監督に注目!クロード・ルルーシュ

第7回横浜フランス映画祭もいよいよ開幕間近です。今年もコメディあり、ラブストーリーありサスペンス物あり。上映作品がバラエティに富んでいて、「フランス映画の今」を知ることができるのが嬉しいですね。

ところで、映画を見るなら予備知識があるとさらに楽しめるのではないでしょうか。そこで今回上映予定の作品の中でもベテランを中心に、何人か監督のプロフィールなどご紹介していきます。

◇クロード・ルルーシュ/Claude Lelouch上映作品 「幸運と必然」(仮題)

映画祭のオープニング上映作品で、指定席はすでに売り切れという超人気。実は彼、今年のフランス代表団の団長なのである。男性の団長は初めてらしいが、中年以上の日本人には知名度が高い監督だから、団長に選ばれなかった方が不思議なくらいだ(もっとも団長=女性だったから仕方ないか)。

1937年パリ出身。66年に発表した「男と女」でカンヌ映画祭グランプリを獲得し、68年に第10回冬季オリンピックのドキュメント「白い恋人たち」で世界的名声を得る。どちらもフランシス・レイによる映画音楽が有名。後者はスキー場などで一度は聞いたことがあるのでは?

その後幾つかの佳作を撮ったが81年の「愛と哀しみのボレロ」で再び脚光を浴び、今やフランスの大御所的存在である。

ルルーシュの作品はセリフが少なく音楽と叙情的な映像で綴ったものが多い。また「愛と哀しみのボレロ」以降は「遠い日の家族」にしろ「レ・ミゼラブル」にしろ、戦争、歴史とその中で生きた庶民たちに目を向けており、その眼差しは客観的だが暖かい。

おすすめ作品1.男と女(66) アヌーク・エーメ/ジャン・ルイ・トランティニャン/ビデオ=WHVシャバダ、シャバダバダ、シャバダバダ、というサントラでお馴染み。妻を失ったレーサーと夫を亡くした女の大人の恋物語

2.白い恋人たち(68) ドキュメント/ビデオ=無フランス・グルノーブルでの第10回と冬季オリンピックの模様をドキュメントした作品。競技をリアルに追うのではなく、ロマンティックな音楽をバックにした映像詩

3.恋人たちのメロディー(71) カトリーヌ・アルグレ/シャルル・ジェラール/ビデオ=無筆者はレンタル・ビデオで見たんだけど。3人の労働者の友情話。詩的でしかもドキュメントタッチ

4.愛と哀しみのボレロ(81) ジョルジュ・ドン/ジェラルディン・チャップリン/ダニエル・オルブリフスキ/ビデオ=廃版第二次大戦前後の世界4都市の営みを、ヌレエフやカラヤンなどをモデルに描いた一大叙事詩。モーリス・ベジャール振り付けでジョルジュ・ドンが踊る「ボレロ」はあまりに有名

5.恋に生きた女ピアフ(83) エヴリーヌ・ビックス/ジャン・クロード・ブリアリ/ジャック・ビルレ/ビデオ=廃版エディット・ピアフとボクサー、マルセル・セルダンの悲恋物。といってもわりと淡々としてます

6.遠い日の家族(85) エヴリーヌ・ビックス/アニー・ジラルド/ジャン・ルイ・トランティニャン/ビデオ=廃版第二次大戦中のユダヤ人一家の過酷な運命を描いた作品。映像が詩的、音楽が叙情的な分、悲惨さが身にしみる

7.ライオンと呼ばれた男(88) ジャン・ポール・ベルモンド/リシャール・アンコニナ/ビデオ=廃版裸一貫で生き成功お収めた男が新しい人生を求めて大西洋横断を企てるが、人生を捨て切れず。ベルモンドが俳優としての新境地を開拓。シブいです

8.レ・ミゼラブル 輝く光の中で(95) ジャン・ポール・ベルモンド/アニー・ジラルド/ミシェル・ブジュナー/ビデオ=WHV『レ・ミゼラブル』を現代化。第二次大戦を絡めて描く。ここでもベルモンドが裸一貫でかつ実直な男を好演