ScreenKiss Vol.220

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>☆ C O N T E N T S ☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆<   □ハリウッド映画新作情報:ザ・セル   □アンブレイカブル   □リトルダンサー   □ホテル・スプレンディッド   □ケイリー・グラント特集:北北西に進路を取れ >☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−☆S_c_r_e_e_n_K_i_s_s☆< {magclick} >>☆1☆ハリウッド映画新作情報:ザ・セル☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     The Cell     ★★★★★     2000年/アメリカ(日本公開予定3月)     監督:ターセム     出演:ジェニファー・ロペス、ヴィンス・ヴォーン  若い女性を狙った猟奇殺人犯が逮捕された。意識も犯行当時の記憶も無い彼か  ら、現在も行方不明になっている女性の居所を探るため、彼の脳(セル)の中へ  入り込んだ心理学者が体験する世界とは…。  まず、斬新な映像センスに圧倒される。ダリやマグリットの絵画を彷彿とさせる  ような、砂漠やどこまでも青い空、奇妙な生き物などアートと呼んでも過言では  ないような映像がどこまでも続く。残酷な拷問シーンまでもが美しい。  また、インド系アメリカ人である、監督ターセムのセンスが光る、無国籍感も今  の時代に合っている。マリア像を描きながらもメキシコやインドの宗教画を思わ  せるような色彩感覚や、石岡瑛子の衣装にも表されるアジアン・テイストなど、  とにかく不思議な世界である。桜が舞い散るシーンは黒澤明の『夢』を連想させ  られる。  ジェニファー・ロペスのエキゾチックな美貌もこの映画にはピッタリ。  しかし、この映画がスゴイのは、ただの美しい映画、CGを駆使したアートフィル  ムとして作られているのではなく、行方不明の女性を絡め、サスペンスとしての  ハラハラ感を同時に出し、なおかつ、殺人犯の魂の救済、主人公の心理学者とし  ての成長までをも巧みに描ききっているところである。  まあ、百聞は一見にしかず、映画館で自分の目でこの世界を体験することを絶対  にお薦めする。                                 MS.QT.MAI __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆2☆アンブレイカブル☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     UNBREAKABLE     ★★★★☆     2000/アメリカ/107分     監督・脚本:M・ナイト・シャマラン     出演:ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン  映画はアイデアで勝負といわんばかりに、2本立て続けにミステリアスな宣伝を  繰り広げたシャマラン監督。今のところこの最高の監督であることに間違いはな  い。  一体ストーリーの謎はなんなのか?どんな映画なのか?ホームページを見てみて  もまったく話にならない。映画のジャンルすら不明瞭だし、へたに個人のサイト  を読んで、すっかり楽しみが削がれるのは危険だ。だからまだ映画を見ていない  人は、この下の文章を読まないようにしてもらいたい。でも、ストーリーを詳し  く書いている訳ではないので、事前に知識を得たい人はちょっと読んでみてもい  いでしょう。  ヒーローってなんだろう。決して若くなく、無敵でも超能力がある訳でも、スー  パーマンのように異星人でもなく、バットマンのように金持ちでもなく、道具に  頼る訳でもなく、放射能を浴びて変異したこともない。そんなヒーローがいるだ  ろうか? シャマラン監督はコミック好きだとか、ジャパニメーションを研究し  たとか、そんなことはどうでもよく、映画の中に新しいヒーロー像をつくりあげ  てしまったのがこの映画。  さらにヒーローの弱点が存在する理由を説明している点も見逃せない。反対に悪  役が悪役たる理由を丁寧に描いている点も面白い。この映画では悪役も人間で、  怪獣ではないのだ。  長回しで、奥行きのある映像と、不安をかきたてるようなグレーの色調。その中  で存分に時間を割いて描かれる「確立のいたずら」。人類の中に1人くらい病気  にかかったことのない人がいてもおかしくないし、その反対の人もいる。  切れ味のある脚本で、映像はそれに忠実に従っただけ。映画というより、コミッ  クを読んでいるような錯覚。                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆3☆リトルダンサー☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     BILLY ELLIOT     ★★★★★     2000/イギリス/111分     監督:スティーブン・ダルドリー     出演:ゲアリー・ルイス、ジェイミー・ベル、ジェイミー・ドラヴェン     http://www.herald.co.jp/movies/little-dancer  イングランドの炭鉱町。母親を幼くしてなくしたビリーは、父親に男らしくなる  べく、ボクシングを習いに行かされる。同じフロアーでレッスンをしていたバレ  エに興味を持ち、父親にだまってレッスンを受けるが、才能があることを見抜い  た先生によってロイヤル・バレエ・スクールを受験することを勧められる  が・・・。  焼き上がると1mくらいトーストが飛び出すトースターと、きったならしい台  所。男手しかなく、お金に余裕がない家と言う事だ。  映画は細部まで気を使われて、退屈に感じる暇がないように次々と面白い人物や  場面が登場する。ダンスシーンが意外と少ないこの映画、そのくせダンスシーン  が印象深い。脚本のうまさでしょうね。  例えば、母親の幻がでてくるシーン。このタイミングで登場かと驚くと同時に、  あっさり薄味な演出。しつこく母親像を追いかけようとはせずに、ビリーの中に  時たま思い出される姿そのままを映像にしている。ビリーは母親のことを聞かれ  て、「普通の人だよ」と答えている。特別な母親像を作って安っぽい映画になっ  てしまわないこのセリフの選択は、新鮮な感動を観客に与えたのではないかな。  チュチュにあこがれるビリーの親友はちょっとした「お遊び」的な人物にすぎな  いが、映画の「中だるみ」を防ぐ為には効果的だったし、学生であるビリーの日  常を分かりやすく描く為に避けられない学校でのシーンも、友人のおかげで退屈  なものにならなかった。ビリーが斜に構えて授業をうける姿が面白い。  父親にダンスを反対され家の裏庭のトイレでタップダンスを始めるビリーは、観  客に向かって感情を爆発させているような迫力があった。  また、数台の車を乗せたテーブルが中吊りで動く橋(映画で見てね!)は、彼の  育った町を特定する為のちょっとしたリアリティーだ。  兄トニーが弟ビリーを見送りながら叫ぶ「I'll miss you」の言葉は、残念ながら  弟には聞こえていない。概して女性向きの映画になりがちなこの手の映画も、兄  弟の愛情が丁寧に描かれていたから男性も納得できるのではないかな。  映画では省かれている、バレエ・スクールの生活。しかし父親以上に兄貴の協力  があったはずで、さらに25才のビリーが「白鳥の湖」の舞台を演じる劇場に田舎  から向かう彼らの姿。滑稽でありつつ、映画を見る我々の高まる気持ちを彼らが  登る階段(エスカレーター)の構図で表現しているよう。(ちょっと考えすぎか  もしれないけどね)                                 立野 浩超 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆4☆ホテル・スプレンディッド☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     Hotel Splendide     2000年/イギリス/98min/カラー/アメリカン・ビスタ     監督・脚本:テレンス ・グロス     出演:トニ ・コレット、ダニエル・クレイグ、        スティーブン・トンプキンソン     www.hotelsplendide.com     2月10日(土)〜銀座シネスイッチ他で公開中  支配人の長男、厨房を守る次男、客の健康を担当する妹と、引退したブランチェ  氏が経営するホテルでは、亡きブランチェ夫人の「規律」が今なお守られてい  る。本土から海を越えてやってきた滞在客は、ずーっと同じメンバー。そこへ、  元副シェフのキャスが戻ってきて様相は一変し・・・。  実はもっと明るく笑える映画を期待していた。でも、ワッハッハな笑いでなくて  クスッに溜め息を添えた笑いだった。食事と健康とセックス・・この切っても切  れない関係を「規律」で統制しようとした今は亡きブランチェ夫人。皆どこか変  だと思いながら、長い事外界からも孤立したこの古びたホテルで十年一日のよう  な毎日を送っている。そこへ外気を吹込むキャス・・。  う〜ん、何だかどこかで聞いたことのある話だと思ったら、これって鎖国時代の  日本みたいではありませんか。家康を神様という絶対的存在にして、なが〜い年  月をこの死人の規律で統治していたところなんて。世界から孤立してるから否応  なく「独特」の文化・・ここでは変な食事と変な治療法、それに病気が当たり前  だと思ってる住人達・・が育ってる・・などととんでもない事を考えてしまった  私。  でも現代の国や宗教団体に置き換えても十分な皮肉が伝わって、ブラックなコメ  ディセンス溢れる英国映画だった事に改めて納得。健康の為の食事で消化不良や  便秘を誘発し、オプション価格でエステを利用させ、更に客の排泄物でメタンガ  スを発生させてはエネルギー源に変える・・何と言う効率のいい経営。健康信仰  の現代人への警鐘だ。  毋の呪縛に打ち勝った次男とキャスの愛。外界に出ないようその性器が奇形だと  娘に植え付けた毋の、周倒な呪いに殺された薄幸な娘。今更妻の怖さに気付くブ  ランチェ氏。その中で頑に毋の「良い子」を続ける・・それ以外生きられなかっ  た、これまた毋の犠牲者の長男。ただの「真面目」な支配人が段々と狂気の眼を  していく樣、怖いです。  曲者揃いのキャストの中で、ちょっと変だけど可愛いのが語り手にして水恐怖症  の少年スタンリー。演じるヒュー・オコナーは『マイ・レフト・フット』でダニ  エル・デイ・ルイスの少年期を演じた天才子役。今年は『ショコラ』でも気弱な  牧師役で登場してます(GW頃公開)。今後要注意の若手注目株です。                                 鳥野 韻子 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ {magclick} >>☆5☆ケイリー・グラント特集:北北西に進路を取れ☆<< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛     North By Northwest     1959/アメリカ/137分/カラー     製作・監督:アルフレッド・ヒッチコック     出演:ケイリー・グラント、エヴァ・マリー・セイント、        ジェイムズ・メイスン、マーティン・ランドー     音楽:バーナード・ハーマン  映画館でのリバイバル上映、またビデオ、DVDや衛星テレビ等で観る事が可能な過  去の作品群。現在に至っても、影響を及ぼし続けているそれらの作品を、邦洋の  東西を問わずご紹介しているが、ケイリー・グラント特集2回目は、サスペンス  映画から。グラントのサスペンス映画における出演作品は、ヒッチコック監督の  手によるものが多い。中でも、ヒッチコック独特の「追われ型サスペンス」の傑  作『北北西に進路を取れ』は作品の完成度は勿論、グラントの演技も大変な見物  となっている。今回は、その『北北西に進路を取れ』をご紹介する。  広告屋ロジャー・ソーンヒル(C・グラント)が、突然ホテルで誘拐される。連れ  ていかれた屋敷で、主犯のレスター・タウンゼントと名乗る男から、ジョージ・  キャプランという男に間違われている事に気付く。死の危険の迫る中、弁明する  が解かってもらえない。危うく殺される所を、警察に拾われ逃げ延びたロジャー  は、国連の総会に出席中のタウンゼントの所に行き、理由を問いただそうとする  が、現れたタウンゼントは別人だった。そればかりでなく、運悪くその場でタウ  ンゼントが殺され、居合わせたロジャーが殺人容疑として警察から追われる身と  なる。  ニューヨーク、シカゴ、サウスダコタと場所を色々変えるだけでなく、車、列  車、飛行機という移動手段もふんだんに使用し、物語の展開と相成り、最後まで  飽きさせない構成になっている。  今作でのグラントの演技で、サスペンス映画でありながらも抱腹絶倒させられる  シーンがある。美術品のオークションでの場面がそれだが、そのシーンは笑い抜  きには見られないほどの緻密かつ爆笑の内容。いつもそうだが、彼は表情がい  い。パトカーの中での警官とのやりとりも、上記のシーンに負けず劣らず笑える  が、あのなんとも言えないとぼけたような愛くるしさ漂う表情は、女性のハート  をキャッチする武器になる、という感想を抱いたほど。  英国紳士の気品、女性を虜にする大人の男と子供のような仕草や表情、且つ容姿  端麗。スーツが似合い、酒もはまり、ウィットに富み、美女との共演が多かった  彼は、ジェイムズ・ボンドを演じる事が出来た俳優に相違ない。彼のボンド見て  みたかったと思う。  グラントは、意外にもアカデミー賞受賞経験がなく、ノミネートも1度きりしか  されていない。しかし、そんな勲章など彼には必要ない。ボギーやク—プ、J・ス  テュワートというように、同時期活躍した大スターの方が彼より有名だが、グラ  ントほど芸達者な人はいない。よく言う話で、コメディアンはコメディだけでな  く、シリアス演技をさせても巧い、と。分かる所で言えば、トム・ハンクスやロ  ビン・ウィリアムズ、それにジム・キャリー。彼等も抜群のコメディ・センスだ  けでなく、ドラマを演じさせたら絶賛する演技を連発している。そういった意味  で、グラントは、真の優れた俳優と思う。より多くの読者の皆さんに知ってもら  い、触れ合ってもらい、感じてもらいたい俳優だ。  最後に、今作は1959年度アカデミーオリジナル脚本賞、編集賞、美術監督賞の3  部門ノミネ—トを受けた。                                 吉田 浩二 __________________________________________________S_c_r_e_e_n_K_i_s_s_____                                     □ ◇◇今週のフランスランキング______________________◇ ◇ 2001 2/4 - 2/11   1 LA VERITE SI JE MENS ! 2   2 LE PACTE DES LOUPS   3 102 DALMATIENS   4 LE PLACARD   5 SEUL AU MONDE   6 SOUS LE SABLE   7 LES RAZMOKET A PARIS   8 BILLY ELLIOT Mars Films   9 MON BEAU-PERE ET MOI   10 INCASSABLE ◇◇星(★)の意味___________________________◇ ◇   このメールマガジンで表示されている星は5つが最高で、1つが最低です。 ◇◇メールアドレス変更・解除______________________◇ ◇   このメールマガジンの購読解除は、ご登録された発行元のホームページより出   来ます。こちらでの作業は一切しておりません。   まぐまぐ   (http://rap.tegami.com/mag2/m/0000007585.htm)   Pubzine (http://www.pubzine.com/detail.asp?id=1547)   Melma     (http://www.melma.com/mag/31/m00000031/)   マッキー!  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