正反対の人生観の見  知らぬ2人を結び付けたのが、皮肉にも不幸が招いたミリアムのビデオ。運命的  展開はルルーシュならでは、である。  執拗なまでに繰り返される言葉・・・「不幸が大きいほど、生命力が涌く」。ミ  リアムの強靱さと精神的再生を表現するで大事な言葉だ。人間は往々にして  if・・と過去を振り返って悔む。でもその事自体が偶然であれ、必然であれ起き  てしまった事なら前進するしかない。実は誰もが経験してきている事なのかもし  れない。  この作品ではダンスも大事なキャスト。華麗なダンスを披露するミリアムは実は  監督の奥様。ベニスでのバレエのシーンは実は撮影のひとコマでした・・という  手法も彼女をより美しく演出する為だったか・・!そして一際印象的なトルコ熱  狂派のダンス。ここにカメラが入ったのは初めてだそうで、それだけでも見る価  値あり。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆ギャラクシー・クエスト☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Galaxy Quest     ★★★★★     1999/アメリカ/102min/1:2.35     監督:ディーン・パリソット     撮影:イェジー・ジェリンスキー     出演:ティム・アレン、シガニー・ウィーバー、アラン・リックマン  昔、人気のあったTVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」。今はそのファンイベ  ントで細々と活動している出演陣たち。ある日、そのイベントでタガート艦長役  のネズミスが変なファンの一行に出会う。実は、彼らはクラートゥ星雲からやっ  て来たサーミアンというエイリアンで、昔のTVでのネズミスらの活躍を見てい  て、危機を救ってほしいと助けを求めにきていた。かくして、TVさながらの出来  事を現実に遭遇するはめになったネズミスたちは・・・・・。  「スタートレック」ばりの劇中での「ギャラクシークエスト」、その絵空事を実  際に体現せざる得なくなった役者たち。その空想と現実のギャップを、よくあり  がちなSFのパターンをパロディにしつつ、ドラマ的要素もわずかに織り交ぜな  がら、面白おかしく描いていて、相当に強引で、素晴らしく下らない。  パロディ部分を下手にやり過ぎず適度に抑えてるあたりに、この作品が気持ちよ  く笑えるコメディとして上手く成り立っていて、さらに、ティム・アレンを始め  とする出演陣がいい役者だからこそ、馬鹿をやってもそこが上手く引き立つ。特  にアラン・リックマンの頑張り(トカゲヘッド)には目を見張る。あと、シガ  ニー・ウィーバーのジュリア・ロバーツばりのバストに唖然。皆さん、とっても  張り切ってます。  特撮とCGの使い方やそのバランスが上手くまとめられ、所々に感じるB級感覚  など作品の狙いもしっかり表現できているあたり、これはA級の娯楽作品。ぜひ  「ギャラクエ2」を!  さあ、ご一緒に、 Never Give up! Never Surrender!                                 ユタカ __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇今日の偉人_____________________________◇ ◇  Lea Thompson (リー・トンプソン)  Back to the futureで一躍有名になり、その後のあまり批評か受けの良くない  ミーハー映画に出演。「ハワード・ザ・ダック」「カジュアルセックス?」など  の公開された80年代が黄金期。その後はテレビなどで活躍するが、結婚後はあ  まり姿を見せなくなった。 ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  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ScreenKiss Vol.211

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □サンフランシスコ映画情報Vol.2   □シベリア超特急2   □浅田彰セレクション「若者よ、目覚めよ!」   □はなればなれに   □素晴らしき哉、人生! >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆サンフランシスコ映画情報Vol.2☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  SFの映画館はその殆どがいわゆるシネマ・コンプレックスであり、いわゆるミ  ニ・シアターなるものは希。  とはいえ、マニアックな映画ファンだって絶対にいるし、ミニシアターだってあ  る筈と思ってたらありました、へイト・アンド・アシュベリー通りに。  伝説のバンド、グレイトフル・デッドゆかりの地として知られるこの通りは彼ら  のグッズ(デッド・ベアなど)が並ぶ可愛らしい雑貨やさんや古着屋、ベジタリ  アン・レストランなどが並び、日本でいえば下北沢のような雰囲気か。  そこにある映画館『RED VIC』では日替わり、週がわりでメニューを組み、少し前  に上映されたメジャー作品からヨーロッパ作品の特集上映など新旧ジャンルを問  わない作品を紹介している。  詳しい上映内容は映画館で発行している新聞で解る。(周辺の喫茶店などにも置  いてある。)  この1、2月の上映予定作品から幾つか例に挙げてみると、独映画『ラン・ロー  ラ・ラン』、仏映画『ロスト・チルドレン』、ブラジル映画『オルフェ』、日本  映画からは『月光の囁き』『ゴジラ』、新作メジャー系からは『チャーリーズ・  エンジェル』などが上映され新旧国籍ジャンル問わず実に多種多様である。  また、いわゆる単館系の作品でもヒットさえすればメジャーと同等に扱われるの  もアメリカならでは。  日本でも大ヒットを記録した『ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ』はシネコンプ  レックスでメジャー作品と並んでロングラン上映された。                                MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆シベリア超特急2☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     SIBERIAN EXPRRESS 2     ★★★★☆     2000/日本/106分     監督・脚本:Mike Mizno(水野晴郎)     出演:水野晴郎、草笛光子、淡島千景  いまや伝説となった「シベリア超特急」。味をしめた水野晴郎が挑んだ第2作  は、2匹目のドジョウとなるか?  上映館は東京の人にはちょっと有名な、地下鉄の音が響く劇場、銀座シネパトス  でした。そう、もう理解されましたよね。列車の中にいる臨場感があふれる映画  館なのです。が、しかし、この第2作はホテルが舞台。おお、意外や意外。その題  名からは想像を絶する設定。そして、密室殺人事件に挑む、しかも自分に不利な  状況下の山下将軍。「緊張から手に汗にぎり」、ではありませんよ、残念なが  ら。なんと、館内大爆笑でした。  映画好きの撮った映画、映画好きだからこそ撮れた映画。今日から私は尊敬しま  す、水野さん。  しかし、まあ、彼のセリフのへたくそなこと。有名俳優達が決してうまい演技を  している訳ではないですが、彼が話しをするたびに館内が大爆笑でしたよ。まさ  か、それも演技のうちだったか?これがこの映画の最大の魅力といってもいいで  しょう。  ぼやけたフォーカスといい、雰囲気ぶち壊しの音楽といい、しらじらしすぎる  『オデッサの階段』(「戦艦ポチョムキン」より)のパロディーといい、それが  またこの超自主制作映画のいいところです。(誉め言葉)  さらに主演といってもいい須藤温子('97年全日本国民的美少女コンテスト・グラ  ンプリ)が可愛らしくてよかった。涙が目の真ん中から落ちるシーンは必見  (?)。  おまけに、エンディングで「シベ超3」を宣言する辺り、もうたまらん。ぜった  いに見に行く。映画って、本当にいいもんですね。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆浅田彰セレクション「若者よ、目覚めよ!」☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛    ■ベトナムから遠く離れて     1967年/仏/116min/カラー、モノクロ/35mm アラン・レネ他    ■北緯17度ベトナム戦争実録     1968年/仏/113min/モノクロ/35mmブローアップ ヨリス・イヴェンス他    ■東風     1969年/仏・伊/95min/イーストマンカラー/16mm ジガ・ヴェトルフ集団    2001年1月27日(土)よりシネセゾン渋谷にて順次レイト公開  とてもお勉強な映画が束になっているのが今回の浅田先生のセレクションであ  る。が、私はこのうち2作品「だけ」しか見ていないのに、正直に言うとすっか  り疲れてしまった。ベトナム戦争自体がよく分かっていない上に、監督の思想や  ら政治的風刺まで盛り込まれていて頭がどっと疲労してしまったのだ。  しかし、これはベトナム戦争を思考しなくては・・・という脅迫観念を捨てれば  結構普遍的な問題として考えさせられる作品群である。アラン・レネ、クロー  ド・ルルーシュ、アニエス・ヴァルダ、ジャン=リュック・ゴダール等の錚々た  る監督が「帝国からの侵略と闘うベトナム人民への連帯」をコアにして作られた  『ベトナムから遠く離れて』などは、その製作自体が驚嘆に価する。  何しろ彼等は映画による政治的エッセイを全員無報酬という条件で参加している  のだ。この中ではゴダールのようにカメラを回す自己の姿のみを映しながら自分  はフランスから参加する、という表明に終わる者もいれば、爆撃下のハノイを撮  りつづけたドキュメンタリー作家のヨリス・イヴェンスのように実録で勝負する  者もいる。  更に被写体も、筆でのみの抗議に終始する自分への歯がゆさを延々と述べる作家  や、焼身自殺という手段に訴えたアメリカ人の未亡人、闘争を語るカストロ、ア  メリカの大規模な反戦デモなど、それぞれの反応は「ベトナム」という枠を越え  て「戦争」への態度という点では現代に置き換えても通じるものがあるのではな  いか。  『東風』になると共産主義と資本主義を対比させての展開とはなっているが、こ  こでは最早ベトナムから「遠く離れた」抽象的な表現の積み重ねだ。フランスの  5月革命を背景にしているものの、かなり実験的作品に仕上がった。繰り返され  る膨大なナレーション、時々入るヒス音や鮮やかな色彩、・・監督集団のコアに  ゴダールが見隠れするのも面白い。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆はなればなれに☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     BANDE A PART     1964年/フランス/96min/モノクロ     監督・脚本:ジャン=リュック ・ゴダール     出演:アンナ ・カリーナ、サミー・フレイ、クロード・ブラッスール     www.bowjapan.com     2月3日より銀座テアトルシネマにて公開  インテリジェンスな物腰のフランツと、要領がよくて目はしのきくアルチュール  は親友同志。英語学校でフランツがちょっと気になるオディールに一目惚れした  アルチュールは、早速あの手この手で陥落。更に彼女が同居するヴィクトリア夫  人の恋人のものらしき大金の横領までも企む。割をくった感じのフランツだが、  この話に便乗し見事強奪に成功した3人。が、一人現場に戻ったアルチュール  は・・・。  3年程前の「アニエスbは映画が大好き」という映画祭でこの映画が上映された  際、既にチケットが完売だった。悔しがっていたら、その映画祭に先駆けて来日  したサミー・フレイのトークショーの事を知り、いそいそ出掛けた。凛々しく太  い眉は健在で、想像していたより小柄な彼は優しい瞳が印象的。ぼそぼそした喋  りと真っ黒な髪はフランツそのままだった。  確かその時が、この作品の日本初公開。ゴダール自身も言うように『勝手にしや  がれ』の続編という貴重な作品だ。車に乗る3人を正面から、そして背後から画  面一杯に横並びで見せる。タータンチェックの巻スカートにフランツのハットを  被ったアンナ・カリーナを挟んで、いつもスーツのフレイとカジュアルなセー  ターのブラッスールがやはり横並びでダンスする。街角のカフェの名前は「万事  快調」・・。  文句なしに楽しめる。が、実は監督自身がとても楽しんでいたのではないだろう  か?やる事だけは立派な犯罪者である筈の彼等だが、度胸だけのアルチュールと  小心者のフランツの、計画性のないお間抜けぶりは天下一品。アメリカの観光客  の記録を破るべく、ただひたすらルーヴル美術館を駆け抜ける3人(9分45秒を少  しだけ更新した!)。凄い英語でハムレットもどきのラブレターを書くアル  チュール。  「人々は一体になろうとせず、はなればなれで不信を抱く。宿無しだろうと大き  な家に住もうと」3人組もアルチュールの死でペアになり、南を目指す彼等はこ  うした「普通の」大人になってしまったのだろうか?                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆素晴らしき哉、人生!☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     It's a Wonderful Life     1946/アメリカ/130分/白黒     製作・監督:フランク・キャプラ     出演:ジェイムズ・ステュワート、ドナ・リード、        ヘンリー・トラヴァース、トーマス・ミッチェル、        ライオネル・バリモア  映画館でのリバイバル上映、またレンタルビデオや衛星テレビ等で観る事が可能  な過去の作品群。現在に至っても、影響を及ぼし続けるそれらの作品を連載する  形でお伝えしているが、フランク・キャプラ特集の最後を飾るのは、アメリカで  毎年クリスマス・シーズンに放映されるという、名作中の名作『素晴らしき哉、  人生!』。  小さな田舎町。大学入学を目前に控えたジョージ(J・ステュワート)は、世界旅  行に行く予定だったが、小さいながらも会社経営をしていた父の急死により、再  建の為断念する事になる。また、町で悪名高い富豪のホッパー(L・バリモア)の  乗っ取りを防ぐ為に、大学行きすらも断念。代わりに弟を大学へ行かせる事とな  る。小さい町の小さい会社で毎日を送る彼の心は、常に外の世界を見ていた。  4年後、弟が大学を卒業、後を継がせると同時に自分のやりたい事に着手しよう  とするが、弟は結婚していただけでなく、義父のもとで働く事になっていた。失  望の彼の慰めになったのは、幼馴染みのメアリー(D・リード)だった。やがて、  2人は結婚し、子供をもうける。しかしそれは、ジョージにとって、町を離れら  れない事を意味していた・・・・。  夢と現実・・・・。誰しもが抱える悩みだ。志半ばに敗れるジョージの姿に、自  らを重ね合わせる人もいる事と思う。経済的に余裕なく、食べる為に働く人が多  い世の中において、やり切れない思いで生活をしている人、夢と現実のはざ間で  もがき苦しんでいる全ての人に、日々の生活に対する潤いと勇気を与えてくれる  作品だ。  第209号でご紹介した『オペラハット』もそうだが、キャプラは、人間の本来ある  べき姿、生き方というのを常に提示している。彼自身のメッセージが、基本的な  事を描いている事から、時代を経た現在においても、十分理解出来ると同時に  様々な事を教えてくれる作品として、観る者の心を打つのだと思う。  今作の出演者は、そうそうたる顔ぶれだ。大スターと呼べるのはJ・ステュワート  だけだが、演技派として知られた名優が顔を揃えている。D・リードは、1953年ア  カデミー作品賞『地上より永遠に』(読み:ここよりとわに)でアカデミー賞受  賞、ジョージの伯父を演じるT・ミッチェルは1939年J・フォード監督の『駅馬  車』でやはりアカデミー賞受賞、L・バリモアは名門バリモア家で知られる名優  (ちなみに、『チャーリーズ・エンジェル』のドリュー・バリモアは、この名門  の血を引いている)。2級天使クラレンスを演じたH・トラヴァースも、当時脇役  ながら活躍した俳優として知られる。  好きな映画、思い出の映画、もしくは影響を受けた映画は、人によって様々だと  思う。あえて「好き」「思い出」「影響」と分けるならば、私事で恐縮するが、  今作は最も「好き」な映画である。かのスティーブン・スピルバーグ監督も、今  作をナンバーワンに挙るほどのお気に入りだそうだ。  最後に、今作は1946年度アカデミー作品、監督、主演男優(J・ステュワート)、  編集、録音賞の計5部門のノミネートを果たした。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇今日の偉人_____________________________◇ ◇  Christopher Reeve (クリストファー・リーブ)  スーパーマンのクラーク・ケント役で一躍スターに。映画の出演もなくはない  が、主にテレビドラマに出演。 ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  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