ScreenKiss Vol.172

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □サウスパーク/無修正映画版   □ワンダー・ボーイズ   □第27回テルライド映画祭レポート(9月1日〜4日):1   □ホールド・ユー・タイト:スタンリー・クワン監督ティーチ・イン   □ベネチア国際映画祭情報7 >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< >>☆1☆サウスパーク/無修正映画版☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     South Park/Bigger,Longer and Uncut.     ★★★★★     1999年/アメリカ     監督・脚本・声の出演:トレイ・パーカー、マット・ストーン     アカデミーオリジナル主題歌賞  CGを駆使し、リアルな動きにこだわった近頃のアニメーションとは対極をなす紙  芝居のようなのっぺりした作画、その絵本のような可愛らしい絵とこれまた対極  をなす超過激な内容。  これをTVでは空き足らず映画に、しかもミュージカルにしてしまったのには驚  き。それでいてちっとも「ビデオでも良かった」なんてことは思わせない迫力が  ある。付け加えれば、オリジナル曲はオスカーにノミネートされた。  カナダのおバカコメディアン、フェランス・アンド・フィリップが主演のR指定映  画を見に行ったお馴染みの仲間達。映画のマネをしてFワードや汚い言葉を使いま  くる子供達に、親達は「悪いのはカナダ人」とまくしたて、遂には戦争にまで発  展してしまう・・・。  このカナダ人コメディアン、もしや実際カナダ人である、ジム・キャリーとマイ  ク・マイヤーズがモデルなのでは?おなら炸裂のバカさ加減がなんともそれっぽ  い。  カナダ人といえば『カナダ人を責めろ』なんて歌まで大合唱されて、問題にもし  ない彼らって随分理解がありますね。『パトリオット』で激怒しているイギリス  人もいるというのに。  更に、写真を切り張りされて作られたサダム・フセインの地獄の鬼との情事やビ  ル・ゲイツ、ウィノナ・ライダーまで実名で登場させ、敵に回す果敢さ。涙が出  るほど笑いました。(彼らは知ってるんでしょうか。)  また、巨大な女性の○○が登場するあたりに至っては、初期のウディ・アレンの  映画を彷彿とさせる哲学的な笑いまで楽しめます。  それにしてもなんとも風刺の利いた内容ではないか。子供達が何か事件を起こせ  ば、やれマスコミの影響だ、映画の影響だと騒ぐ大人達。ではディズニーのアニ  メだけ見せていれば子供はまっすぐ育つのでしょうか?  クライマックスでスタンが母親に問いかける言葉、「僕自身を見て欲しい。」子  供が道に迷ったとき、責任転嫁せず、子供の気持ちを正面から見つめるのが親の  役目ではないのか。  ところでこの映画どういう風に字幕をつけたんでしょう?Fxxxなどに該当する日  本語って?字幕つきで見た人に、ちゃんとニュアンスが出ていたか聞きたし。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆2☆ワンダー・ボーイズ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Wonder boys     ★★☆☆☆     2000/アメリカ/111分/シネスコ     監督:カーティス・ハンソン     撮影:ダンテ・スピノッティ     出演:マイケル・ダグラス、トビー・マグワイア、        ロバート・ダウニーJr.  新旧入り混じったバランスのいい役者陣、最近だと「インサイダー」を撮ったス  ピノッティの安定した映像、それらを軽いタッチでまとめた「LAコンフィデン  シャル」のカーティス・ハンソンによる新作。  二時間以内にきっちりまとめ、今回の作品もしっかり作られているのは十分に伝  わってくるのだけれど、どうも話に引き込まれない。話の深みもあまり感じ取れ  ず、こういう軽妙な作品でのセリフのやりとりを字幕で観るというのは、楽しむ  上で致命的な気がする。あまり日本人受けしないのでは。                                   ユタカ __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆3☆第27回テルライド映画祭レポート(9月1日〜4日):1☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  テルライド(Telluride)映画祭ってご存知だろうか?テルライドはアメリカ、コ  ロラド州南部、デンバーから約600Kmの高級スキーリゾート。四方を山並に囲まれ  たこじんまりとした静かな町だ。毎年9月のLabor Dayを含む4日間、映画祭が開  催される(www.telluridefilmfestival.com)  主催者以外は全て観客(つまりプレスの扱いがない)で限定数のパスポートを販  売し、それ以外は当日券。6つの劇場と1つの野外劇場で上映されるが、何れも  客席は200~700と少ない。そこで2日目以降のスケジュール表にTBA(To be  announced)というブランクを設け、人気で入場出来ない人が多かった作品などを  再上映するようになっている(それでも入れない事が多い)。  スケジュールは開催迄は一切公表しないので、開催後のお楽しみとなっている  が、アメリカ内外、新旧とりまぜ、今年の上映作品は39(短篇はジャンル毎に一  括りでカウント)。なかなかアートな作品が揃っていた。各作品上映前はゲスト  の舞台挨拶があり、野外劇場では映画の上映の他にゲストのトークショーが行わ  れる。  今年のゲストはアモス・ギタイ、パトリス・ルコント、エドワード・ヤン、ダ  ニー・グローバーなどだったが、後で映画祭期間中発行される新聞を見たらア  ル・パチーノ、ウィレム・デフォーなども参加していた。映画祭期間中には、前  夜祭他ヨガ教室やピクニックなどのイベントもある。  今回、筆者は日程の関係から2日だけの参加で、しかも満員で入場出来ない事も  多々あったが抜群の自然環境に囲まれてそれなりに楽しめた。何しろ劇場の一つ  などは(チャック・ジョ−ンズ劇場。「あの」ワーナーキャラクターを描いてい  る人の名前を冠している。ついでながら、サンタフェには彼のキャラクターを集  めたギャラリーがある)ゴンドラで約15分山を登ったところに位置し、この辺で  有名なアスペンツリー(白樺みたいな樹)を眺めながら小さくなっていく町並を  見下ろすだけでも楽しい。  山間部の為空気が冷たく天気は変わりやすいが、日没時の夕陽と雨上がりの虹を  同時に見られるのもここの魅力だ。ただ、期間中はホテル代がべらぼうに高い。  当日券が$15(約1,600円)というのも映画祭にしては少し高く感じた。また、当  日券で入場する為には約1時間以上前から並んでいないとダメらしい。この辺りは  どこの映画祭も一緒のようだ。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆4☆ホールド・ユー・タイト:スタンリー・クワン監督ティーチ・イン☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  第22回ぴあフィルムフェスティバルにて  『ルージュ』『ロアン・リンユイ/阮玲玉』『赤い薔薇白い薔薇』等で知られる  監督はファンも多く、 CMの撮影を徹夜で仕上げて来場したという事であったが終  始落ち着いた雰囲気で観客の質問に丁寧に答えていた。  ストーリーでゲイの青年の複雑で細やかな感情が描かれるが、監督自身も1996年  に映画生誕100年に合わせたドキュメンタリー作品をきっかけにカミングアウトし  ている。以来、他人へ本音を語れるようになりとてもリラックス出来るように  なったという。それまでの作品もさりげなくゲイのエロティシズムを織り込んで  はいたが、ある時期には自分を表現しなくてはいけないと考えてのカミングアウ  トだった。  この作品の登場人物は、ある意味全て彼自身とも言える。それは「夫婦関係」で  あったり「身体を求めている時期」であったり「性癖を知ってからの混乱」と  いった異なる段階での自分を出しているのだそうだ。  また、一見すると「人間関係」が中心と見えるストーリーだが、登場人物達のア  イデンテティへの困惑はとりもなおさず1997年の返還の時期を迎えた香港の人々  の心情でもある。最初と最後に出てくる空港は新旧を、また登主席の死を伝える  ニュースを流すなど、それと判るキーワードを配した。  今回のキャスティングでは、ジェ役のクー・ユールンにはプリミティブな気質を  感じたし、ワイ役のサニー・チャンは特に美形でないがごく普通の香港人的な雰  囲気がよかった。ムーン役、チンミー・ヤウに関してはゴールデンハーベストの  方から提案があった。また、役づくりは「俳優との信頼関係」から生まれる。時  間をかけてでも俳優に「出来る」という自信を持たせるのだそうだ。  この「信頼関係」の背景には更に監督自身のプライベートな面を話す事により、  そうして出来た俳優と監督の間の一種の「秘密」が撮影の際の困難を乗り越える  力になるという。  トンの部屋にある『非情城市場』のポスターは、監督の好きな作品。もしこのタ  イトルが使用されていなければ、自分で使いたかったとか。次回作は『ルー  ジュ』のレスリー・チャンとアニタ・ムイが再び共演する作品だそうだ。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ >>☆5☆ベネチア国際映画祭情報7☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛  初の監督作「Pollack」を携えてベネチア入りしたエド・ハリス。コンペ部門では  なく「Cinema del Presente (Present film)」部門へ出品されたこの作品、画家  ジャクソン・ポラックの伝記的映画を監督し、自ら主演した作品である。  会見に現れたエド・ハリスは、映画でみるよりやや老けた感がなくもなかった  が、鍛え上げられた体、ぴんと伸びた背筋、垢抜けたファッション、そしてリ  ラックスした語り口でありつつも、どこかいつも張り詰めた雰囲気が漂う、まさ  に「アーティスト」たる面持の人だった。  1941年、画家であり、その後のパートナーとなるリー・クレイスナー(マルシ  ア・ゲイ・ハーデン)が、当時飲んだくれの名もなき画家だったジャクソン・ポ  ラック(エド・ハリス)のアパートを訪れ、その才能に気付くところから物語は  始まる。  リーはアートのパトロンとして知られるペギー・グッゲンハイムに彼を売りこ  み、ポラックはその名声を高めてゆくが、その後ますますアルコールに溺れて行  き、破壊的方向に向かうことになる、、、。  この映画を作る出発点は、1986年にハリスが父からポラックの伝記を送られたこ  とだったとのこと。「何故お父さんはあなたにポラックの伝記をプレゼントした  のか?」の問いには、「(はっきりとした理由は分からないけれど)当時自分に  は少しアルコールの問題があったし、髪の毛が薄いところがポラックと似てたか  らかな?」とジョークを交えて答えていたが、ファイン・アートの学位を持つハ  リスが演じたポラックは、針のような鋭い神経を持った芸術家の佇まいが見事に  表現され、まさに適役であった。  リー役のマルシア・ゲイ・ハーデンは、今映画祭のオープニング作品であった  「Space Cowboys」でも助演している。(バラエティに富んだ映画が集合する国際  映画祭でも、「時の人」は作品が重なるものである。今回は彼女と共に、エド・  ハリス、イザベル・ユペールが2本ずつ公開されていた。)  映画でもその存在感でオーラを放っているが、実物の彼女も饒舌でありながら  も、行き過ぎたところがなく、エド・ハリスとの掛け合いも楽しい、成熟した魅  力的な大人の女性である。  ベネチアにはペギー・グッゲンハイムのコレクションを集めた美術館があり、ま  さにこの映画が上映されるには相応しい土地だったはず。俳優エド・ハリスたる  雰囲気を充分に匂わせた、彼らしい初監督作であったと思う。  会見中、ひとつひとつの質問にきっちり丁寧に答え、自分へされた質問も、プロ  デュ—サーや脚本家等、より答えるのに相応しい人がいればそちらにふる徹底振  りだった。  私的にはベルリン映画祭で見た「The Third Miracle」(アグネシカ・ホランド監  督作。日本公開予定有り)以来の大ファン。今回直に見た彼の、想像通りの凛と  した雰囲気に、またまた圧倒されてしまった。(しかし、この手の人と日常生活  を共にするのはちょっと怖い気もしますが、、、。)  彼の最新作はジュード・ロウと共演したジャン・ジャック・アノ—監督の「Enemy  at the Gate」とのこと。今後もますますエド・ハリスから目がはなせない。                                   hana __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ┏━┓                       I N F O R M A T I O N ┃i┃登録・解除・お問い合わせなどについて ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   マッキー!  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QT MAI               吉田 浩二 ◇◇ScreenKissについて_________________________◇ ◇   映画に関して、「人物」「作品」「映画祭」「制作」と言った観点から紹介・   論評するメールマガジンです。   Copyrights(C), 1998-2000 ScreenKiss  掲載された記事はいかなる形式であれ許可なく転載は禁じられています。 ┼                                   ┼

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